ともあれ、私たちは恵山流に初段の資格で移ることになり、恵山流では資格審査が5級から始まることになっていたのですが、5級から1級までを受けずに済むことになったのでした。
私は中伝(6段と7段の間)の時札幌西陵高校に転勤となりました。転勤した年は校務が多忙を極め、詩吟をやめることになるのかとおもっていました。
2年目に校務分掌が変わり一寸楽になりましたので、詩吟を又やることにしました。しかし、美唄や岩見沢まで出かけることは無理ですので、手稲で探すことにしました。すると公民館に
日本詩吟学院剣風会手稲という道場があり、会ができて4年目くらいで、資格でいえば、私の方が上になるような会員構成でした。そこへ入れていただきました。ここでは私の持っている詩格は
生かされず、5級からのやり直しでした。でもこれが私の詩吟の原点となりました。
此の当時、コンダクターという伴奏楽器があることさへ私は知りませんでした。そのコンダクターを使いこなす先生がいて、詩吟を楽しく習わせてくださったのです。今まで先生が吟じるのを聞き
それをまねして吟じるということをしてきて、特に音感の鈍い私はとても苦痛であったのです。このコンダクターの伴奏がつくと、とても楽しく、楽に吟することができるのです。そのおかげでこの会の
皆様とても生き生きと楽しんでいました。私の後から入会した女性の方が、先生にお願いしてコンダクターを購入しました。しかし、自分では使えないことが分かり、「村川さんなら使えると思うから
お上げします」といってきた。値段を私は知っていたので半額で買わせてもらいました。
コンダクターの使い方は自分なりに稽古をして自分の指導の武器にすることにしました。基本的な考えとして、今までの先生からの口伝で習う苦痛と、コンダクターの伴奏で稽古するのでは、全く違うのです。
楽しく稽古ができる武器として使う。上手である必要はないのです。
詩吟学院の5段をいただいたところで、西陵高校の先生方の詩吟の会を作り、 象堂流の宗家佐々木先生に月一度教えに来ていただくことにし、私も 象堂流へ戻らせていただきました。 象堂流では
7段を戴くと次に準師範の資格を戴くことができるのです。教室を立ち上げるめども立っていたので、早く資格を欲しかったのです。・・・つづく</div>
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