瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

「自我」を明け渡したら

2007年04月24日 | 瞑想日記
ガンガジの『ポケットの中のダイヤモンド』の冒頭に、彼女がパパジと出会って覚醒に至るまでが語られている。最近、それを「覚醒・至高体験事例集」に加えようと準備している。

改めてその冒頭部分を読んで印象深いのは、彼女の人生が「一般的なものさしで測れば素晴らしいもの」だったということ。夫を愛し、経済力はほとんどの人のそれを上回わり、仕事を愛し、その価値を信じていた。にもかかわらず彼女は、それ以上のものを探し続け、自分が持っているものを失うのを恐れ、将来に希望を馳せたり、将来を恐れたり、を繰り返していたという。

今日の明け方目覚めたあと、半分夢の中でしきりに感じていたことがあった。おそらくガンガジの話がどこかで影響していたと思う。最近気がかりなことが浮かぶごとに、「不安」、「恐れ」などととサティしていた。それは、どんなに幸せであろうと、生きることの根底に横たわる恐れに関係していた。「自我」にしがみついている以上、逃れられない不安と恐れ。「自我」を持って生きる私たちすべてにとって、避けることのできない「悲惨」。なぜなら「自我」はどのような形にせよ、消滅せざるを得ないのだから。

しかし、かぎりあるいのちと「自我」の現実をごまかさず直視し、受け入れたなら? 自ら降伏し、「自我」を完璧に明け渡すことができたなら? 「自我」が明け渡されるなら、失うものは一切ない。不安も恐れもない。そして、逆にそこに溢れるのは、『奇跡の学習コース』が言うようにいのちあるものたちへの慈しみと共感なのだろう。
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