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-長與善郎「少年満州読本」その3-(GHQ焚書図書開封 第67回)

2017-05-27 20:26:47 | 近現代史
GHQ焚書図書開封 第67回
-長與善郎「少年満州読本」その3-
 関東州一帯と隣接する南部地方の果樹園(林檎)栽培を除き、満州での日本農業移民がことごとく失敗に終わったのは、奉天軍閥張作霖の統治方法では、自由に土地の貸借、金銭の貸借などができなかったことや匪賊が跋扈する治安の悪い状態だったためである。
満州では林檎、桃、梨、葡萄が作られていた。大豆と高粱(こうりゃん)の輪作が行われていた。
線路の両側500メートル以内は、綿、落花生、馬鈴薯のようなもの背の低い植物以外は植えることを禁止されていた。背丈が2.5メートルに達する高粱などが植えられると匪賊の隠れ場所になるからだ。
支那には元々、水田を耕す習慣がなかったが、利益とみれば、どんなことでも厭わない生活力の強い支那人は、朝鮮人の真似をして水田を耕し、日本人に米を売るようになった。。
満州事変前の貨幣の流通が不安定だった支那では至る所に銭荘(=両替屋)があった。満州中央銀行が発行する金は國幣(コーピー)を言われていた。
政治団体として、日、鮮、満、漢、蒙の五属の協合を推進する協和会があった。
日本は満州で、大連~ハルピン間に超特急(あじあ)を走らせていた。
零下30~40度の新京(長春)の環境下でも贅沢な日本式生活様式を変えられないことが、日本人移民者の生活苦を招いていた。
悪しき植民地統治(隷属、奴隷化を強いる拘束的統治)しかできなかった欧米が、最も恐れたのは、治外法権を撤廃した理想的統治方法(道義的、平等的な解放理念を重視する統治)を日本が満州国で実現したことである。
開闢以来何千年にわたって培われた漢族支那の悪習(賄賂のやり取り)に満州族が染まることを危惧していた日本。
「帝国政府声明」にあるように、日本がアジアの植民地解放を戦争目的に大東亜戦争を行ったのに、戦後建国した中華人民共和国はアジアの解放は毛沢東の中国共産党が行ったとのうその歴史観を日本に押し付けようとしている。
日本は一度も支那大陸で中国共産党軍と戦ったことはないし、戦った国民党にも敗れたことはない。天皇陛下からの武装解除命令によって中国から撤兵しただけなのである。
事実、終戦時、南洋の島々を除き、支那大陸、朝鮮半島、千島列島、南樺太の大部分は日本の占領下にあり、日本本土より広い領土を確保していた。

【帝国政府声明 午後 零時二十分發表】

恭しくも陛下より米英に対する宣戦の大詔が発せられたので、大日本帝国政府は国の内外に対し次の政府声明を発表する。東亜の安定を確保し、世界平和に貢献するのは、大日本帝国の不動の国是であり、それを実現するため大日本帝国は列国との友好を最優先してきた。しかしながら、蒋介石国民党政府は、いたずらに外国勢力と徒党を組んで、我が国に敵対し、その結果、支那事変の発生を見た。しかしながら、蒋介石の反発にも拘わらず、陛下の御威光により、大日本帝国陸海軍の向かうところに敵は無く、支那の重要拠点は、ことごとく大日本帝国陸海軍の占拠するところとなり、大日本帝国と志しをおなじくする人々により、南京に国民政府が樹立され、その支那国民政府と大日本帝国は、現在友好関係にあるのみならず、11ヶ国もの諸国が支那国民政府を支那に於ける正当政府として承認している。そして、これに敵対する蒋介石の重慶政権は、支那の奥地で無駄な抵抗を続けるのみとなってしまった。
こうしてようやく支那に平和が戻ろうとしている情況が出来つつあるのに、米英両国は東亜を永久に隷属的地位に置こうとする頑迷な態度を改めていない。それどころか、米英両国は奸計を労して支那事変の終結を妨害し、オランダをそそのかし、フランスに脅威を与え、大日本帝国とタイ国との親交までも妨害してきた。その目的は、大日本帝国とこれら東亜の南方諸国との共存共栄の道を阻害することである。

こうした米英両国の動きは、大日本帝国を敵視し攻撃しようとするものであるが、今回
米英は「経済断交」と言う暴挙を行うに至った。
国家間において「経済断交」と言うのは、宣戦布告に匹敵する敵対行為であり、国家としてそれを黙認できるものではない。
しかも米英両国は、さらに他の国々を誘い込み、大日本帝国の周辺で武力を増強し、大日本帝国の自立に重大な脅威を与えている。

大日本帝国政府はこれまで、上に述べたよう米英が大日本帝国の存立と東亜諸国の安定とに対して重大な脅威を与えて来ているにもかかわらず、太平洋の平和を維持し、全人類に戦禍の波及することがないよう堪忍自重し、米国と外交交渉を重ね、背後にいる英国並びに米英両国に附和雷同する諸国に反省を求め、大日本帝国の生存と権威の許す限り、互譲の精神をもって事態の平和的解決に努めてきた。

しかし、米国はいたずらに空虚なる原則を弄び、東亜諸国の現実を認めず、大日本帝国の真の国力を悟ろうともせず、武力による脅威を増大させ、大日本帝国を屈服させようとしてきた。その結果、大日本帝国は、平和的解決手段を全て失う事となった。
東亜の安定と帝国の存立とは、今まさに危機に瀕している。それ故米国及び英国に対し宣戦の詔勅が発せられたのである。

詔勅を承り、まことに恐懼感激に堪えないものがある。

帝国臣民は、一億鉄石の団結で決起勇躍し、国家の総力を挙げて戦い、東亜の禍根(白人支配)を永久に排除、聖旨にこたえ奉るべき状況となった。
世界各国が各々その所を得るべしと言う詔勅は、日星の如く明らかである。
大日本帝国が日満華三国の提携によって共栄の実を挙げ、進んで東亜諸国の興隆の基礎を築こうとしてきた方針は、もとより変るものではない。
また大日本帝国は、志を同じくするドイツ、イタリア両国と盟約し、世界平和の基調を糾すべく新秩序の建設に邁進する決意をますます強固にしている。

今回帝国は東南アジア地域に武力進攻せざるを得なくなったが、それは決して東南アジア住民に対して敵意を持つからではない。ただ、米英から東南アジア住民に対し加えられてきた暴政を排除し、東南アジアを白人によって植民地化される前の、明白なる本来在るべき姿へ戻し、ともに協力して繁栄することを願うからである。大日本帝国は東南アジアの住民たちがこの戦争目的を了解し、東亜に新たなる政治経済体制の構築を目差し共に行動することを疑わない

今や大日本帝国と東亜の興廃は、この一挙にかかることとなった。全国民は、このたびの戦いの原因と使命に深く思いを馳せ、けっして驕ることなく、また怠ることなく、よく尽くし、よく耐え、それによって私たちの祖先の遺風を顕彰し、困難にあったら必ず国家興隆の基を築いた父祖の光栄ある歴史と業績と雄渾深遠なる陛下の統治を思い、万事にわたってソツがないようにすることを誓い、進んで戦争の目的を完遂し、陛下の御心を永遠に安んじ奉ることを期待する。

引用元:安濃豊氏のブログ帝国政府声明文「戦勝国は日本だった」、
http://blog.livedoor.jp/giranbarekanjya/archives/2009-12.html
http://blog.livedoor.jp/giranbarekanjya/archives/51458185.html
Karion168のブログ(Karionのつぶやき)
http://blog.livedoor.jp/karion168/archives/5536354.html

参考文献: https://www.jacar.archives.go.jp/aj/meta/image_C12120377700?IS_KIND=RefSummary&IS_STYLE=default&IS_TAG_S1=d2&IS_KEY_S1=C12120377700



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