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若者の力を借りた外交 ロシア代表団の日本訪問 「ロシアの声」

2011-10-17 08:14:53 | 情報
 日本を訪れていたロシアの青年代表団が帰国した。ロシアの若者達は、多くの思い出と新たなアイデアと共に、祖国へ戻った。
 代表団には今回、ロシアの様々な都市から友好団体「ロシア・日本」の若い代表者たちが参加した。
地理的に日本から近いウラジオストクやユジノサハリンスクだけでなく、ロシア中央部や西部などのサラトフ、アストラハン、ペトロザヴォーツクなどからも参加した。これは、日本への関心が決して地理的環境と関連しているだけではないことを物語っている。

 日本からも同様の青年協会の代表者たちが参加して開かれた露日の会談では、両国の協力問題に関する話し合いだけでなく、露日の地域間交流をさらに豊かにするためのアイデアも提案された。
会談について、ロシア代表団の団長を務めた、「ロシア・日本」オレンブルグ支部のリュドミラ・ドカシェンコ氏は、次のように語った。

「私たちは、学生の交換留学について話し合った。例えば、ロシアの大学生が日本の大学で学んだり研究するための費用を受け取る可能性。あるいは、学生がホームステイをしながらロシア語や日本語を学ぶ案などについて協議した。そのほか文化交流についても話が及んだ。例えば、地方の劇場による公演などだ。私たちは日本の地方劇場の一つをロシアへ招きたいと思っている。その劇場は、愛媛県の松山市にある。

 この劇場では、その地域であった現実の出来事が題材となった劇が上演されている。私たちは、1905年の露日戦争時のロシア兵と日本の女性看護士との愛を描いたミュージカル「誓いのコイン」を観劇した。これは、実話だ。愛し合う2人の名が刻まれたコインの発掘に松山市長も携わったという。
これは、非常に感動的なストーリーで、いかなる国民的感情も傷つけないように制作されている。ミュージカルの中では、ロシアの歌や踊りがたくさん使われている。このミュージカルはロシア人も観るべきだ。それは、露日戦争の歴史に対する日本側の姿勢を学ぶために必要だ。

 例えば、日本の学生達は休日にロシア人墓地を掃除している。
興味深いのは、ロシア人墓地が北、すなわちロシアに向かって広がっていることだ。
これは、ロシアに対する日本人の誠実な態度を明確に物語っている。
これは、政治的問題にもかかわらず、日本がロシアの信頼できる隣国であるということだ。」

  ロシアでは様々な地域で日本への関心や愛情が生まれ、日本センターも誕生している。
ロシア北西連邦管区に属するカレリア共和国から参加したタチヤーナ・マゴリナさんは、ロシア全体が日本に関心を持っていると述べ、次のように語った。

「私たちのセンターでは、日本の祝日や祭日に関する催しや、日本映画などを上映している。現在は、日本を長期にわたって旅行した、我々カレリア共和国の写真家の展覧会が開かれている。私たちはテーマ別の講習会やプレゼンテーションも頻繁に開いている。

 子供と大人を対象とした日本語サークルもある。日本訪問の後には文通サークルをつくるアイデアも生まれた。これは、ロシア語を学んでいる日本人と、日本語を学んでいるロシア人たちが交流するためのものだ。もちろん、主に大学生が中心となる。ロシアの若者達は、自分の将来について考えている。日本の指導員の下で格闘技を学ぶために日本語が必要な者もいる。カレリア共和国では東洋の格闘技が大きな人気を博している。日本で学んだり、日本で経験を積むために日本語が必要な人たちもいる。」

 複数の地域団体は、教育や仕事に関する問題に焦点を当てて活動している。
例えば、アストラハン国立大学に付属する日本センターは、創設から2年半の間に多くの大学生に素晴らしい将来の可能性を与えることに成功した。これについて、代表団に参加した、「ロシア・日本」アストラハン支部のイリーナ・ボチャルニコワ職員は、次のように語っている。

「アストラハンは産業都市で、多くの企業が活動している。そのため大学には専門技術に関するコースが多くなっている。私たちのセンターでは、日本語の技術用語に関する学校を創設したほか、産業機器に関するテーマ別の露和英辞典も出版した。
これらのグループでは、未来の物理学者、技師、ガスや石油の専門家らが学んでいる。これらの生徒達は今後、ロシアと日本の合弁企業で研修し、その後そこで働く可能性を得ることができる。」

 社会団体「ロシア・日本」は、日本の世界への橋となる、若者達が関心を持つ日本文化も支持し、普及している。それは、日本語への関心を促進している。
「ロシア・日本」サラトフ支部のニキータ・タラソフ氏は、中にはロシアの若者達が日本人に引けをとらないほどの知識を持っているものもあると述べ、次のように語っている。

「私たちのセンターでは、日本の書籍や日本史に関する演劇仕立てのゲームが開かれている。これは、ロシアでは全国的規模で行なわれているものだ。自然の中で行われ、特別な舞台装置が置かれ、自分たちで縫った色鮮やかな衣装も用意される。
サラトフでは、日本の囲碁も人気があり、ロシアで唯一の州レベルでの囲碁大会が開かれている。
アニメや漫画の人気は周知の通りだ。ロシアの若者達も、日本の若者を前にその様々な特徴について語れるほどになったように思われる。」

 ロシア代表団の参加者らは日本で、自分たちのセンターに必要なものをそれぞれが吸収した。
交換留学における協力について合意した者もいれば、両国関係の歴史について新たな知識を得た者、また生け花や茶道の師範をロシアに招くことで合意した者もいる。ロシアと日本の女性協会の創設案も出た。

 これは、ロシアと日本の女性達が、雇用や昇進、子供の教育や治療など、共通の問題を話し合うためのものだ。だが重要なのは、ロシア人が、日本の仲間達がロシアとの交流を真摯に求め、両国関係の調整に関して高い専門性を持っていることを知ったことだ。

 ロシア代表団に参加した各地方の代表者らは、それぞれのセンターで自分たちの日本訪問について報告する。
 ロシア全土の日本センターでは、日本に関する新たな知識が伝えられる。
 
 ロシアにおける日本の認識が、さらに深まることに疑いはない。

 ソース ロシアの声 サハリンマン
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