新年賀詞交歓会というものがあります。いろんな会社でも、いろんな組織でも、そうしたものはいろんな形で存在します。業界団体というものがありますが、こうしたところにも、大きな賀詞交歓会はあります。そこに関係している人にとっては、一年の始まりの大きなイベントです。そして、大きな業界団体の場合、その業界を統括する立場にある大臣が、そうした席で挨拶するのも珍しくはありません。こういうことは、慣例です。
しかし、そこに総理大臣が来て、挨拶をするのかどうかということは、話は別です。普通は、総理の立場ではそうしたところに、わざわざ来る可能性は極めて低いというか、それまで、その団体とどういう関係性にあっても来るのは通例ではあり得ません。
これが普通のしきたりというか慣習でした。
1/7に石油連盟の新年賀詞交歓会がありました。この席に安倍総理が出席されていたそうです。
「石油連盟のこの類の会合に、経済産業大臣が挨拶に来ることはあっても、総理本人が来ることなんて、僕は初めてみました。」
ある方から、この話を伺いました。僕は、それを伺いながら、まあ、それは、安倍さんと石油関係者のつながりが太いことは周知の事実と認識していたので、そういう類のことがおかしくはないのでは、そう思いました。しかし、次の話を聞いてなんでこの方が疑念があるのかよく分かりました。
「安全保障的な観点からも、非常におかしいんです。総理だけでなくて、官房長官も同席していました。二人が同席せねばならない行事なら理解しますが、このレベルのイベントで、同じ場所に二人が来るとなると、官邸は空くし、万が一その場所で何か起きた場合、対応がとれない。日揮の事件が起きた後だから、余計に思うかもしれないけど、この国の政府はそうした初歩的な危機管理の感覚が欠落していると思います。」と。
たとえば、その場所で大きなテロが仕掛けられたら国の中枢が完全にストップします。そうしたことから考えて、普通は避ける話が、考えられていません。
危機管理という観点から言うと、アルジェリア政府側に総理自らが軍事作戦に関して諌める電話を掛けたことは、あり得ないレベルの対応だと思います。テロの問題に対しての対応というのは、結局はその政府の内政の問題であって、そこに状況を踏まえない他国のトップが求められることにはシビアに限界があります。
ある意味、ああいう土地で、こうした開発を行うのは、これからも危険が付きまとうし、日本人がターゲットとして、機能するなら、今後も危険は減ることはありえないということです。この点では、現地政府に事前の安全確保を求める要請を強く行うことと、現地の警備体制を進出企業が金を賭けて行うことしかありえません。以前から、このリスクは確実に存在していたことは常識で、日本人的な悲報への同情で、事が終わる話ではありません。
それでも、こうした話を聞いていると、日本政府の危機感覚の欠如は、根幹からそうなっている感覚です。これは、度し難い話です。
そして、それと同じことを思うのは、東電が福島第一原発の汚染水を海洋投棄すると言い出している話です。
どうしようもなく、海中に漏れている汚染水ではなく、陸上で炉を冷やすためなどに用いられた汚染水が、結局大量に溜まっているので、海に放出するという話です。
もはやこの話に至っては、根幹が何もできていませんし、この汚染水をどのような形にせよ、貯蔵することを前提に話をしないと、原子炉を安全に冷却するという根本的な作業を東京電力は福島第一原発に対して何もできていないということです。しかも、このリスクは、さらに大きな意味を有します。こうした、汚染水の処理ができずに、海に垂れ流す国だということが、国際的にさらに確定します。海洋汚染というのは、いろんな形で他国にも大きな影響を与えますし、訴訟リスクというのも、今後、一番、想定される話になります。この観点で、非常時の対応というプロセスではなく、通常運用のスキームの中で、汚染水がいっぱいだから、海に捨てますというのは、ほとんど、故意に放出したことになりますから、話になりません。訴訟リスクは飛躍的に高まります。こんな判断を一民間企業に任せてよいレベルではありません。これは、政府がさらにお金を出してでも、放出をやめさせる話です。
意味のない除染という行為に巨額の国費を投入して、意味のない安心を与える振りをし続けていて、危機管理上、最優先で対応すべき、福島第一原発汚染水の処理さえ、適正におこなわないこの国の有様。危機ということが、何時までたっても認識できない人々が中枢にいる国。
きょうは、東京で、絶望ばかり感じています。
さて、さらにつらい話を二つ書きます。
北九州市議会議員選挙は、残念な結果に終わりました。1600票余りの得票は頂きましたが、当選には及びませんでした。投票率も過去最低で、雪が舞う中で、新人には過酷な戦いでしたが、それよりも、こうした放射能、被曝、ガレキ、そして原発をとめることに、意識が向かない国民が多数という現実の日本を噛みしめて、次への策を考えるしかない状況。ハードルはものすごく高いです。ご支援を全国からしていただいたみなさん、本当にありがとうございます。
もう一つは、悲報です。内部被ばくで僕も何回かご一緒したことのある、矢ヶ崎克馬先生の奥様が、突然亡くなられたそうです。九州のスピーチ後に倒れられたと聞きました。この問題で、矢ヶ崎先生と沖縄で行動され、福島や東京にも行かれていたと伺います。ご冥福をお祈りいたします。
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「大阪ガレキ阻止・飯島勲 内閣官房参与へのお願い手紙作戦」
宮城のガレキ広域処理が、事実上終了していく構図の中で、残るは、岩手のガレキを大阪市で無理やり処理しようとする構図です。これを避けるためにも、この広域処理がおかしいと感じていて、尚且つ現行政権に強い影響を及ぼせる可能性がある、飯島内閣官房参与に対して手紙を出そうというものです。 この場合はあくまで、お願い事をお手紙でしたためるというスタイルで、その人その人の思いを、名前、住所明記して、送付するのが良いと思います。お一人お一人が、ガレキの広域焼却をすすめた民主党の愚策をやめてほしいということ。特に、岩手からのガレキの搬送を止め、大阪での焼却をやめてほしいと書くべきということです。機械的な文面や、硬直した文面でなく、お一人お一人の心情を書いて送るとよいと思いました。実際に、あからさまな無駄遣いを民主党政権が進めたことは間違いありませんし、それが健康上のリスクを不用に拡大させたのも事実です。そうしたことを、新しい政権下で変えて欲しいというお願いです。宛先は下記の通り。
手書きで書きましょう。パソコンでなく。
〒100-0014
東京都千代田区永田町二丁目3番1号
飯島勲 内閣官房参与 様
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僕のメールアドレスは、nagaikenji20070927@yahoo.co.jp
講演など、何か業務的な依頼をされたい方は、原則がこのメール→電話でお話しする順番でお願い致します。このメールアドレスが、まず第一窓口です。
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どうでもいいのですが、昨日、お昼に誹謗中傷する輩に対して公言して対応するとお伝えした会ですが、結局一人しか来ませんでした。しかも、「自分はそういう立ち位置ではない」と説明が始まり、「でも偽名しか名乗れないの勘弁してほしい」というような話に終始していました。最後には、来てくれてありがとうみたいな感じで握手を求められて終了しました。
ただその人が、僕のブログなどを見て精神的に追い込まれる女性がいると話していました。これに関しての答えは簡単です。「そういう方がいるなら、ご本人が、きちんと僕にメールすれば、悩んでいるご本人なら、お話しします。」
僕はこの二年近く、ずっとそうした対応しています。
さて、誹謗中傷する輩に、公に応対するとこちらは言って、現実に待っても、結局そういう人間は来ませんでした(来られた方はそういう人間でないと公言され、嬉しそうでした)。ネットというシステムの病だなと思います。結局、現実との乖離がある。こうした輩について、特に、ツイッターに関しては、今後相手にさらにしません。馬鹿馬鹿しいです。日本では、アメリカ以上に、ネットでのまともなやりとりは成立していません。こういうことは、現実しか僕はないと思っています。ネットの妄想には付き合いきれません。
しかし、この国には本質を考えようと努力する人々は本当に少ないことを痛感します。これが日本の病なんだろうと考えています。ネットもそうした現実を思考し、行動するためのツールとして、使えるものです。しかし、機能していないのが現実と実感いたします。