「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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被災地に中学生や高校生をボランティアに行かせる「心理的徴兵制」に拒否を。5/5(日)松山講演開催。

2013-04-19 03:57:52 | 福島第一原発と放射能

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【5/5(日)木下黄太講演+対話集会 IN松山】開催決定

『放射能被曝の真実と原発の再稼働問題』 

(開場13:30 開始14:00 終了予定16:00)

松山市男女共同参画推進センター 5F 大会議室(松山市三番町6丁目4番地20)

申込⇒http://kokucheese.com/event/index/86703/ (本日AM10:00受付開始)

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 ボランティアということをいまだに全国各地で、東北被災地に対しておこなわせている人たちがいます。最近、西日本の中高でそうした話おこなわせていると聞く機会が増えていて、どうなっているのかと思います。

特に、大学生どころか、高校生や中学生がボランティアに行くことが、推奨されるケースが後を絶ちません。

僕は前々から、こうしたことに、ずっと疑いの目を向けています。

それは、まずこうしたことが、本当に自発的な行為で行われているのかということです。

ボランティアはラテン語のボランタスvoluntāsが語源で、自由意志というものが本来は、まず大きい筈です。

また、ヨーロッパ世界での、キリスト教的隣人愛に基づいていたシステムとも言えます。

ですから、そうした自発的な意志が強固にある人が行うべき話であって、本当に日本社会の中で、自発的な意志によって支援活動をしている人がどの位いるのか、特に中学生や高校生が、遠隔地の被災地までわざわざ行って、ボランティアをすることが、本当に自発的な意志に基づくものなのか、僕は根幹から疑っているからです。

「学校教育については、大学・高等学校の入学者選抜の推薦入学においてボランティア活動の積極的な評価が行われていたり、高等学校ではボランティア活動の単位認定が行われているところもある。」こうしたことが、普通に国側の文書に出てきます。

小・中学校における奉仕体験活動の充実や高等学校における単位化も文科省が進めている話ですし、意味不明な「生きる力」の一環として、そうした定義づけがおこなわれます。つまり、そうしたボランティア活動というのは、もはや国家が推奨して、その評価システムも定義づけられているものにどんどんなっています。

僕は以前から、こうしたことについて、ずっと疑っています。ボランティアというのは、本来他者評価と関係なくおこなうものですし、組織とも何の関係もなくおこなうものです。ボランティアを行うというのは、そうしたことを行う意識のある人が、おこなうものであって、それを皆がおこなうのが正しいかのごとく、学校が推奨するものになっています。

ある意味、そうした善意が、本質的な善意なのかという疑問があります。

他人に、世間に褒められる目的なのではないかと。

しかも、事故から二年間が経過しました。わざわざ遠隔地の中高生が、何の目的でボランティアに駆り出されるのか、さっぱり理解できません。

今回の被災地で、学ぶべき話は、津波の即座に逃げる対応等が、共有化して本質的に意味のある情報で、その余のことを、どうして現地にまで赴き、ボランティアをして学びに行くのがよいことなのか、僕には理解できません。

しかも、西日本のエリアから行くとなると、放射能汚染に遭遇する可能性が高くなります。本質的に若い世代をそういう場所にボランティアに行かせようとすること自体、こまかいリスクをきちんと考察していない話にしか僕には思えません。

これは、かっての道徳的な話よりも、遥かに性質が悪いと思いますし、一億総被曝国家を突き進みたい感覚がはっきりと感じ取れます。

 僕には、これは、ある意味「心理的徴兵制」の一環に他ならないと思います。しかも、その評価を、学校や上から与えられるという点においても。こうしたことは、企業の中でも同様のケースがあったとききます。国家⇒学校⇒学生や生徒なのか、国家⇒企業⇒社員なのかの違いかとも思います。

 結局、こうしたボランティアの奨めが社会の雰囲気と感じて、その達成が自己価値に繋がり、だから被災地にボランティアに行くという感覚です。本質的にそこで物事を考え抜くために、ボランティアに行くというよりも、流行であり、世間の評価を得るためのボランティア活動です。

それはまさに国家に裏打ちされた内容でもあります。

ボランティア活動を薦める感覚自体への違和感が、僕には二年の月日を経ても、なおボランティアの奨めが続いている事態から、さらに強まります(遠隔地からのボランティアの必要性はかなり喪失しているし、そもそもそうした状況が二年後も続いているというなら、国や行政機関の施策的欠落にほかなりません)。今回の原発事故後に、子どもたちを守ることよりも、遠隔地からボランティアで子供たちを行かせるという心理的な誘導であって、これは「心理的徴兵制」に他なりません。将来的に、さらに過酷な任務を押し付ける目的がある場合、心理的ハードルを下げることは、これでかなり容易になります。個人としては、徹底してこれを拒否するしかありませんし、良心的兵役拒否の思想と、本質的に同じような感覚だと思います。

 

残念ながら、僕には、日本はひたすらこの道を進んでいるようにしか見えません。その先には全体壊滅しかありません。ソフトに「心理的徴兵制」を進めることを違和感なく人は捉えていると思うかもしれませんが、現実のリアルは、どんどんと追いつめられることが続いていきます。

そして、これは、彼らの想定外の現実を、更に引き起こす動因の一つになると、僕は直感で感じています。


 

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【5/3(祝)木下黄太講演会 IN徳島】 

『マスコミが報道できない西日本の真実』 

5/3(祝・金)  14:00~16:00(開場13:30)

とくぎんトモニプラザ(徳島県青少年センター)4F会議室2

徳島市徳島町城内2番地1

申込→http://kokucheese.com/event/index/86370/

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「関東・南東北の被曝エリア(東京全域を含む大半のエリア)にいる皆さんは、放射性物質の少ないエリア、できれば愛知県から西のエリアに、移住するべきです。妊婦、子供、未成年、妊娠可能な女性は優先して移住すべきです。他の皆さんも極力移住してください。被曝から二年経過しています。初期被曝は深刻で、慢性被曝の影響でさらに蓄積します。食物、飲料のみならず、吸気による被曝は深刻です。回避する方法は限定的です。あなたやあなたの家族の命と健康が何よりも大切です。一刻も早く移住してください。」    

 健康被害相談などもまずはメールでお話し下さい。⇒  

  nagaikenji20070927@yahoo.co.jp(コピーして貼り付けて下さい)

 講演など、何か業務的な依頼をされたい方も原則このメール⇒電話でお話しする順番です。 

  事故発生当時の行動記録や数値データなどを細かく教えてください。問い合わせの内容も書いてください。 健康被害の状態を皆で共有化し、事態の推移をあきらかにしていく作業が最も必要です。

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