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豊橋市下水汚泥のヨウ素42Bq/kg検出は、再臨界の証拠なのか? だっげらいよん第18回 【 増減 】。

2014-07-20 09:12:15 | 福島第一原発と放射能

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ヨウ素131が下水汚泥から検出されている地域があります。

これは現実に福島第一原発から、今も放射性物質が拡散されている状態にありますから、データとしては警戒するしかないです。

しかし、これが再臨界の証拠であると言われると首をかしげる事例は多いです。

例えば豊橋市のケースを例に取りましょう。

豊橋市の公共下水道の中島処理場から発生する下水汚泥、放射性物質濃度の測定結果です。
最新のもの。

測定結果(平成26年6月16日採取)
処理場名

汚泥名称

放射性ヨウ素
(ヨウ素131)
放射性セシウム
(セシウム134)
放射性セシウム
(セシウム137)
中島処理場 乾燥汚泥 42 不検出 不検出
脱水汚泥 7 不検出 不検出
単位:Bq/kg(ベクレル/キログラム)
※検出下限値(検出できる最小値)は1Bq/kg
 (平成24年度から検出精度を上げて確認をしております)
 
 
下水道の乾燥汚泥で42Bq/kg、ヨウ素131が検出されています。しかしセシウムは不検出です。
 
 
 
愛知県東三河のエリアにある豊橋市。おそらく西側で、汚染が届いたということが、確認できるのはこの地域。
今年になってからも降下物はわずかながら、確認されています(名古屋はNDが続いています)。単位はMBq/Km2(メガベクレル/平方キロメートル)。
 

○県環境調査センター東三河支所(豊橋市富本町字国隠 20-8)

   試料採取日              セシウム-137     セシウム-134       ヨウ素-131

平成26年 5月 1日 ~平成26年 6月 2日    不検出(0.050)    不検出(0.054)    不検出(0.10)

平成26年 4月 1日 ~平成26年 5月 1日      0.63            0.25        不検出(0.26)

平成26年 3月 3日 ~平成26年 4月 1日      0.045          不検出(0.055)   不検出(0.11)

平成26年 2月 3日 ~平成26年 3月 3日      0.13            0.061        不検出(0.13)

平成25年12月 2日 ~平成26年 1月 6日      0.35            0.14         不検出(0.10)


  これを見ていると、セシウム134も検出されていることから、ごく微量の放射性物質が風で運ばれて降下しています。何らかの放出によるものなのか、汚染地に既にあるものが、移動しているかは別として。ここは初期放出の際も、汚染が届くある種の境として考えられるエリアです。しかし、今年はまったくヨウ素131の降下は確認されていません。ヨウ素の降下が確認されたのは、2011年の事故直後まで遡ります。


平成23年 5月 2日 ~平成23年 6月 1日     0.47

平成23年 4月 1日 ~平成23年 5月 2日     8.2

平成23年 3月 1日 ~平成23年 4月 1日      0.44

 

これ以降は、ヨウ素131は降下物としては検出されていません。

まず普通に考察をすると、豊橋で、ヨウ素131は最近、降下している確認ができず、ごく微量ながらセシウムは落ちているということを踏まえる必要があります。

もちろん土壌汚染もセシウム合算30Bq/kg以下程度なら存在しているエリアです。

それでも、下水汚泥にセシウムは出なくなりました。

なら、ヨウ素131検出をどう考えるべきなのか。

別の理由で、ヨウ素が検出されていることしかありえないと思います。

はっきり書きますが、これは医療用に用いられるヨウ素が、患者から排出され下水に出ていると考えるべきです。

僕の知人に甲状腺癌を事故前から患った人間がいます。この知人に以前からこのように言われていました。

「私もヨウ素を治療で体内に入れます。それが最近、簡便に出来るようになった。甲状腺癌患者にとっては有難いことなのですが、放射性物質の管理という観点で考えると、尿などからの排出を通して、まわりの汚染がおきていることは間違いないんです。でも、それを言われると、私達患者はとても困ります。」

是非はさておき、こういうことが現実です。

 ちなみにこういう治療を受けている人は、一定期間後、ヨウ素は尿から排出されると言います。トイレ、シンク、ベッドのシーツ、衣料品、定期的に綺麗にすることが必要で、家族と混じらないように区分けするべきといわれています。子どもの被曝リスクを下げるために。漂白剤や漂白剤を含む洗浄剤は使用禁止だそうで、ヨウ素が分離しガス化するリスクもありえるそうです。

 さて、勿論、福島第一原発の汚染が一定以上は届く可能性があるエリアでは、判断は異なる場合もありえます。しかし遠隔地で、そこのセシウム検出などと比較し、月間降下量データも考えると、医療用ヨウ素による汚染が下水汚泥で確認されたとみるのが、豊橋の事例では妥当だと思います。

 

 


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