最初から成立する可能性がとてもあるとは思えない話を環境省という役所が行い続けています。
環境省というのは、環境を守るための省ではなく、環境を汚染するための政府機関ではないのかという感覚が、この原発事故以降に、多くの方に強まっていると思いますが、まあ、この話もその感覚を強めるだけだと思います。
本来、福島第一原発由来の汚染を最終的に処分することは、それを他地域に求めるという発想が本質的に成立する可能性は、殆どありえない話です。
そのありえない話を持ち出して、否定される状態が継続しています。
そうするとどうにもならなくなるのは目に見えている話です。
今回は、宮城県内の候補地となった地元が、とにかく立ち入り調査すら物理的にさせないように行動していて、環境省側が入ることは出来ない状態が、11月もずっと続いていました。
ある候補地のホームページなどを見ると、毎日のように環境省が調査に来るのかこないのか、さらにこのように対応したという記述ばかり書かれていました。
「田代岳候補地に向かう町道に、詳細調査のために東北地方環境事務所職員×名とコンサル業者×名が訪れましたが、町民らの抗議により、当日の調査を見送りました。」
こんな記述が毎日毎日、10月下旬から最近まで2週間ほど書かれています。候補地に通じる町道を通行止め状態にしての反対です。
その結果として、年内の調査は断念することを環境省はきのう宮城県に伝えています。降雪も考えると、調査ということは春までは現実に不可能ですから。
二年連続に調査も出来ない現実からすると、最早、ここで処分場を考えることはありえない話です。
というか、あたりまえのことですが、放射能は移動させるものではありません。
放射性物質に汚染されているものは、その汚染程度が高いものは、その汚染エリアに極力とどめて置くしかありません。
汚染エリアで一定程度集積を試みるとしても、それすら限界があると思います。
汚染のより少ない地域に、高濃度汚染されたものを置く場所なんてどこにもありません。
こんな当たり前のことを、何年が経過しても、環境省が対応しないことを見ていると、この役所の存在価値はどこにあるのかと思います。まあ、現在は元テレビ朝日女子アナが環境大臣ですから、彼女のようなタイプの政治家から、何かまともな政策判断が為されることも極めて難しいと考えるのが、常識的感覚でしょうし。お飾り。
こんな御飯事みたいな世界で、僕も貴女も生殺与奪されているのが、日本のリアルという事です。
この年内調査断念に関して、宮城県には丸川珠代大臣は来ていません。マイナスの話は副大臣が行うということでしょう。
彼女が前日に行っていたのは福島です。汚染水対策と廃炉作業の確認を現場でしています。
そして、丸川大臣は、「風評被害の払拭が、福島復興に欠かせない」と述べているそうです。
風評という言葉を平気で使う言語感覚の中に、この元女子アナの大臣がいるのだということを、皆さんも再度確認しておいたほうがよいと思います。
もちろん、現地で、彼女は厳重なマスクをして、眼にも大きなゴーグル、防護服という姿であったことは間違い有りません。
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そうした環境省が入っている合同庁舎の5号館食堂などで、福島第一原発周辺の避難地域で、今年の秋に収穫された作付け試験米を、きのうから、食べはじめたそうです。
更に、元女子アナの大臣が嬉しそうにおにぎりを試食する様子が、テレビで大々的に伝えられています。
おぞましい光景です。
これは、市場に流通させるためのPR措置ですし、除染の効果を強調して、この地域に住民を戻らせるための詐術みたいな話です。
また原発と関係ない一般論として、こうした試食PRを政治家がおこなう時は、眉に唾して聞くのが当たり前だと僕は思っています。
ちなみに、僕はこの5号館の記者クラブ(環境省ではない)で仕事をしていた時期もかなり前にありますが、ここの地下食堂は何回かしか食べなかった記憶があります。地下の薄暗さが嫌だったのと、美味しくなかった印象が強いです。
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福島県川俣町・飯舘村・楢葉町・浪江町の作付け試験米の中央合同庁舎第5号館の食堂での使用について
1.実施日
平成27年11月19日(木) ~ 無くなり次第終了
2.実施場所
中央合同庁舎第5号館 地下1階 大食堂
地下1階 そば・うどん 日豊庵
26階 中華料理 龍幸
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