09年の交通事故死者数が何と57年ぶりに5千人を割って4,914人にまで減ったそうだ。最悪だった70年と比べれば71%の減少だという。
理由は主に3つ、車体の安全性の向上、シートベルトの着用、飲酒運転の厳罰化による減少、と言われている。
改善することは悪化させるよりずっと難しい。物事はたった1つの要因で悪化するが改善するためには複合的な取り組みが必要だ。交通事故死者数が減少したのはメーカー(車体)、ユーザー(シートベルト)、警察(飲酒運転)という複合的な対策が功を奏したと言える。「交通マナーの向上」と念仏のように唱えていてもこんな成果はあり得ない。この3要因のどれが欠けてもこれほどの改善には繋がらなかっただろう。
病気も同じようなものだろう。悪化させるのは簡単だ。大酒を飲めば肝臓を傷めるし、大食いをすれば腹を壊す。一方、改善するためには複合的な対策が必要だ。薬だけに頼っていては病気は治らない。自ら治すために努力する必要がある。
こんな調査報告(2001年、フィンランド国立公衆衛生院)がある。「糖尿病発病寸前状態の耐糖能異常の患者に減量・食事・運動など5項目の改善目標を与えたところ、4項目以上達成した人は一人も糖尿病にはならず、一方1つも達成できなかった(つまり薬を飲んだだけ)人は38%が糖尿病になった」そうだ。
要するに「悪いこと」はたった1つでも充分な効果を生むが、良くするためには複合的な対策が必要であり、たった1つを実践するだけでは不充分だ。原因と結果は必ずしも1対1に対応するとは限らない。1つの結果は多くの原因によってもたらされている。
理由は主に3つ、車体の安全性の向上、シートベルトの着用、飲酒運転の厳罰化による減少、と言われている。
改善することは悪化させるよりずっと難しい。物事はたった1つの要因で悪化するが改善するためには複合的な取り組みが必要だ。交通事故死者数が減少したのはメーカー(車体)、ユーザー(シートベルト)、警察(飲酒運転)という複合的な対策が功を奏したと言える。「交通マナーの向上」と念仏のように唱えていてもこんな成果はあり得ない。この3要因のどれが欠けてもこれほどの改善には繋がらなかっただろう。
病気も同じようなものだろう。悪化させるのは簡単だ。大酒を飲めば肝臓を傷めるし、大食いをすれば腹を壊す。一方、改善するためには複合的な対策が必要だ。薬だけに頼っていては病気は治らない。自ら治すために努力する必要がある。
こんな調査報告(2001年、フィンランド国立公衆衛生院)がある。「糖尿病発病寸前状態の耐糖能異常の患者に減量・食事・運動など5項目の改善目標を与えたところ、4項目以上達成した人は一人も糖尿病にはならず、一方1つも達成できなかった(つまり薬を飲んだだけ)人は38%が糖尿病になった」そうだ。
要するに「悪いこと」はたった1つでも充分な効果を生むが、良くするためには複合的な対策が必要であり、たった1つを実践するだけでは不充分だ。原因と結果は必ずしも1対1に対応するとは限らない。1つの結果は多くの原因によってもたらされている。