俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

黄金律

2011-02-01 15:30:58 | Weblog
 〔オリジナルジョーク「痴漢の倫理」〕
 警官「なぜ痴漢をしたのか。」
 痴漢「クリスチャンだからです。」
 警官「そんな理屈が通るものか。」
 痴漢「主イエス・キリストはこう仰いました『あなたがして欲しいと思うことをしなさい』と。私は電車の中の美女に性器を触って欲しくて堪らなくなりました。だから触って貰う代わりに触りました。」
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 「論語」の「己の欲せざるところを人に施すことなかれ」と並ぶ黄金律と思われた「自分がして欲しいことを他人にせよ」(英語では`Do to others as you want others do to you.'「マタイによる福音書」より)に矛盾が見つかった。多分この2,000年間、こんな馬鹿な指摘をした人はいないと思う。
 「性器を触って欲しい」という欲求は決して異常な欲求ではない。多少下品ではあろうが殆どの人が感じる普通の欲求だ。イエスの言葉に従うなら「あなたが自分の性器に触って欲しいと思うなら他者の性器に触りなさい」といことになる。これでは痴漢を肯定する邪悪な教義になってしまう。「キスして欲しい」や「抱きしめられたい」などでも同じ矛盾に陥る。また「殺されたい」と本気で考えた人は「殺してあげる」という主張へと飛躍する。
 なぜこんな変な理屈になるのか今のところ私にはよく分からない。ジョークのレベルでの論理の遊びに過ぎないのか論理的パラドクスなのかあるいは論理の立て方に間違いがあるのか、腰を据えてじっくりと考えてみたい。

真犯人

2011-02-01 15:16:46 | Weblog
 真犯人が見つからない時に警察や検察が無実の人を犯人に仕立て上げようとするように、環境問題では冤罪が絶えない。
 例えば渇水。CO2による地球温暖化と関係付けられ勝ちだが明らかな冤罪だ。工業用・農業用の過大な取水や森林伐採などが原因だ。かつて世界4位の面積を誇ったアラル海が干上がろうとしている。これは雨水が減ったからではなく農業用運河の建設によってアム川とシル川からの流入量が激減したからだ。全くの人災でありCO2とは関係が無い。
 肺ガンの主犯は煙草ではなく排気ガスだ。動物実験において排気ガスとガンとの間には明らかな因果性が証明できるが、煙草の煙によってガンを発生させることには今のところまだ誰も成功していない。自動車や道路が肺ガンの原因とされては都合が悪いので煙草に濡れ衣を着せているのだろう。
 ヒートアイランド現象もCO2による温室効果とは全く関係が無い。単なるエネルギーの使い過ぎだ。エアコンを使えば大量の熱が屋外に排出されることは誰でも知っている。屋内を冷房するために屋外が暖房されているだけのことだ。
 環境問題は多くの原因が複雑に絡むことが多い。大衆は犯人不明の状態を嫌うからマスコミは悪者をでっち上げようとする。真犯人や主犯や共犯者ではなく単にスケープゴートを供えているだけの場合が少なくない。

子供税

2011-02-01 15:00:21 | Weblog
 少子高齢化が社会問題として騒がれている時に奇を衒うような主張だが、日本はもっと人口を減らすべきだ。そのためには子ども手当てなどとんでもない話で子供税を課しても構わない。子供は社会の負荷だからだ。
 人類が地上に蔓延し過ぎていることは誰もが認めている。近い将来、水不足・食糧不足・エネルギー不足が訪れることは間違い無い。CO2などで騒ぐよりも人口爆発の恐怖こそ大問題として捕らえるべきだ。
 どこで人口を減らすべきか。貧しい地域と人口密度の高い地域だろう。
 子供は社会にとっては負担でしかない。生産をせずに消費だけをする。子供とは浪費そのものだ。子供を育てるために社会はどれほどのコストを支払っていることだろうか。
 子作りに励む人は決して将来の労働力にすることが目的ではない。ただ単に自分達夫婦の遺伝子を残したいだけだ。こんな利己的な理由で人口が増える。
 子供が減れば労働力が減る?とんでもない。使われていない労働力は大量にある。老人を雇用すれば良い。20年間待たねばならない子供とは違って老人は即戦力だ。老人の雇用が増えれば年金の支給額が減るから国家財政にとっても好ましいことだ。
 日本人が滅ぶ?そんな心配は無用だ。子供税を払ってでも子供を残したい人は大勢いる。私にとっては残念なことだが、仮に子供税が導入されても出産はそれほど減らないだろう。人間の再生産欲求はそれほど強い。
 子供さえ減らせば環境問題も教育問題も雇用問題も年金問題も一挙に解決する。これこそが日本を蘇らせる起死回生策だ。