俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

質と量

2011-02-18 15:34:59 | Weblog
 大きな人は細胞の数が多いのだろうか、それとも個々の細胞が大きいのだろうか。確証は無いが多分両方なのだろう。
 デブは皮下脂肪や内臓脂肪といった余計な物を蓄えているから重くなっている。脂肪細胞を除いた一般の細胞の数は普通の人と違わないだろう。但し細胞が多少肥大しているかも知れない。
 背の高い人は細胞も多いのだろうか。むしろ個々の細胞が大きいから背が高いように思える。背の高い人も低い人も骨の数は変わらない。個々の骨の長さの違いだ。
 脳の場合は細胞の多寡が重要だ。認知症の人の多くは脳細胞が減っているそうだ。
 赤ん坊の肌は柔らかい。これは細胞が小さいからだろう。
 女性の肌は木目細かい。歯も小さい。これも細胞が小さいからではないだろうか。
 小さな物の集合体は肌触りが良い。カシミヤやアルパカが心地良いのは繊維が細いからだ。二枚重ねのトイレットペーパーのほうが使い心地が良いのは薄い紙を重ねているからだ。
 小さい人の細胞が小さいなら肌触りが良いだろう。小柄な女性が男性に好かれるのは肌触りの良さもその一因ではないだろうか。

年金(2)

2011-02-18 15:16:23 | Weblog
 年金とは何か?年金保険と言われるとおり年金とは相互扶助を目的とした国営保険制度だ。保険だから損をする人も得をする人もいる。
 年金保険の本質は長生きのリスクを減らすことだ。長生きすれば現役時代に貯えた金も底を尽きかねない。その不安を解消するために年金保険制度がある。
 60歳で退職させられた人が80歳まで生きるとする。毎年200万円が必要なら4,000万円が必要になる。現役時代にそれだけの金を貯えることは難しい。その不足分を補うのが年金だ。
 積立方式の年金が本人の積み立てた分を受け取るだけなら年金保険に加入するメリットは殆ど無い。無駄の多い国による資産運用よりも自分で運用したほうが有利だし、仮に失敗しても諦めがつく。
 年金のメリットは早く死んだ人が積み立てた分を生き残った人が受け取れるということだ。逆に言えば早く死んだ人は積み立てるだけで受給できないということもあり得る。年金保険で得をするか損をするかは分からない。しかし長生きすればするほど得をすることは確実だから「長生きのリスク」を軽減できる。
 このように年金制度は積立方式でも充分にメリットがある。実際に大半の企業年金は積立方式だ。賦課方式という手厚過ぎる企業年金制度を採った日航やGMは経営破綻した。賦課方式は拡大を前提としたネズミ講だからだ。
 積立方式に不満を持つ貪欲な人々は後の世代を犠牲にしてでも自分達だけは得しようとして賦課方式を主張する。賦課方式の矛盾が明らかになれば税金まで食い物にしようとする。
 貪欲な人は恐ろしい。

減税

2011-02-18 15:00:36 | Weblog
 インフラ整備が不充分な時代には多額の税金が必要だ。戦後20年ぐらいの間は道路も水道も電話も発電所も学校も足りなかった。これらを整備するための税金は国民のために使われた。インフラが整備されたら補修費だけで済むから減税できる筈だった。
 減税できなかったのは無駄な公共事業を続けたからだ。スーパー林道とかダムとか箱物などの無駄遣いを続けたからだ。公務員の人件費も肥大した。
 無駄を無くせばいよいよ減税が可能になる筈だ。しかしそうはならない。逆に増税が必要だと言う。年金支給額が毎年1兆円ずつ増えるからだそうだ。
 国とは満腹中枢が壊れた肥満児のようなものだ。何でも口実にして税収を増やそうとする。
 富裕層の高齢者に対する年金にまで税金が使われている。古い話だが、当時日本一の金持ちと言われた松下電器産業(現パナソニック)の松下幸之助氏は「なぜ私が年金を貰うのか」と驚愕したそうだ。大金持ちにとっては端金に過ぎない年金のために庶民の税金が使われるのは不合理だ。
 インフラ整備がほぼ完了した現代人が敗戦直後以上の税負担を強いられるのは全く理不尽であり政府が無駄遣いを止めないからとしか考えられない。年金を含めて無駄を減らせば減税は絶対に可能な筈だ。
 税金を使う側の公務員と政治家が金持ちで、徴収される庶民が貧しいという社会など独裁政治国か奴隷制度国以外ではあり得ない話だ。また金持ちの老人の年金のために若年層が重い負担を強いられるのは常識外れの異常な制度だ。