この20年ぐらい女子体操に対する関心を失っていた。美しくないからだ。身長140㎝そこそこの凡そアスリートらしからぬチビがまるで鼠のようにチョロチョロ走り蚤か蛙のように飛び跳ねる。女性らしい優雅さは全く見られない。技は昔よりもずっと高度になってはいるが小学生によるアクロバットショーを見ているような気分になる。ロシアや中国では成長抑制剤まで使っているという噂もある。到底、健全なスポーツとは言えない。
小さい選手ばかりになってしまったのは宙返りにおいて有利だからだ。体が小さいほど回転は早くなる。大きな選手には難しいダブル宙返りも小さな選手なら楽々こなせる。鉛筆を投げて一回転させるのは易しいが槍を投げて一回転させるのは難しいのと同じことだ。
ところが昨年の世界選手権から見る目が変わった。田中理恵選手の存在だ。他の選手より二周りも大きい(それでも156㎝)。大きいのに技は高度だし動作は優雅だ。
昔の女子体操は人気種目だった。東京オリンピックの№1ヒロインはチェコのベラ・チャスラフスカ選手で「華」とも「名花」とも称えられた。その後のオリンピックでもチケットが真っ先に売り切れるのは女子体操だった。それがすっかり不人気種目になってしまったのは「小人のサーカス」と化してしまったからだ。
この状況での田中選手の出現の意義は大きい。昨年の世界選手権で彼女がエレガンス賞を獲得したのは世界の体操界がこんな選手を待ち望んでいたことの証だ。今後の活躍に期待したい。
小さい選手ばかりになってしまったのは宙返りにおいて有利だからだ。体が小さいほど回転は早くなる。大きな選手には難しいダブル宙返りも小さな選手なら楽々こなせる。鉛筆を投げて一回転させるのは易しいが槍を投げて一回転させるのは難しいのと同じことだ。
ところが昨年の世界選手権から見る目が変わった。田中理恵選手の存在だ。他の選手より二周りも大きい(それでも156㎝)。大きいのに技は高度だし動作は優雅だ。
昔の女子体操は人気種目だった。東京オリンピックの№1ヒロインはチェコのベラ・チャスラフスカ選手で「華」とも「名花」とも称えられた。その後のオリンピックでもチケットが真っ先に売り切れるのは女子体操だった。それがすっかり不人気種目になってしまったのは「小人のサーカス」と化してしまったからだ。
この状況での田中選手の出現の意義は大きい。昨年の世界選手権で彼女がエレガンス賞を獲得したのは世界の体操界がこんな選手を待ち望んでいたことの証だ。今後の活躍に期待したい。