俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

外国語

2011-11-08 15:21:56 | Weblog
 TシャツはT字型をしているからこう呼ばれるが、ワイシャツはY字型をしているからではない。white shirtが語源だ。従って「青いワイシャツ」は形容矛盾でありピンキーとキラーズの「恋の季節」のように「♪青いシャツ着てさ~♪」とか「青いドレスシャツ」と表現するのが正しい。
 ある夫婦がパリでレストランに立ち寄った。フランス語を話せる夫が一人で注文をして妻は黙っていた。ウェイターが「マダム・オシ」と言ったので妻は「唖」と言われたと思って怒った。実はウェイターは`Madame aussi'つまり「奥様も同じですか」と言ったのだ。
 漫画の「おそ松君」ではイヤミ氏が`Merci madame'と言うとおそ松君の母は「飯まだ?」と言われたと思って食事を提供した。
 キャビンアテンダント(「スチュワーデス」の名が懐かしい)が機内で男性の服に水を零してしまった。慌てて取り繕おうとしていると男は「イッチョラ」と言った。一張羅を濡らしてしまったと思った彼女は一層一所懸命に水を拭いた。すると男は何度も「イッチョラ、イッチョラ」と言う。この時初めてこの男が日系外国人であり`It's all right'つまり「構わないよ」と言っていることに気付いたそうだ。
 日本語には「ん」以外に子音だけの音は無い。子音+母音か母音だけの音しか無い。そのために子音だけの音は聞き取りにくい。日本人が外国語会話を苦手とするのは日本語のこの特性も大きな要因だ。

狐狸庵

2011-11-08 15:08:15 | Weblog
 遠藤周作氏は「ぐうたら」シリーズでは狐狸庵という名前を使っているがこれはkoreanを意味するのではないだろうか。
 遠藤氏の著書は本名で出版されているが氏がペンネームに無関心だったとは思えない。「日本人とユダヤ人」が評判になった時にイザヤ・ベンダサンの正体を「日本人でありこのペンネームは『いざや便出さん』の意味だ」と見抜いた遠藤氏だから狐狸庵という名前に意味を込めた可能性はかなり高い。それだけに自らのルーツが朝鮮人であることを告白したものと思える。
 ところで「朝鮮人」という言葉を蔑称と感じる人は少なくなかろう。かつての朝鮮支配もその一因だろうが、朝鮮人自らがこの言葉を使っているだけにこの語を排除すれば朝鮮半島や朝鮮語などを何と呼んだら良いのか分らなくなる。
 しかし歴史的に考えれば「朝鮮」は冊封体制下において中国から授けられた名称であり、今も中国の属国である朝鮮民主主義人民共和国ならともかく独立国である大韓民国にとっては好ましい名称とは思えない。むしろ「韓」や「高麗」のほうが誇りを持てる名称ではないだろうか。

推定有罪

2011-11-08 14:51:57 | Weblog
 日本の刑法は推定無罪が原則だ。疑わしきは罰せずがルールだ。しかしこと権力者に限っては推定有罪で疑わしきは罰すべきだろう。なぜなら権力者は特権を持っているからだ。検察にも司法にも圧力を掛けることができる。無力な市民とは違って事件を揉み消すこともできる。小沢一郎氏にしろ鈴木宗男氏にしろ必ずしも証拠が充分とは思えない。それでも有罪が正当だ。
 こんなダブルスタンダードは理解されにくい。権力者だろうと庶民だろうと同等に扱われるべきだと考える人が大半だろう。しかしもし同等に扱おうとするならば権力者に対しては厳しくあるべきだ。彼らを厳しく処遇して初めて法の元での平等が実現される。
 警察も特権を持っている。軽微な交通違反を知人の警察官に頼んで揉み消して貰った人は少なくなかろう。同様に警察官本人の犯罪も少なからず揉み消されているだろう。そんな実情だから警察官による犯罪を厳しく処罰することは決して不公平なことではない。
 インサイダー取引という犯罪がある。企業の中枢にいる人が内部情報を使って株式を売買することによって不当な利益を得ることだ。この場合は疑わしきは罰せられる。本人だけではなく親族や知人が行ってもインサイダー取引と見なされる。
 これらが正当であるように権力者も厳しく裁かれねばならない。元々の土俵が違うのだからルールが違っても当然だ。権力者に対しては推定有罪が原則であるべきだろう。