俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

眠り

2011-11-18 13:43:03 | Weblog
 動物はなぜ眠るのだろうか。眠ることによって無防備の状態になる。眠っているところを捕食者に襲われたら一溜りもない。従って眠るという特性は生存競争において不利な筈だ。
 変温動物が眠るのは当然だ。変温動物は気温が下がると体温が下がって動けなくなる。爬虫類や虫が眠るのは変温動物だからだ。
 問題は恒温動物である哺乳類や鳥類がなぜ眠るのかだ。恒温動物は気温が下がっても体温を維持できるから眠る必要は無い筈だ。
 鳥の場合は夜には目が見えないからと考えることもできる。しかしこれは説得力を欠く。暗い場所でも見えるように進化したほうが有利だからだ。梟のように暗さに強い鳥もいる。
 熊などの冬眠は理に適っている。冬になれば餌が少なくなるのでエネルギーの消費を極小化することは生存上有利なことだ。だから冬でも餌が減らない北極熊は冬眠しない。
 結局、脳のうちの爬虫類と共通の部分が眠ることを指示しているように思える。眠りは最高の休養だ。眠りという爬虫類由来のやり方をそのまま使って疲労回復に使っているようだ。

イレッサ

2011-11-18 13:26:31 | Weblog
 私は肺癌治療薬のイレッサを支持する。治療効果のある薬だからだ。決して厚生労働省の味方をしたい訳ではない。それどころか小宮山厚生労働大臣が大嫌いだ。国会で質問されるたびに後方の席にいる官僚達に教えを乞わなければ答弁さえできない税金泥棒の不適材大臣だからだ。
 それはさておき薬に副作用は付き物だ。副作用の無い薬は効かない薬だとさえ言える。効果も副作用も無い、毒にも薬にもならない薬など金の無駄遣いでしかない。必要なのは効く薬だ。
 最悪の薬は無益かつ有害な薬だ。そんな薬などある筈が無いという反論がありそうだが、風邪薬と下痢止めなどがそれだ。殆んどの風邪薬は風邪の諸症状を緩和するだけで治療効果は全く無い。(治療効果があるのは副作用が問題になっているタミフルなど。)下痢止めは排便されるべき有毒物を体内に留めることによって有毒性を拡大する。これらは薬ではない。ただの毒物だ。麻薬のようなものだ。
 良薬は口に苦しと言うとおり良薬は有害性を併せ持つ。なぜなら効く薬とは人体に異常な反応を起こさせる危険物であり、うまく効けば薬となり効き方が悪ければ毒物になる。
 治療効果が無いだけではなく有害な対症療法の風邪薬や下痢止めを有難がって、効くからこそ副作用の大きいイレッサを否定する人は薬の意味を理解していない。薬の本質は人体に異常な反応を起こすということだ。

風邪の症状

2011-11-18 13:10:26 | Weblog
 風邪の症状と治癒反応がしばしば混同されている。そのために対症療法によってかえって悪化させることが少なくない。
 風邪症候群を起こす病原菌にとって好ましい状態は寄生体が元気で病原菌を撒き散らすことだろう。咳や鼻水や下痢などは感染を広めることになるので症状と見なせる。但し下痢は両面性がある。病原菌が拡散されることと体が異物を排除することという2面性だ。感染した個体にとっては、有害な異物を排除することは有益なことだ。
 一方、発熱や悪寒は体温を上げることによって免疫機能を高め、同時に病原菌の活動を抑える効果があるので治癒反応と考えられる。治癒反応である発熱や悪寒を無闇に鎮めることは病原菌を利することになる。
 頭痛や倦怠感は安静にさせるためのシグナルだろう。この病状が現れると人は活動を控えるので治癒が促される。つまり痛みが傷の所在を知らせ傷を庇わせるように、頭痛などの不快感によって活動を抑制しようとしていると考えられる。この不快感を薬で消してしまうことは、傷の痛みを感じなくするようなことであり、その人が普段通りの生活をすることによって病状の悪化と感染の拡大を招く。
 要するに風邪をひいたら栄養価の高い物を食べて安静にすべきだということだ。対症療法に過ぎない風邪薬を使うことは本人にとっても周囲にとっても有害なことだ。