俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

従軍慰安婦

2012-02-24 15:12:07 | Weblog
 韓国人従軍慰安婦の問題がしばしば蒸し返されるが変な話だ。昨年はこの問題だけのために李明博大統領がわざわざ来日した。問題にするなら日本兵として犠牲になった朝鮮人兵士22,000人だろう。
 但しこの問題は1965年の日韓請求権・経済協力協定で「完全かつ最終的に解決」済みとされている。当時は議題にさえならなかった慰安婦問題を延々と問題にするのはどういう狙いなのだろうか。国内世論に対するポーズとしか思えない。
 今でもドイツやオランダなどでは売春は合法だが、当時の日本でも合法だった。従って売春婦はビジネスとして従軍した。戦場で商売をした人の権利をそれほど重視すべきだろうか。
 隣国に対する過剰な配慮あるいは差別を避けるために日本人について検討してみよう。兵士は赤紙1枚で有無を言わさず徴兵された。兵士の多くは最前線に配備された。一方、売春婦は比較的安全な場所で商売をした。兵士と売春婦のどちらに対する賠償を重視すべきかは議論の余地も無かろう。因みに日本人慰安婦に対する賠償は一切無い筈だ。もし韓国人慰安婦だけに賠償をするなら奇妙な不公平になる。
 インドネシアでオランダ人捕虜を慰安婦にしたことは確実に人権を蹂躙した許されざる行為だが、韓国人や日本人の従軍慰安婦は人権問題とさえ思えない。

不治の病

2012-02-24 14:57:49 | Weblog
 治せない病気を治そうとすべきではない。これは決して癌だけの話ではない。最もありふれた病気である風邪も治せない病気だ。ある医師に聞いたところ風邪症候群を起こす病因は300種ほどあるそうだ。症状は同じでも原因が300種もあれば治療は無理だ。現状としては只管対症療法に徹した無駄な治療を施して、その結果、風邪症候群からの治癒を遅らせるということにしかならない。
 癌に対して喧嘩を仕掛けるのも正しい対処とは思えない。手術や放射線や抗癌剤によって癌と戦うことが却って寿命を縮めていることも少なくなかろう。
 体には自然治癒能力が備わっている。本来なら自然治癒力に任せるべきだがそのバランスが崩れれば病気になる。病気に対して攻撃することを否定する訳ではないが、病気に対する攻撃は人体に対する攻撃でもある。癌細胞を攻撃することは同時に健康体をも攻撃することになる。
 直接癌を攻撃するよりも自然治癒力を高めるためのアシストをすべきではないだろうか。現在の治療方法は民間人とテロリストが一緒にいる所に無差別攻撃をするようなものだ。むしろ民間人を支援することを通じて平和を図るべきではないだろうか。
 治せない病気を治そうとすることは医学の思い上がりだ。

なぜ

2012-02-24 14:45:50 | Weblog
 なぜ、という問いに対する答えとして因果論(原因)と目的論(理由)が混同して使われている。
 自然界には目的は無い。意味も無く生起するのだから原因だけを問えば良い。総ては因果の法則に従う。
 人為においては原因も理由もあり得る。例えば会社を休む場合、サボりたいからという理由も、風邪をひいたからという原因もあり得る。
 人為においてのみ生じる目的論を自然界にまで拡張すべきではない。なぜ東北地方太平洋沖地震が起こったかは科学的に問われるべきことだ。しかし東日本大震災としては人為が問題になる。なぜ津波の被害がこれほど大きかったのかは理由が問われる。津波の破壊力を甘く見たとか避難訓練の不備など無数の理由が挙げられる。
 人為においては理由が問われねばならないが自然現象に対しては原因究明が総てだ。自然現象に対して意味を求めるべきではない。
 なぜ人は死ぬのかという問いにも自然科学として因果論で答えるべきであり、目的論を持ち出すべきではない。自然現象を目的論的に解釈をするような幼稚な発想は避けるべきだ。