抗癌剤が猛毒であることは広く知られているが自分自身が当事者になることによってその思いは一層強くなった。
薬は薬効が無ければならない。少なくともそのデメリットに優るメリットが無ければならない。その原則が通用しないのが抗癌剤だ。癌細胞を縮小させる、あるいは拡大させない、または拡大の速度を遅れさせれば薬効があるとされている。最後の「遅れさせる」は曲者だ。もしその癌が猛烈な速度で増殖するなら遅れさせることも必要だが大半の癌の成長速度は意外なほど遅いのだから「遅れさせる」効果しか持たない抗癌剤が有効とは思えない。抗癌剤が癌の成長を遅れさせることなど問題外の早さで体の正常細胞は劣化させられる。
入院直前まで私は元気な病人だった。固形物を自粛していたから体重は減りつつあったが、毎日1㎞以上を泳ぐという日課は守っていた。ところが抗癌剤による治療が始まるや一挙に病弱者になってしまった。一日にせいぜい2・3時間しか起きていられずあとは寝たきりに近い状態だ。全身の疲労感が激しくパソコンの画面を30分以上見続けることさえ辛い。
比較的元気だった老人が寝たきりに近い状態になるのだから元気でない老人が抗癌剤の攻撃を受ければ一溜りも無かろう。私自身、全く認識不足だったのだが、抗癌剤の毒性はかなり長く持続するようだ。退院後10日以上経つが症状は一進一退を続けている。こんな体調のままで2回目の抗癌剤治療を受ければ本当に寝たきり老人にさせられかねない。そんな状態での延命など無意味だから私は抗癌剤治療の中止を申し入れた。
結局、医師に説得されて22日から再度抗癌剤治療を受けることにしたのは、抗癌剤治療は次回限りでその後は放射線治療に切り替えるという言葉質を取ったからだ。
体力・気力だけではなく知力も思考力、あるいは味覚を含めた中枢神経まで劣化しているために思うように表現できずのもどかしい思いをしている。これはあくまで病人による不本意な中間報告だ。
薬は薬効が無ければならない。少なくともそのデメリットに優るメリットが無ければならない。その原則が通用しないのが抗癌剤だ。癌細胞を縮小させる、あるいは拡大させない、または拡大の速度を遅れさせれば薬効があるとされている。最後の「遅れさせる」は曲者だ。もしその癌が猛烈な速度で増殖するなら遅れさせることも必要だが大半の癌の成長速度は意外なほど遅いのだから「遅れさせる」効果しか持たない抗癌剤が有効とは思えない。抗癌剤が癌の成長を遅れさせることなど問題外の早さで体の正常細胞は劣化させられる。
入院直前まで私は元気な病人だった。固形物を自粛していたから体重は減りつつあったが、毎日1㎞以上を泳ぐという日課は守っていた。ところが抗癌剤による治療が始まるや一挙に病弱者になってしまった。一日にせいぜい2・3時間しか起きていられずあとは寝たきりに近い状態だ。全身の疲労感が激しくパソコンの画面を30分以上見続けることさえ辛い。
比較的元気だった老人が寝たきりに近い状態になるのだから元気でない老人が抗癌剤の攻撃を受ければ一溜りも無かろう。私自身、全く認識不足だったのだが、抗癌剤の毒性はかなり長く持続するようだ。退院後10日以上経つが症状は一進一退を続けている。こんな体調のままで2回目の抗癌剤治療を受ければ本当に寝たきり老人にさせられかねない。そんな状態での延命など無意味だから私は抗癌剤治療の中止を申し入れた。
結局、医師に説得されて22日から再度抗癌剤治療を受けることにしたのは、抗癌剤治療は次回限りでその後は放射線治療に切り替えるという言葉質を取ったからだ。
体力・気力だけではなく知力も思考力、あるいは味覚を含めた中枢神経まで劣化しているために思うように表現できずのもどかしい思いをしている。これはあくまで病人による不本意な中間報告だ。