自然崩壊するのは放射性物質だけではない。有機物も自然崩壊する。一方、大半の無機物は自然崩壊せず安定しており、外部から物理的な力を受けて初めて崩壊する。この違いを見逃してはならない。
有機物が崩壊するのは主にバクテリアが分解するからだが、宇宙空間でも光のエネルギーだけで容易に分解されてしまう。
壊れ易い有機物で構成される生物は死後急速に崩壊するが死ぬ前はどうだろうか。実は生命体は死ぬよりもずっと以前から細胞が死に続けている。生命体が生きているのは新しい細胞が次々と作られているからであって、新しい細胞が作られなくなれば死に至る。まるで自転車操業のようだ。生物学の「赤の女王仮説」のように、生命を維持するためには走り続けねばならない。
個体の持つ能力はどうだろうか。能力も劣化し続ける。動かなければ動けなくなるし、考えなければ考えられなくなる。無機物なら外からの刺激を排除すれば劣化を防げるが、生命体の性質は全く逆で外からの刺激が無くなれば急速に劣化する。
瀕死の重傷を負えば驚異的に強くなるサイヤ人(「ドラゴンボール」参照)ほどではないが、動物には刺激を受ければそれを克服しようとする力を獲得する能力が備わっており、無闇にストレスを厭うべきではない。
過保護こそ人間を劣化させる。「我に艱難辛苦を与えたまえ」と言った山中鹿介や「傷によって生気は増し力は増大する」と語ったニーチェが指摘したとおり人間は苦境を克服することによって劣化を免れることができる。微温湯に浸かっていれば劣化が促進される。
有機物が崩壊するのは主にバクテリアが分解するからだが、宇宙空間でも光のエネルギーだけで容易に分解されてしまう。
壊れ易い有機物で構成される生物は死後急速に崩壊するが死ぬ前はどうだろうか。実は生命体は死ぬよりもずっと以前から細胞が死に続けている。生命体が生きているのは新しい細胞が次々と作られているからであって、新しい細胞が作られなくなれば死に至る。まるで自転車操業のようだ。生物学の「赤の女王仮説」のように、生命を維持するためには走り続けねばならない。
個体の持つ能力はどうだろうか。能力も劣化し続ける。動かなければ動けなくなるし、考えなければ考えられなくなる。無機物なら外からの刺激を排除すれば劣化を防げるが、生命体の性質は全く逆で外からの刺激が無くなれば急速に劣化する。
瀕死の重傷を負えば驚異的に強くなるサイヤ人(「ドラゴンボール」参照)ほどではないが、動物には刺激を受ければそれを克服しようとする力を獲得する能力が備わっており、無闇にストレスを厭うべきではない。
過保護こそ人間を劣化させる。「我に艱難辛苦を与えたまえ」と言った山中鹿介や「傷によって生気は増し力は増大する」と語ったニーチェが指摘したとおり人間は苦境を克服することによって劣化を免れることができる。微温湯に浸かっていれば劣化が促進される。