11月2日(日)、小樽市民センター・マリンホールに於いて開催された「2008北海道男声合唱祭」を聞いて来た。道内から9団体、そして、「東海メールクワイアー」が参加し、各10団体の演奏と合同演奏が2ステージという盛りだくさんのプログラムであった。
道内参加団体が道央圏(札幌、小樽)に集中するのではなくて、苫小牧、室蘭、旭川、帯広、函館などからの参加もあったことに注目したい。近年、混声、女声などに比して団体数が少なく、聞く機会も少ない男声合唱団が各地で活躍していることは大変嬉しいことである。
各団体の選曲、そして演奏内容も多彩であり、正直、予想以上に充実していた。中でも「東海メールクワイアー」の男声合唱組曲「残照」から指揮者の今井邦夫氏編曲初演の“モンゴル人”、“凧”と男声合唱組曲「内なる遠さ」(全曲)の高田三郎作品の演奏は素晴らしかった。
合同合唱は100名を越す大合唱であったが、鈴木順指揮の男声合唱のための「典礼聖歌」(高田三郎)と長内勲指揮の男声合唱組曲「草野心平の詩から」(多田武彦)は、終演後あちらこちらで、「この2曲を聞けただけでも来た甲斐があった」の声が交わされていた。
次回の男声合唱祭には今回参加した団体、および、北見、釧路などからの参加も期待したい。このような素晴らしい合唱祭を成功させた実行委員各位に心からの敬意を表するものである。