きっかけは1冊の本でした。
たまたまブックオフの新書売り場で手に取った「ふしぎな国道」(佐藤健太郎著 講談社現代新書)という本。
帯の「国道は謎だらけ」というキャッチコピーに惹かれて購入しました。
変わった国道といえば、津軽半島竜飛岬に行ったときに歩いた「階段国道」(国道339号線)くらいしか知りませんでしたが、この本にはマニアならではの蘊蓄が多数!
曰く、全国には「酷道」というのにふさわしい登山道や岩が転がっている国道がある。とか、あの逆三角形の国道標識のことを「おにぎり」、交差点などにある方向を示す細い国道標識を「卒塔婆」とマニアは呼ぶ。とか、国道マニアにも、全国国道完走(鉄道は聞きますけどね)、国道を通らずに東京から大阪まで行けるか(無理っぽい)・・・などなど。
文章も写真も面白く、国道ファンならずとも、車で国道を走っている時、色々楽しめるようになる本です。
その本の最後の方に「国道完走は無理でも、都道府県道なら完全制覇も夢ではない。地方ならではの楽しみもあるのでは」というくだりがありました。
なるほど、府道だったら近くにいくらでもあるし、調べてみたら面白いかも。
さらに、沿線の名所や自然など紹介したら、ブログネタは無尽蔵!!
でも一つだけ難点が・・
府道を紹介するには、あの六角形の青い標識の写真は必須だと思いますが、運転していたら撮れない!
まあ、起点から終点まできっちりと標識と道路ばかり写して載せても、皆さんにそっぽ向かれるのがオチでしょうから、とりあえずどこかに車を停めて1枚でも標識があればOKということで早速スタートしました。
長い前置きになりましたが、記念すべき第一回、どうなったでしょうか!?
第一回ならやっぱり府道1号線でしょう。ということで、早速調べてみました。
起点は京都府綾部市山家から終点は福井県小浜市まで。
京都府道が府県境で福井県道になるようです。
完走すれば面白そうですが、今回は緊急事態宣言中ということもあり途中までにすることとしました。
地図を眺めていると、途中に前行ったあやべ温泉や光明寺があります。
綾部市の観光案内によると、さらにその手前に上林城址というところがあるようです。
上林といえば450年続く宇治茶の老舗。その出身地がこの辺りなんだそうで、これは宇治市民としてぜひ行かねば!
ということで、とりあえず目的地を城址に定め、出発しました。
(そうそう、「府道を行く」第一回のついでに、先日投稿したわち山野草の森に行ったというわけです。)
国道27号線から府道1号線に入る手前の道路案内標識。
これは根性で撮りました。
右手、府道1号線、小浜行きとなっています!
道路は快適な二車線。車はほとんどいません。
しかしなかなか期待していた六角形の標識が現れず・・・
左折すると舞鶴若狭道に進む標識。
快適に走っていると、右手に「不動の滝」という看板が・・・
ちょっと気になって立ち寄ってみることに。
だって、府道を行く第一回に、不動の(府道の)滝っていいやん♪
すごく安易な理由ですが(笑)
道が狭く、ほんまに行けるのか!?と思ったらちゃんと駐車場があり、綺麗な地図の看板も立っていました。
危なそうならやめようと思ったのですが、車でも進める林道だったので、とりあえず歩いてみることに。
何か花が咲いています。センニンソウ?
いえいえ、違います。葉が裂けているので、ボタンヅルですね!
やった!南部では見られないボタンヅルが見られただけでも良かったです。
山の中のイタドリは綺麗。・・・これってイタドリですよね?
足元をみると、見るのもつらい小さい花、コケオトギリが咲いていました。
オトギリソウ科の中でも最小の部類で直径5mmくらいしかありません。
我ながら頑張って撮りました。
あれ、あのササの葉に止まっているガ、どなたかのブログで見たことがあるような・・・
スケバハゴロモでした!
まるでステンドグラスのように縁だけ黒くて中が透けています。
少し歩いただけで滝の入り口近くに到着しました。ここにも綺麗な看板がありました。
ここまでは車で来られるみたいです。
左手に曲がり、スギ林の中、清流に沿って少し登ります。
するとほどなく滝と、お不動さんと思われる祠が見えてきました!
それほど大きな滝ではありませんが、結構雰囲気はいいです。
例によってシャッタースピードを遅くして撮ってみましたが、やはりイマイチ。
祠です。
横の巨木はシラカシでした。
見上げてみました。
あとは滝の上からの写真ばかりです。流れ出すところ。
同じく流れ出すところ。
これだけでした(笑)
やんたんの大滝にもお不動さんが祀られていましたが、滝にお不動さんは付き物なのでしょうか。
そんなことを考えながら元の道を戻りました。
行きに見逃していたママコノシリヌグイ。
しかし、いくら写真を見返しても、あの看板のような写真は撮れていません。
どこかに滝つぼの方に下りる道があったようです。
これはいつかもう一度行ってみなくてはいけませんね。
さて、第一目的の上林城址に向かって出発してほどなく、待望の府道の標識発見!
この六角形の標識はマニアの間で「ヘキサ」(六角形の意)と呼ばれているそうです。
国道と違い、道に「起点・終点・線」という名前が付いているのも特徴です。
(1号線の場合は、「小浜綾部線」)
つづきます。
【撮影:2021/8下旬 綾部市】
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そして、府道の旅、スタート、
何か、発見がありそう~って
読ませていただくと、ボタンヅルとの出会い、
スケバハゴロモ(@_@)
透けている羽、へぇぇ~です。
見てみたい~
やはり滝っていいですよね。
いい一枚じゃないですか^^
六角の標識も見たこと無い、国道の不思議です!!
おはようございます。
府道を行くシリーズ???
なつみかんさんが宗旨替えをしたと驚きました。
ついにブログネタがなくなり鉄ちゃんならぬ道ちゃん?になったのかと。(笑)
それに読書感想文が始まるのかとも思ってしまいました。
最後まで読んで安心しました。
ちゃんと忘れず植物の記事が。
面白いシリーズになりそうですね。
期待しています。
ちなみに第1回目、とても面白かったです。
府・県道、知らないことが多かったです。
必ず1号線と小浜綾部線のような呼び方がありますね。
へえ~と思いながら拝見したら、ちゃんと植物も載っていて安心しました。
コオトギリが綺麗に撮れて、見たこともないスケバハゴロモも。
私は知らない道を走るはドキドキして嫌なのですが、なつみかんさんは肝が据わってますね。
県府道の6角形の標識を撮りたいそうですが、一人で出かけたら難しいですよね。
あーっ、通り過ぎちゃった、とか、停まれないとか。
今回は上手くいきましたが、もし一人なら気を付けて下さいね。
府道を走る最初の日に「不動の滝」…座布団3枚!
やんたんを思わせるような場所に、やっぱりお不動様と滝がありましたね。
府道1号の制覇、おめでとうございます。
府道はいくつあるのでしょう…。
”府道を行くシリーズ”というタイトルを見て反応しました。
司馬遼太郎ファンの私としては、”街道を行くシリーズ”を
パクったのかと・・・。(笑)
でも、読み進むうちに誤解だったことがよくわかりました。
あらぬ疑いをかけて申し訳ありません。m(__)m
街道を行くシリーズで司馬遼太郎が最初に訪れたのは
湖西のみち(大津~白髭神社~興聖寺)なのですね。
その意味ではなつみかんさんも、司馬遼太郎に対抗して、
”県道を行くシリーズ全43回”でまとめましょう。(^.^)
国道の事を”おにぎり”、県道のことを”ヘキサ(ヘキサゴンの略)
と呼ぶという話は私も聞いたことがあります。
県道を行くシリーズなので、道の駅とか神社仏閣が登場するかと
思いきや、得意のイノシシや熊の出そうな森の中の滝を見に行く。
さすが、なつみかんさんらしい選択で、花や昆虫もバッチリです。
次回以降、新シリーズのなつみかんワールドの展開を期待しています。
文字の多すぎるイントロを読んでくださってありがとうございます。
なんでこんなことを始めたのか説明し始めたら長くなりました^^;
府道1号線、前に行った場所だったので、迷わず行けて良かったです。
そして予備知識なしに行った府道、もとい不動の滝がなかなか素敵で、幸先も良好!
スケバハゴロモは気になるガだったので、実物が発見できてラッキー♪
もうちょっと秋になったら他の植物も見られるかもしれませんね。
あれれ、六角形の標識をご覧になったことがないですか?
結構見かける機会はあるのですが、これまで注意していませんでした。
最近は住宅地など以外は、ほとんどの道が府道なんじゃないかと思うほど、府道によく出会います。
いえいえ、ご推察の通りです。
週末に出かけても2回分くらいのネタにしかならず、苦肉の策の新シリーズです。
でも切り口を府道にしただけで、結局見てるのは植物やその他の自然なので、結局同じです(笑)
まあ、沿線の蘊蓄を調べるのが面倒で、企画倒れになるかも・・・
とりあえずあと何回分かは在庫があります。
府道沿いのいい場所ないかなと思って地図をみていたら、いたるところの道が府道であることに気づきました。
な~んだ、普段通りの記事に「府道を行く」というタイトルを付けるだけでいけそうです!
そうなんですよ~
ほんとに面白い本で、最初は国道にしようかと思ったのですが、コロナ禍ということもあるので、府道にしました。
もちろん、地図をあらかじめ見て、危なそうな道には行きませんよ~
運転、超へたくそなので・・^^;
写真も結局車を路肩などに停めて車の中からパチリとなるので、ボケボケ写真ばかりです。
まあそれでもいいかと。
不動の滝は結構きちんと整備されて歩きやすい場所でした。
植物がもうちょっと沢山あったらもっと良かったのですが・・・
ninbuさんも司馬遼太郎のファンなんですね。
私も結構好きで、竜馬が行くなどは、若いころ擦り切れるまで読みました。
街道を行く、パクるなんて恐れ多い・・・
(まあタイトル付ける時、ちらっと頭をよぎりましたが・・・)
街道を行く、ninbuさんのコメント拝見してまた読みたくなりました!
全43回でしたね。
府道は1号線から803号線まであるそうです(途中欠番あり)。
とても全部は無理なので、面白そうな場所を見繕って、またレポートしますね~
よかったら見に来てくださいね^o^/