秦剛駐米大使、
7つの流行語で最新中国事情を米国民に語る
秦剛駐米中国大使は6日、「観光と人的・文化的交流」フォーラム(主催:US-Asia Institute、ラスベガス・サンズ)の開会式に招待を受けてテレビ会議の形式で出席し、基調講演を行った。秦大使は「人民至上、生命至上」や「逆行者」など、現在の中国で流行している7つの「ホットワード」を使い、中国の最新事情を参加者に語った。新華社が伝えた。
秦大使は「『人民至上、生命至上』と『逆行者』(危険から逃げずに立ち向かっていく人々)は、人命を第一に考え、挙国一致し、自らの安危よりも他人を助けることを重んじ、科学を尊重し、運命を共にするという、新型コロナウイルスとの闘いにおける偉大な精神を示している。『躺平』(『寝そべり族』)、『ベルサイユ』(つつましいことを言っているようで実は最も派手に自慢すること)、『飯圏』(ファンの仲間内)という3つのネット用語は、中国の一部の若者のライフスタイルと考え方、そしてSNS文化と商業化した『推し活』を描写している。閉鎖的な環境で内部の激しい競争に巻き込まれる状況を表す『内巻』(インボリューション)と『双減』(ゆとり教育化)のコントラストは、現代中国社会の激しい競争がもたらすプレッシャーと商業化のもたらす衝撃及び中国政府と社会の対応を反映している」と説明。
「これらのホットワードに代表される現象は、中国の急速な経済発展と開放的で包摂的な社会形成の過程において中国人の価値観が変化した点と依然として変わらない点を反映している。中国の特色ある社会主義を進めるには、物質文明と精神文明の全面的発展が必要だ。中国は、市場経済の大きな潮流の中で、自らを見失うことなく、中国の優れた伝統的価値観と公正・正義を堅守する必要がある。法治と同時に徳治も必要だ。『天下為公』(政治秩序は公民の為にある)、『安得広厦千万間、大庇天下寒士倶歓顔』(千万間もの大きな屋敷が手に入ったなら、大いに天下の貧しい人々を庇い喜びを共にしたい)。これは中国人の伝統的美徳だ。中国では、資本が節度なく利益を追求して独占し、社会公益を損なうことは通用しない」とした。
秦大使は、観光と人的・文化的交流が中米両国民の相互理解と正しい認識の基礎であることを強調。「新型コロナウイルスのパンデミックの暗雲がはれた後、米国の皆さんが中国に来て勉強や仕事や旅行ができるようになることを願っている。皆さんにぜひ中国を実際に訪れ、真実の、立体的で全面的な中国を実感し、発見していただきたい」とした。 また、中国へのバーチャルツアーへと参加者をいざない、中国の多様な姿や発展、進歩を示し、米国との人的・文化的交流に対する中国の人々の熱意を伝えた。
開会式では、中国の張旭・文化観光副部長(文化観光次官)が挨拶した。2日間のフォーラムには、ネバダ州のシソラック知事、連邦議会議員複数名、オルブライト元国務長官、業界団体や大学の代表など約500人が、会場への出席やオンラインなどで参加した。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年10月8日