接待した目的、受けた理由、
行政ゆがめた問題―菅首相の責任で解明を
志位委員長が会見
日本共産党の志位和夫委員長は25日、国会内での記者会見で、放送事業者・東北新社の接待を受けた総務省幹部らの問題について問われ、「三つの大きな問題が明らかになっていない」と述べ、菅義偉首相には「自らの責任で真相究明を行うことが求められている」と主張しました。
志位氏は第一の問題として、東北新社がなぜ39回もの接待を系統的・組織的に行ったのか、その“目的”が明らかになっていないと強調しました。
第二に、総務省の幹部がなぜそろいもそろって東北新社の接待に応じたのか、その理由も明らかになっていないとして、「(菅首相の長男の正剛氏の)父親の影があったのではないか」と指摘。菅氏が自著で、人事権をふるって官僚にいうことを聞かせてきたと自慢していたのが総務省だとして、「忖度(そんたく)が働いたのではないかというのが誰しもの疑問だ」と述べました。
第三は、「放送行政=BS、CSなど電波の許認可等の問題がゆがめられたのではないか」と強調しました。
その上で、「この三つを明らかにするには、正剛氏を含む東北新社側と総務省側を国会に招致し、集中的な審議がどうしても必要だ」と述べました。
さらに志位氏は、菅氏が総務相の時代に正剛氏を大臣秘書官に据え、東北新社関係者にも引き合わせたとして、「そのなかで双方のとんでもない癒着が起こった。縁故主義そのものだ。疑惑の“土俵”をつくったのは首相だ」と強調。首相の政治家としての責任は重いとし、真相解明に責任を果たすよう強く求めました。
農林水産省でも吉川貴盛元農水相によるアキタフーズからの現金受け取りや官僚が接待を受けていた問題が明らかになるなど、組織ぐるみのモラルの崩壊が起きていたと指摘し、「“魚は頭から腐る”というが、森友・加計問題が非常に大きい。これで官僚組織に忖度をまん延させ、モラルを壊したのは安倍晋三氏(前首相)と菅氏ではないか。そういう大きな政治的な責任も問われている」と強調しました。
志位氏は、東北新社から高額の接待を受けていた山田真貴子内閣広報官の進退について問われ、「首相会見で当然、総務省についての質問も出る。そのときに“もう時間ですから”と打ち切るのか」として、「辞めるべきだ、また辞めさせるべきだ」と主張しました。
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