短すぎる準備期間と台風6号「カーヌン」の影響で最後まで緊張感が漂っていた「2023セマングム世界スカウトジャンボリー」の閉営式と「K-POPスーパーライブコンサート」が11日、ソウル麻浦区(マポグ)のソウルワールドカップ競技場で開かれた。ずさんな運営の末に事実上早期閉営したジャンボリーの混乱を収拾したのは、IVE(アイブ)やNewJeans(ニュージーンズ)などK-POPスターたちだった。
首都圏を中心に全国各地に散らばっていた約140カ国の4万人余りのスカウト隊員たちは、1400台以上のバスに乗りこみ、約3時間かけてソウルワールドカップ競技場に入場した。閉営式後、午後7時から2時間にわたって行われたK-POPコンサートにはNewJeans、IVE、NCT DREAM、ITZY(イッチ)、MAMAMOO(ママム)、THE BOYZ(ザ・ボーイズ)などK-POPグループが出演し、華麗な舞台を披露した。
コンサートが始まるとスカウト隊員たちはリズムに乗って体を揺らしたり、歌を合唱したりするなど、コンサートを楽しんだ。アイドルが登場するたびに歓声が上がり、蛍光色のペンライトの波が競技場を埋め尽くした。公演中に小雨が降り、隊員たちがレインコートを着たり帽子をかぶる場面もあったが、不満はなさそうだった。
スカウト隊員たちはコンサートでジャンボリーの心残りを埋め合わせたが、一部の混乱はコンサート開始直前まで続いた。一部のスカウト隊員がコンサートの座席配分に不満を漏らし、着席を拒否して変更を求める一幕もあった。K-POPスターを間近で見られるという期待を胸に入場したが、公演舞台も画面もまともに見えない座席に案内されたからだ。公共機関から派遣された案内要因たちは着席を拒否する隊員たちの説得に奔走した。ある公共機関所属職員は「座席配分が問題になり、ジャンボリーコンサート場で混乱が続いた。食事も足りず、かわりにパンを支給したこともあったという」と語った。韓国政府はこの日、「準備不足」などこれまでジャンボリーを巡る批判を意識したかのように、警察兵力数千人を投入し、安全管理に万全を期している様子だった。ソウル警察庁はスカウト隊員たちを管理するため、警察機動隊43個部隊2500人余りを投入し、行事が夜間に終わる点を考慮し、放送照明車11台を配置した。警察庁はこれとは別に、行事終了後、各国スカウト団所属の引率者数千人が市内観光に出るとみて、梨泰院(イテウォン)や江南(カンナム)、弘大(ホンデ)入口など繁華街にそれぞれ機動隊1個部隊(60人)を追加配置した
ワールドカップ路(九龍交差点から競技場交差点)の交通規制による混雑を防ぐため、会場周辺には交通警察412人が配置された。大きな混乱はなかったが、交通規制が十分に知らされなかったため、ワールドカップ路に進入しようとする市民とこれを阻止する警察の間でいざこざが起きたりもした。
一方、競技場の近くではソウルワールドカップ競技場をホームとしている「FCソウル」のサポーター数人が1人デモを行い、警察から制止される場面もあった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます