脳の構造について
脳幹は、(視床、視床下部、橋、延髄)は脊髄動物に共通の最も原始的な脳である。呼吸、循環、消化、睡眠などの生命活動にかかわる。
小脳は、運動機能や平衡感覚をつかさどる。鳥類はこの小脳が発達している。
大脳辺縁系は、大脳の周辺にある。ここはきわめて原始的な無意識(闘争本能、縄張り意識など)をつかさどる部分である。また、情動(原始的な恐怖、怒り、好意、嫌悪、愛着、喜び、悲しみなど)を司っている。
大脳新皮質は、最も高等な精神活動に関連していて、論理的・理性的な機能に関わっている。例えば、言語活動。
快感は、脳幹→大脳辺縁系→大脳新皮質と通る快感神経が、ドーパミンという神経伝達物質の一つを分泌し、大脳辺縁系を通り快感を感じさせる。
親しい仲間と一緒にいるような時には最強の脳内麻薬であるエンドルフィンを分泌するように遺伝的にプログラムされている。
そのエンドルフィンが不安感の軽減と幸福感の発生を助けている。他方、社会的な孤独感や親近者からの別離感などを感じる時には、脳がエンドルフィンの生産を停止するために、一種の麻薬禁断症状に陥って、不安感に満たされるといわれている。
モルヒネはエンドルフィンに、覚せい剤はドーパミンに化学構造が似ていて、脳に著しい影響をもたらす。アルコール、ニコチン、カフェインも各分野の神経伝達物質の代用となる。