「シンプルであることは、複雑であることよりも難しい」
これはスティーブ・ジョブスの言葉です。
禅に傾倒していた彼らしい言葉だと思います。
この考え方は、日本文化の中心的なものですね。
たとえば、寿司や懐石料理は自然の味をシンプルに引き出すように調理されている。
また、俳句は、できるだけ無駄な言葉をなくして、自然や心を表現する。
シンプルとは、単純な構造という意味ではなく、
不要なものを削って、本質に近づいていくという発想です。
まさしく、なにを削るべきなのか、その判断が難しいのですね。
そのモノの本質を知らないと、削っていくことができませんから。
さっきのジョブスの言葉の続きは、こうです。
「物事をシンプルにするためには、懸命に努力して思考を明確にしなければならないからだ。だが、それだけの価値はある。なぜなら、ひとたびそこに到達できれば、山をも動かせるからだ」
なぜ、シンプルが山をも動かすのか?
シンプルさには、力があるからです。
たとえば、シンプルで本質的な言葉は、人の心を動かします。
僕もそうありたいと思っています。