フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

ネアンデルタール人や認知革命について

2021年05月09日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

「ネイチャー」に発表した論文によると、

新型コロナウイルスの症状を悪化させる遺伝子が人間のDNAの中に6個あるそうです。

この遺伝子を持った人がコロナに感染すると、

人工呼吸装置を必要とする重症に発展する可能性が3倍も高い。

このDNAは、ネアンデルタール人から受け継いだものだそうです。

つまり、ネアンデルタール人との混血があると、コロナで重症化する可能性がある。

日本人はネアンデルタール人との混血が少なく、欧米人には多いそうです。

ところで、僕たちはホモサピエンスは、ネアンデルタール人とどう違うのでしょうか?

ネアンデルタール人は、体が大きく凶暴で、寒さに強い種族でした。

ホモサピエンスは、体が小さく(特に女性)、戦いに弱く、暖かい気候で生活するのに適しています。

普通に戦ったら、ホモサピエンスは弱いので、ネアンデルタール人に勝てなかったと言われています。

では、なぜホモサピエンスは彼らに勝てたのでしょうか?

有名な歴史学者・ユヴァル・ノア・ハラリの書いた「サピエンス全史」によると、

ホモサピエンス(人間)は、嘘をつく能力があったから地球を支配できたと言います。

嘘というと「なんだ」と思いますが、ようするに、物語を語る能力のことです。

たとえば、ネアンデルタール人は、見たものをそのままに話すしかありません。

ライオンを強いと思ったら、ライオンは強いという事実だけ記憶します。

しかし、人間はもう少し発展させます。

ライオンは強い。お父さんは強い。「うちのお父さんはライオンの生まれ変わりだから強いんだ」みたいな嘘話が作れるわけです。

この嘘話が、神話を作る能力になって、人間を一致団結させます。

それにより、ある程度の規模の団体を作ることができるようになった。

そして、団結することで戦いに勝てるようになったわけです。

「あの世には神様がいる。死んでもあの世で英雄になれるから、死んでもがんばれ」みたいにね。

この現実には存在しないフィクションを、語ることができ、信じれる能力が、

人類が発展するうえで決定的な出来事だったと言います。

彼は、このことを「認知革命」と言いました。

これから先の未来の話ですが、人工知能が人間の記憶と思考を支配していくでしょう。

だから、人間はかならず記憶や論理的思考の面で、人工知能に勝てなくなります。

しかし、それでもまだ人工知能に勝てる部分があると、僕は思っています。

それは、類推能力です。それについては明日書きますね。

じゃあね。

 

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