かいつぶりの日々

山林関係に強い不動産鑑定士「合同会社鳰不動産鑑定」のブログです
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【実務】不動産鑑定士の発行する書類の種類

2018年10月08日 | 実務
結構な問い合わせが多いのでww、周知の意味も含めて整理します。



まず、不動産業者様の査定書、

これってFAX一枚で即効で答えていただけます、無料です。
ただし、これは鑑定評価ではございませんので裁判とか係争には使えず(業者様は責任持たないです)、もちろん税務署等への証明にも使えません。

基本市場で売れる価格で出していただけますが、ちょくちょく「盛ったり」してますので参考程度として。


鑑定士は不動産鑑定評価書を出します、これメインの仕事。

鑑定評価書は係争や担保、利害関係者への説明資料、税務申告の証明などにお使いいただけます。

ただし鑑定評価料はそこそこのお値段です…。車でいうと普通車ですか。


っで、そんな大層なものいらんし費用はかけたくないってニーズに答えて出てきたのが価格調査報告書。



鑑定評価の手順の一部を抜いて評価額(調査価額という)のを出して、自分(社内)の内部資料としてお使いいただけます。

ただし、これは対外的な説得力、裁判所や利害関係者に持っていって云々というのには不向き。こちらに至っては軽自動車といえるでしょう。(ややリーズナブルになってますが使える範囲が限られるといったとこですか)


★意見書、

価額こそは出さないけど単価表記とか時点修正率とか断片的な話で説明してしまおうというもの、鑑定した土地の隣の物件の格差率だけとか、過去の鑑定結果からどんだけ変わったかとか「大元の鑑定結果」ありきで説明するものです。こちらは車に乗せるオプションパーツといえるでしょう。(パーツなんでリーズナブル)


★机上査定書、

現地とか見ずに机上だけでサクッとしてしまうもの。とりあえずの概算的なものですので、これをそのまんま根拠資料に使うとかは無理です、つうかしてほしくないし。
現地見てないので改めて鑑定すると大きく価格が変わる可能性もあります。車でたとえるなら50ccミニカーですね、



私のポリシーとして、成果品としての机上評価は行いません。直で見ていない物件に対して判子ついて署名するなんて専門家の趣旨に反するものと思ってます。

鑑定業界の幅を広げるという動きで、一枚ものの査定書出してかなりの低価格でやってる鑑定業者さんもいらっしゃるようですが、業界全体の動きからみて私は反しておりますのは重々承知しております。しかし、がんばって資格取ったことや、実務上でどんどん勉強して成長している専門家としてのプライドと責任を大事にしたいですね。

また、皆様の大事な財産を扱う仕事であるなら、相応のものを作りたいとお思います。

価格調査報告であっても、基本的には鑑定評価書と変わらない内容となってます。大事な皆様の財産を守るのが私らの責務であると思ってます。




画像は特に関係ありません笑


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