4月の日曜の朝 雨が降っていた
ひとりきりの部屋 息で曇った窓に
誰かのイニシャル
窓を開けて 一口 似合わないタバコを吸ってみた
煙いだけの苦さ 煙のあとも白い息が出た
深呼吸して 目覚めた
新しい日々が きっと わたしを明日に連れ出すの
冬に舞い戻ったような 春の冷たさは
想い出すことをやめたわたしには 虚しすぎて
あのころ 誰かといたことを 想い出せたとしたら
なにが解決できるというの
雨に打たれた葉桜が さみし気に揺れている
涙にならない 悲しみも遠く 虚ろな街角
あのころ 誰かといたことを 想い出せたとしたら
なにが解決できるというの
深呼吸して 目が覚めた
新しい日々が きっと わたしを明日に連れ出すの