魚を煮る
暖かくなって来たけど寒ブリを食べてないのに気が付いて 遅ればせながら切り身を買おうとスーパーに行った。
魚売り場の手前のケースを見たら肉厚の旨そうなニシンが目について 独特の味を思い出して思わずレジ籠に入れてしまい お目当てのブリのショーケースの前はちらりと見ただけで素通りしてしまった。
家に帰って見たら煮魚に最適との紙が貼ってある、 それに腹から出したハラワタが長々と寝そべってるではないか、 焼いて食べるつもりだったけどはらわたは網に乗っからないので仕方なく煮る事にした。
映画「怒りの荒野」からリーバンクリーフ、ジュリアーノジェンマ。
煮魚なんて滅多にしないので検索したレシピを頭に入れといて作業に入る。
頭を取った後に二つに切り分けて 十字に飾り包丁を入れると書いてあったのでやってみたら包丁の切れ味が悪い、 ゴシゴシこすって力を入れたらデカい十字の裂け目が出来上がった、 身が大きく裂けてるので味は浸み込みそうだ。
汁の方は手持ちの 醤油、みりん、酒で他につゆの素を使って舌で確認しながら作成する。
ごとごと煮えて来たら落し蓋を と書いてあったけどそんなものはないので途中で裏返しをして 少し煮込んでから出来上がりとした。
出来上がりはマズマズの味、焼き魚と比較するとニシン独特の味や香りが消えていてそれに口に残った小骨が丈夫で吐き出しずらい。 焼き魚にはかなわないという事だ。
今日は食べそびれたブリの切り身を 焼いて食べる、 骨が無くて食べやすかった これで気が済んだと云うものだ。
夕方散歩の途中に八百屋のオヤジが客のおばさんに 今日でミカンは終わりだよと声をかけていた。
そういえば昨日食べたミカンは皮が固くて中身は見かけより小さくて大味だ、 今日は暖かくてジャケットを脱いで歩いたし もう春になったみたいだ。