中国人の友人と食事をしながらテレビのニュースを観ていた。
中央電視台(国営放送)のニュースは、中国の経済成長率は合理的な範囲であるだとか、建築資産は今年何十億元増えただとか、経済成長が依然として好調であるというプロパガンダを次から次へと流す。
「自慢ばっかり」
中国人の友人はぽつりとつぶやいた。
「経済がいくらよくなっても、上の人たちばかり儲かって下の人は貧乏なままです」
経済成長が続く中国では徐々に中間層が増えている。だが、大部分の人たちの賃金はなかなかあがらず、賃金の上昇幅よりも物価の上昇幅のほうが大きいためにむしろ生活が苦しくなる人のほうが多い。友人は貧しい農村の出身なのでとりわけそう感じるのだろう。
日本でも景気が上向いたと「自慢ばっかり」のニュースがよく流れているようだけど、どれだけの人々の暮らしがよくなったのだろう?
(2013年7月27日発表)
この原稿は「小説家なろう」サイトで連載中のエッセイ『ゆっくりゆうやけ』において第247話として投稿しました。 『ゆっくりゆうやけ』のアドレスは以下の通りです。もしよければ、ほかの話もご覧ください。
http://ncode.syosetu.com/n8686m/