だから、ここに来た!

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サウスバンクのクリスマス・マーケット

2014-02-23 | 2013年、独逸&英国の旅
■12月14日■
この日は芝居を見る前にサウスバンクのクリスマス・マーケットを見る事にしました。
前回ロンドンに来た時は11月だったので、
小屋は出来始めていたのですが、 実際にマーケットが開いているところを見た事はなかったのです。

まずはウェストミンスター駅から出発。



近代的な駅を出ると、いつものようにビッグベンが見えてきます。



右はウェストミンスター橋横にあるブーディカ像



ウェストミンスターから降りたのは、乗換の必要がなかったという点もありますが、
皆様よくご存知のとおり?私が敬愛するマーク・ゲイティスが書いた、
ドクター・フーのドキュ・ドラマ"An Adventure in Space and Time"の撮影場所であるからなのです。

Dalek Invasion! Mark Gatiss Reports from London - An Adventure in Space and Time - Doctor Who


"AAiSaT"の撮影場所、というよりは、ドクター・フーの初期エピソード"The Dalek Invasion of Earth"の撮影場所です。
その再現のためにウェストミンスター橋で撮影したというわけです。



ここへは何度も来ていますが、ドラマを見た後に来たのは初めてだったので、
ダーレクがぞろぞろ並んで橋を渡っている様子を思い浮かべてニヤニヤしたのでした。



橋を降りて東側に向かうと、さっそく小屋がずらりと立ち並んでいます。サンタも登場。



ドイツのマーケットを廻った時は、落ち着いていてシンプルな暖かみのある雰囲気の小屋が立ち並んでましたが、
こちらは華美で色もドギツイですね。ゴチャっとした感じ。
それはそれで、土地の個性があって楽しいです。



土曜日ということもあって人出も多く、流されるままに進んで行くような状態。
去年見た飾りのある小屋もみつけました。



人種のルツボだけあって、クリスマスの飾りだけでなく、
アジアっぽい装飾品もよく見かけました。
仏像を置いてある店を多く見かけたのが意外でしたね。
キリスト教が盛り上がるなら仏教徒も!みたいな発想なんでしょうか。



ドイツでは全く見かけなかったけど、チョコフォンデュのファウンテンもよく見かけました。
ロンドンでは見た目のゴージャスさが大切みたいですね。

流されるまま東へ進んで行き、
次の日にSherlockの"The Empty Hearse"のプレミア上映があるので、
(もちろんチケットは持っていないですが)その下見も兼ねて、ウォータールー橋の下にあるBFIに入りました。



ちょうどBFIでは"Gothic"というゴシックホラーの特集が組まれていて、
ジャック・クレイトン監督の"The Innocents"でデボラ・カーが着用した衣装が展示されていました。



編み上げの靴がかっこいい。

"The Innocents"の他に、この特集の目玉の一つとして、
「ウィッカーマン」のノーカット版が上映されていたのですが、
結局この旅の間に見る事は出来ませんでした。



最終回の上映だと帰りも遅くなるし…と迷いが生じてしまい、もっと私の気合いがあればいけたのかもしれませんが…。
ですが、正面カウンターの上の階段を上ったところで名作ホラーのポスター等を見る事ができました。



"Theatre of Blood"はハマーホラーじゃないですけどね。
最近The League of Gentlemenがこの作品のコメンタリーを録っていて、
Reece ShearsmithがBFIの上映前のトークにも出演してたはずです。



左の書類は"The Curse of Frankenstein"の契約書。
右は「ドラキュラ」の衣装。ちょっと記憶に自信がないですが、1958年のもので間違いないかと。



BFIには視聴覚室があり、アーカイブを見る事が出来ます。
部屋に入って受付の人に何時間使うか伝えると、
IDと何番のPCを使うのかを教えてもらい、席で好きな作品を鑑賞できます。
今回は、試しに1時間だけもらったので、
"THE PIT AND THE PENDULUM"(1964・Alexandre Astruc監督)と、
"The Sandman"(1991年)というストップモーションアニメを見ました。
どちらも我ながらGothec的な選択でした。
ホラーじゃなくても、コメディ番組やドラマも見られますよ。

劇場の場所や入口等を一通り確認した後は、
ショップでお土産を買い、すぐとなりのNational Theatreを覗きました。



赤い建物は特設劇場のThe Shedです。
建物の全体像が見えないのはやや残念。
当時何を上演していたのか失念してしまったのですが、
ちょうど訪れた時に休憩時間の公演があったようでした。
「コリオレイナス」の中継のポスターもありました。
ここでホビットが表紙のTime Outも入手しました。





National Theatreを後にし、ウォータールー橋を渡ってストランドへ。
コヴェント・ガーデン方面へ向かうと、交通博物館の裏手にディケンズのブループラークがありました。



自らが編集していた"All the Year Round"の編集部と彼の自宅があったそうです。
何度か通ったことがあるはずだけど、初めて気付きました。

コヴェント・ガーデンに寄ると、こちらもクリスマス仕様。
去年も見た巨大なトナカイがいました。



と、思ったら、本物のトナカイもいた!
でも柵の中に入れられて皆に覗き込まれてフン垂れ流し状態で、ちょっと可哀想でしたね…。



パフォーマーもいつものように観客を楽しませています。
動画はこちら。


クリスマスの装飾は毎年変わりないようですね。
ツリーも去年と同じ鮮やかな赤。



去年見なかったものとしては、入口の横に、レゴで出来たロンドンの街が飾ってありました。



さすがに位置関係まではバラバラですが、
ビッグベンにロンドンアイ、セントポール大聖堂にグローブ座、ガーキンにシャードと、
ロンドンの名所・建造物を再現しています。



↑左の写真は後日、空いている時間に撮った写真。
ここは親子連れに人気で混雑していたので、写真を撮るにも一苦労でした。

一通り撮影して満足した後は、今まで見た事のなかった、
コヴェント・ガーデンにあるSt Paul's Churchの中をのぞきました。
ちょうど入口が開放されていたのです。



中に入ると、入口傍にはチャリティのクリスマス・カードが販売されていて、
さらに教会の中に進むと、女性がアヴェ・マリアを練習で歌っていました。
どうやら今夜はコンサートがある様子。
今日観劇の予定がなければこのまま見て行きたかったんですけどねー。



マーケット側の賑やかさとは打って変わって、教会の前はとても静かです。
さっきまでの人ごみはすぐ裏手なんですけどね。
ふとベンチを見ると花束が飾ってありました。
亡くなった方に捧げたベンチなんでしょうね。



さて、次第に暗くなってきたので、ちょっとずつ劇場へと向かわねば。
ウィンドウの美味しそうなものたちを横目に、
昨日も歩いたレスタースクエア周辺へ向かいます。

続く。
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再びロンドンへ!&大英博物館の「春画展」

2014-02-23 | 2013年、独逸&英国の旅
■12月13日■

ベルリン最終日。友達ともこれでしばらくお別れです。
この定番の朝食ともお別れだあ。



右の写真、素敵でしょ。ベルリンっぽい。自画自賛。
荷物をまとめて、行きと同じように、友達に空港まで送ってもらいました。

さっそく、乗り馴れたUバーンの駅に降りようと、
車道の真ん中にあるエレベーターのボタンを押してもうんともすんとも言わない。
ベビーカーを押す女性に、今日は使えないみたい、と教えていただきました。
「これがドイツ・クオリティ」
友達からこの数日の間に何度この台詞と聞いただろうか(苦笑)。
とにかく日本のノリで何もかも予定通りに動くと思ったらいけないということを、
欧州圏に来ると実感します。



仕方なく階段を使って、途中からは動いているエレベーターを使ってホームへ。
地下鉄に乗ってZoologischer Garten駅へ向かいます。



テーゲル空港までは行きと同じようにバスで向かいますが、
バスに乗る前に駅のパン屋でプレッツェルを買っていきました。
ずっと食べたかったんです、プレッツェルが。(ロンドンでもよく食べてるけど。)



滞在中は気温はそれほど低くなく、(10℃弱)
天気は霧がかっていたり曇っていたりしましたが、
この日は晴れて、車内にも太陽の陽射しが差し込んでくるほど。
よっぽど珍しいらしく、友達は「陽の光だぁ~!」としきりに空の写真を撮っていました(笑)



空港についてチェックインしてからは時間があったので、空港内のカフェで一服。
これからお互いどうしようかねーという話をしながら結局、
「今日はキムチを買って帰る」みたいな話に落ち着いた気がする(笑)。



そして、とうとう友達と別れ、ロンドンへ向かうルフトハンザ航空の飛行機に搭乗。



軽食のデザインは相変わらずお洒落。
一度ルフトハンザのしっかりした機内食を食べてみたいものです。
機内でドラクエの無料アプリをやっているうちに、
行きと同じように、あっという間にロンドンに着いてしまいました。
近すぎてまるで"国内旅行"のような感覚です。



成田→ヒースローの時は、入国審査にあまり時間は掛からなかったので、
今回も余裕ぶっこいていたのですが、
いざ入国審査の列を見てみると、予想以上に人が多く並んでいました。

ここで気になったのが、17時から予約を入れていた大英博物館の春画展です。
なるべく無駄のない行動をしたかったので、
14時半にヒースローに着いたとして、宿泊先まで1時間、そこから大英博物館まで1時間は掛からないはず。
1時間くらいの余裕があればちょうどいい時間に行ける!と踏んで前日にWebから予約を入れていました。

ところが、入国審査の列で1時間以上掛かってしまったのです。
列に並びながら「これはヤバいなー」とソワソワしました。
やっと自分の番が来たと思ったら、
これまた予想以上に質問を浴びせかけられ、時間を食ってしまいました。勤務先の会社名まで言わされたー。

実際に空港を出られたのは16時半頃。しかも外は本格的に雨。
どう考えても間に合わないけど、この日は金曜日だったので、
博物館自体は20時過ぎまで開いているはず。
とりあえず向かってみる事にしました。



馴染みのある宿泊先に着いた時にはとりあえず安堵感。
(時計見ると、この時点で18時前ですね)
そして、荷物を置いたらすぐTubeでホルボーン駅へ向かいました。
たぶんボンドストリートで乗換。この時点で18時過ぎ(苦笑)。



結局、大英博物館についたのは18時半過ぎ。
インフォメーションのお姉さんに、
「春画展予約してたんですけど時間すぎちゃったんです、入れますかね?」と質問して、
「大丈夫、○×○×○×…」
と答えてもらったんですが、焦ってて聞き取りが全然出来てない。
今回の旅ではいつも以上に英語の感覚が麻痺してました。
ベルリンでのこともあったので、心も閉じちゃってたのかもしれませんが、
とにかく何度か聞き直して問題ないということだけは分かったので、特別展の入口に向かうことにしました。

最上階にある入口で、名前がリストアップされたボードを持った係の女性に名前を言うと、
心配して損したくらいに簡単に中に入れてもらえました。

Shunga exhibition at the British Museum


ロートレックやロダン、ピカソにも影響を与えたという春画を紹介するというこの特別展。
実際に見た春画は、たしかにヤッてることは"そのもの"なのですが、
絵だけ見る分にはそれほど興奮はしなかったです(笑)。

ですが、解説を読むと、なんて書いてあるのかが分かってきて、
(日本人なのに実物に書いてある文字が読めないなんて情けない・笑)
「ええか~ええのんか~」的なことが書いてあり、結構ドキッとしますね。
「そんな汚いところ…」「でもここからみんな出てくるんだぜ~」的なこととか///
横で見てた現地の方は"Oh my goodness..."と呟いてましたし。
春画の役割に"Personal simulation"ってまじめに書いてあったのにも衝撃でした。

印象的だったのは、2人の絡みだけではなく、それを覗く第三者がいる画が多い点です。
子供とか侍女とか覗きの坊さんとか、浮気を疑う奥さんとか。
当の2人だけだと官能的な瞬間を切り取ったように見えますが、
他の視線があることで、ストーリー性が増して、一気にコミカルな雰囲気になる。
その後の修羅場なんかも想像させます。エロの中にもユーモアがあるんですよね。
2人といっても、タコと女とか、組み合せも色々…
これは現代の感覚と同じですかね???

Shunga exhibition at the British Museum - curator's introduction


解説に出て来る、"floating world"や"hand scroll"という言葉が、今までどういう意味か理解していなかったのですが、
「あ、浮世か…」「scrollって巻物か…」と知るキッカケになりました。
ただところどころ解説が間違っていたりもします。
登場人物の真似衛門って名前が"bean man"って書いてあったりして。豆衛門じゃありませんよー。

展示の中には巻物の絵柄が織り込まれた小袖も飾ってありました。
最後の方には、19世紀頃のポルノ写真も何点かあって、
営みというものは時代が移ろっても変わらぬものだなあとしみじみ思いました。

日本に居る人にも図録が見せられたらと思ったのですが、£40でとんでもなく重かったので買えませんでした。
代わりに歌麿の春画が印刷された薄手のバッグを購入。
このバッグは次のロンドン旅で活躍してもらいました。



春画展を見終えた後は、
「そういえば日本の展示って何があるんだろう…」と思い、
初めて日本の展示部屋に行ってみることに。
入ってすぐに百済観音(写真右)がいらっしゃいます。




弥生時代の銅鐸と、戦国時代の鎧と、江戸時代の櫓時計あたり魅力を感じましたけど、
でもその他はイマイチな気が…
日本人が見ると現地の方とは感覚が違うでしょうが。
小さい茶室もありました。
あと私がいつもチェックするのは可愛い根付けです。



なかなか愛らしいではないですか。


日本の部屋から降りて来るとアフリカの部屋に辿りつくのですが、
ここに、以前来た時にはなかった展示がありました。



網のような生地の中に、無数の薬が織り込まれていて、その長さは10m以上あります。
これは"Cradle to Grave"という作品で、そこに織り込まれている薬は英国民一人が摂取する一生分の薬、約14,000個が織り込まれているそうです。
(そこには薬局で自ら買う薬は含まれない、つまり、本当はこれより飲んでいるということ。)
見た時はなんの説明も読まなかったので訳が分かりませんでしたが、これだけの薬を飲んでるなんて信じられませんね。



残りの時間は見た事のある部屋を適当にうろつきました。
モアイ像とラムセス2世を眺めたり、



ロゼッタストーンを見たり。
閉館直前なので人がいない!
ロゼッタストーンの前に誰もいない光景なんて初めて見た! 観察し放題!




もちろんパルテノン神殿の部屋も警備員以外だれもいない!
古代ギリシア独り占め! なんて贅沢な気分!
さすがに20時過ぎるといつものように「はいはい、帰った帰ったー」という感じで追い出されましたが、
金曜の夜の大英博物館、ゆったり見るにはオススメですよ。



ドタバタとやってきた割にはじっくりと見る事が出来て満足。
同時に、予定がずれこまなくてよかったーとホッとしました。



外を出る頃には雨も止んで、いつものように石畳は銀色に。
帰りは少し散歩してから戻ることにしました。



イルミネーション輝くお馴染みのSeven Dialsを通って、レスタースクエアへ。



レスタースクエアにも、マーケットが出来ていました。
いつもはほんの小さい広場なのに、ちゃんとした遊園地になってます。
観覧車やゴーカート以外の乗り物もあちこちに。照明がまぶしい!
どこからか雪の粉やシャボン玉も吹き出してきます。(乗り物に仕込まれてるみたい。)



シェークスピアの周りにも電飾が。
向かいの映画館ODEONでは前日に見たホビットが上映されています。



目立つところに、ファッジの量り売りの小屋がありました。
種類が豊富でついつい惹かれてしまい、5ポンド分購入。
甘いんだーこれが。



そして久しぶりのピカデリー・サーカス。
リージェントストリートのイルミネーションの形は去年と変わらないみたいです。



変わっていたことと言えば、
エロス像が球体の中に入っていて、さながらスノードームのようになっていたことです。
一瞬工事でもやってるのかと思ったのですが、クリスマス用で球体の中に雪も入っています。
凝った事しますねえ。

ところが、このスノードームは私が帰国した後、
クリスマスを前にして暴風のため破裂してしまいました。
せっかくのクリスマスの装飾だったのに、残念でしたね。
でも、現地のツイート等見てたら「使い終わったコン○ームみたい」なんて言ってる人もいて…
春画展のことに触れたせいかどうも思考がそっち方面に向いてしまう…(?)



宿泊先に帰った後は、買っておいたプレッツェルと、買ったばかりのファッジで夕食。
お腹に溜まらなそうな食事ですが…全部食べられませんでした。
ファッジに至っては1/2個しか食べられなかった。甘すぎる。

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