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「9から始まる奇妙な物語」第6シリーズ エピソード・リスト【ネタバレ注意】

2021-06-19 | TV/9から始まる奇妙な物語
 
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9) から放送されたばかりの第6シリーズのリストを作りました。
日本語のタイトルは私が勝手につけています。
第4〜5シリーズのリストはまた作っていませんが、
鑑賞したばかりで記憶が新しいところで先に投稿しておこうと思います。

結末に触れる場合はその前にネタバレ注意!と記載しています。
第6シリーズ放送前の関連インタビューやイベントについてはこちらへ。
今回Q&Aは実施されなかったので、ポッドキャストからの小ネタに触れています。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
 
↓シリーズ予告編

 

第1話
"Wuthering Heist"「アラシが丘」(10 May 2021) 

あらすじ:
パンタロン(パターソン・ジョセフ)は1200万ポンドのダイヤモンド原石の盗難を計画。
一方で、アジトの倉庫に集まった子分たちはそれぞれの思惑を抱えていた。
スカラムーシュ(リース・シェアスミス)はパンタロンの娘のホレンシア(ローザ・ロブソン)にゾッコンだが、
彼女は別の男性へ恋文を渡すようアルレッキーノ(ケヴィン・ビショップ)に頼む。
その相手と思われるマリオ(ディノ・ケリー)はスカラムーシュに好かれていると勘違い。
その父親のドクター(スティーヴ・ペンバートン)は盗んだダイヤを偽物とすり替えようと企んでいた。
 
オススメ度:
 
ポイント:
仮面喜劇のコメディア・デラルテと強盗を掛け合わせたエピソード。
登場人物のコードネームもコメディア・デラルテのキャラクターから引用されています。
狂言回し役のコロンビーナ(ジェマ・ウィーラン)が「フリーバッグ」のように
第4の壁を破って、視聴者に語りかけたり(彼女曰く「フリーバッグじゃなくてミランダやってるの!」)
登場人物が台本を飛ばしたことを明かしたり、メタな描写が多いのが特徴。
S4のシェイクスピア喜劇風の"Zanzibar"を思い出します。
 
Caught! Scaramouche & Mario. (The brilliant Dino_Kelly).
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1396545701367238661

 

第2話
"Simon Says"「サイモンの思うがままに」(17 May 2021) 

Simon says watch tonight at 9.30pm on BBCTwo
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1394251487593779204

あらすじ:
ファンタジー・ドラマ"The Ninth Circle"のショーランナー、
スペンサー・マグワイア(スティーヴ)は、自宅で服や体についた血を拭き取っていた。
そこに、番組のファンを名乗るサイモン(リース)が訪れる。
彼は、スペンサーがナイトクラブで別の番組ファン、ギャビン(ニック・モハメッド)と揉めて
殺害した現場の一部始終を携帯で撮影したと言う。
事故であると警察に証言するとスペンサーに申し出るサイモンだったが、
その代わりに、不評で終わった"The Ninth Circle"を作り直すよう要求してきて…。
 
オススメ度:
 
ポイント:
"Simon Says"は英語圏の子供の遊びの一つで、
一人がサイモン役となり、彼の言う通りに動かないといけないというゲーム。
王様ゲームのような感覚でしょうか。
タイトルの通り、スペンサーはサイモンのいいなりに。
"The Ninth Circle"は最終回が酷評を受けた設定で、
同じく最終回が賛否を呼んだ「ゲーム・オブ・スローンズ」を思わせます。
他にも"The Ninth Circle"やサイモンの言い分のモデルになった作品があるそうですが、
サイモンがキャラクターのシッピングに意見するあたりなど、
「SHERLOCK」も入ってるんじゃないかなーと思ったりして。
ちなみにその「SHERLOCK」でレディ・スモールウッドを演じていた
リンジー・ダンカンがエージェント役でゲスト出演しています。
 
Our brilliant director Guillem Morales getting into position with the equally brilliant nickmohammed filming this weeks episode.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1395112580528627714
 
 
 
第3話
"Lip Service"「リップ・サービス」(24 May 2021) 

あらすじ:
薄暗いホテルで一人悲しみにくれるフェリックス(スティーヴ)。
彼が女を連れ込むのではないかとしつこく詮索をしてくる支配人(リース)の訪問にうんざりしつつ、
ある目的のために雇った女性アイリス(シアン・クリフォード)を招き入れる。
実は、彼女は遠くにいる人の話す内容を読み取る「読唇術」の専門家だった。
 
オススメ度:
 
ポイント:
個人的に今期一番好きな回。むしろ全エピソードの中で1位を争うかも。
リースたちも「IN9らしいエピソード」と評しています。
スティーヴいわく、玉ねぎの皮を剥くように
「フェリックスはなんでホテルに泊まってるんだろ?」「アイリスは何しに来たんだろ?」
と視聴者を段階的に引きつける構造を意識したとのこと。
フェリックスとアイリスに親しみを感じ始めたところで訪れるエンディングが衝撃的。
メイクでいつもよりお目ぱっちりしてるスティーヴが可愛い。
「フリーバッグ」の姉クレアことシアン・クロフォードの演技も素晴らしいです。
 

Please vacate all rooms by eleven sirdy.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1397225319535423494

 

第4話
"Hurry Up and Wait"「待ち時間」(24 May 2021) 

James is a meek actor with three lines in a new ITV drama. His co star in the scene is Adrian Dunbar, so ... you know, good for the showreel. Tomorrow night - 9.30pm on BBC Two.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1398928727069822976

あらすじ:
実話を基にしたITVの刑事ドラマに端役で出演することになったジェームズ(リース)。
出番を待つ間、控え室として使われているトレーラーハウスで、そこに住む三人家族と過ごすことになる。
一家の様子を伺ううちに、ジェームズにドラマの基になった事件と一家に関する疑念が生まれてきて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
一般人が住むキャラバン(トレーラー)で出番を待つことは英国のテレビ業界でよくあるそうで、
この一家との会話はリース&スティーヴが過去の撮影で実際に体験したエピソードをもとにしているそう。
元々S3あたりでこのアイディアは出ていたそうですが、
楽屋や賞の選考委員会など、テレビ業界の話が多くなってしまうのを避けて保留していたそう。
人気の刑事ドラマ「ライン・オブ・デューティー」に出演する
エイドリアン・ダンバーが本人役で出演しているのも見どころ。
彼はこの番組への出演を熱望してたそうです。
 

 

第5話
"How Do You Plead?"「どう弁明する?」(7 Jun. 2021) 

あらすじ:
介護士のアーバン(リース)は癇癪を起こした著名な法廷弁護士
ダニエル・ウェブスター(デレク・ジャコビ)の呼び出しを受ける。
アーバンが駆けつけると、ウェブスターは誕生日パーティーの来客を全て追い返していた。
なんとか落ち着いたウェブスターは閉まってある資料を取り出すようアーバンに頼むが、
引き出しには鍵がかかっていて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
元ネタは映画「悪魔の金」"The Devil and Daniel Webster"(1941) 。
弁護士の名前をそのまま引用しているため、心当たりがあれば悪魔との取引をテーマにしていることがわかる。
アーバンの名前のモデルは魔女裁判で火あぶりにされたフランスの聖職者Urbain Grandier。
ウェブスター氏を献身的に介護するアーバンは、
リースが座長の付き人を演じた舞台「ドレッサー」を思い出させます。
(以下、ネタバレ注意!)
個人的にはなぜアーバンは善良ではない故に救われたのか?という部分が疑問。
善良な魂だけ肩代わり出来るって契約なのかな?

Urban. Between takes.
https://twitter.com/ReeceShearsmith/status/1402680010595573760



BBC Studios (@bbcstudios) June 7, 2021

 

第6話
"Last Night at the Proms"「プロムスの夜」(14 Jun. 2021) 

あらすじ:
BBCプロムスの最終日。ドーン(サラ・パリッシュ)と夫のミック(スティーヴ)は、毎年恒例のパーティーを開き、
姉妹のペニー(デブラ・ジレット)の家族と共に居間でプロムスを鑑賞する。
渋々参加する夫のブライアン(リース)との仲が冷え切って愛情に飢えているペニーは、
家の外で立ち尽くす男(バムシャッド・アベディ・アミン)を皆に黙って招き入れる。
 
オススメ度:
 
ポイント:
スティーヴはこのエピソードのように父親に呼び出されて一緒にBBCプロムスの最終日を鑑賞していたそう。
演奏される曲の由来や、聴衆の反応の意味などを登場人物が説明してくれるので、
私たちのようにこのコンサートにあまり馴染みのない私たちにも解りやすくなっています。
このエピソードの脚本が書かれたのはBrexit論争も終盤の2019年で、
愛国主義者が集まる中によそ者が入ってきたらどうなるか?がテーマ。
リハーサルが行われた2020年3月中旬頃はロンドンが不穏な雰囲気になりつつあり、
その頃のスティーヴは、リースがハンドジェルを使っている意味がわからなかったらしい(笑)。
COVID-19の影響で中止された撮影は10ヶ月後に再開されましたが、
ドーン役のサラは再開前とお尻の大きさが同じが気になってたとか(笑)。
ちなみに、キッチンに行ったドーンたちが戻ってきて、
ペニーが男に縋り付く場面からが再開後のシーンのようです。

 

その他番組の記事はこちら
リース&スティーヴ関連の投稿は「リーグ・オブ・ジェントルマン」をご参照ください。

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