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「9から始まる奇妙な物語」第4シリーズ エピソード・リスト

2021-04-01 | TV/9から始まる奇妙な物語
「9から始まる奇妙な物語」(以下IN9)のリスト、未配信のS4。
日本語のタイトルは私が勝手につけたものです。
今回も、当時Twitter上で行われたクリエイターのリース&スティーヴによるQ&Aも各回ごとに紹介。
リースは青スティーヴは緑で色分けしています。)
 
その他番組の記事はこちら
リース&スティーヴ関連の投稿は、記事カテゴリーリーグ・オブ・ジェントルマン(以下、TLoGと表記)をご参照ください。
 
今回もおすすめ度合いに合わせて星をつけてみましたが、
もし配信されたら実際に見て、好きな回を見つけてくださいね!
UK版BD/DVDはこちらで購入可。
 

(2024-06-28 最終投稿)

第1話
"Zanzibar"「ザンジバル」(2 Jan. 2018) 


reece shearsmith (@ReeceShearsmith) January 1, 2018

あらすじ:
ホテル・ザンジバルにリコ王子(ローリー・キニア)が宿泊。
同じ9階には、アンバーとガス(ローリー・キニア:2役)のカップルも宿泊するが、
ベルボーイのフレッドはガスがリコ王子と瓜二つのため、ガスを王子の部屋に案内してしまう。
リコ王子はその前に部屋を替わっており、娼婦を用意するようフレッドに注文していたため、
部屋を間違えてノックした認知症気味のアリスを娼婦と勘違いし部屋に招き入れるが、
それを見たアンバーはリコ王子をガスと間違えて平手打ちを食らわせてしまう。
一方、ボディガードのヘンリー(リース)はひそかに王子の暗殺を狙っているため、
到着した娼婦のトレイシー(ターニャ・フランクス)に鎮静剤入りワインを飲ませるよう仕向け、
客室係のコレット(ヘレン・モンクス)は公演後に宿泊する催眠術師ヴィンス(ケヴィン・エルドン)に
アンバーがガスに惚れ直すよう依頼をするが…
 
オススメ度:
 
ポイント:
シェイクスピアが使う韻のリズム「弱強五歩格」を使用したエピソード。
内容もシェイクスピア喜劇のような、媚薬や魔法(マジック)、双子といった要素が含まれています。
シェイクスピアが現代にいて、ホテルを舞台に30分でテレビ用のコメディ書いたらこんな感じかもしれない!
(「グッド・オーメンズ」でリースはシェイクスピアを演じてますよね!)
S1の演出を務め、今回の演出家でもあるデヴィッド・カーはラッセルTデイヴィス版の「真夏の夜の夢」を演出していたりもします。
催眠術をかけられたヘンリーが”The hokey cokey!”と踊り出すのは、
TLoGのポーリーンが登場する時の”Okey cokey, pig in a pokey.”を思い出します。
The hokey cokey自体は手を結び円になって踊る、日本でいう「かごめかごめ」や「はないちもんめ」的な
子供の遊びのことのようです。


https://x.com/SP1nightonly/status/948145149271597056

【Q&Aネタ】

(第4シリーズで一番好きな回は?)"Zanzibar"
("Zanzibar"を弱強五歩格で書くのは難しかった?)
 「型」を作るのは難しくないけど、下手くそじゃない「良い」型を作るのは難しかった。

("Zanzibar"の野うさぎの場所はどこ?)グリーンさんの部屋のテーブルの上

 

第2話
"Bernie Clifton's Dressing Room"「バーニー・クリフトンの控室」(9 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 3, 2018

あらすじ:
離れ離れになっていたお笑いコンビ「チーズ&クラッカー」の2人が30年ぶりに再会。
再結成公演に向けて2人だけでかつてのネタを練習する中で、
何故2人が別れることになったのか、そして何故2人が再会することになったのか、
またバーニー・クリフトンの控室で何が起こったのかが明らかになっていく…
 
オススメ度:
 
ポイント:
タイトルになっているバーニー・クリフトンとは、1970〜80年代に活躍したダチョウの人形を着て笑わせる実在の芸人。
チーズ&クラッカーは、日本の
時代的に言うと、演芸〜漫才ブーム中に番組を持ったことはあるけど、
トップスターまでなれずに解散していったコンビのようなイメージでしょうか。
スティーヴとリースのコンビとしての絆も投影しているような感動的な名作です。
最後に歌う"Tears of Laughter"は2人もお気に入りで、自分の葬式にかけたいと語っています。
登場するコンビ「チーズ&クラッカー」のグッズに載っている昔の写真は、
TLoGの1995年の宣材写真を使っているとのこと。
そして、TLoGにもトリシア役で出演していたシアン・ギブソンがゲスト出演。
ちなみに、スティーヴとリースは2018年のTLoGのツアー中にバーニー・クリフトン本人と記念撮影をしています↓

https://x.com/SP1nightonly/status/1031654129217757186

https://twitter.com/SP1nightonly/status/950763837401305089
 
 
【Q&Aネタ】

(チーズ&クラッカーは何から着想した?)
 チーズ&オニオンと言うコンビが実際にいて、そこまで有名じゃない方がいいかな?と思って。

(連れて帰りたいキャラは?)レン。ブランデー・コーヒーを飲ませて、逸話を聞く。

("Bernie Clifton's Dressing Room"は自伝的?こみ上げるものがあったりした?)あんまり。ただの演技。

 
第3話
"Once Removed"「ひとつへだてて」(16 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 16, 2018

あらすじ:
引越し業者のスパイク(ニック・モラン)は9番地に住むファルシャム夫人を訪問すると、
神経質そうな女性(メイモニカ・ドーラン)とその夫を名乗る鍋つかみをつけた男性(ヴィクターリース)が出迎える。
上階からは彼らの父らしい自分をアンドリューロイドウェバーだと信じる老人(パーシーデヴィッド・カルダー)が降りてくるが、
老人は腹痛を訴えるとその場で吐血してしまう。
スパイクはバスルームにタオルを撮りに行くと、トイレに男(ヒューゴスティーヴ)の死体を発見。
さらに絨毯に巻かれた女性(ナターシャエミリア・フォックス)の死体を発見すると、鍋つかみの男はスパイクを殺そうとするが、
その妻のはずの女性が鍋つかみの男の首にねじ回しを突きつけ殺してしまう。
「私が説明出来るから…!」
そして、物語は10分前に遡る…
 
オススメ度:
 
ポイント:
以前から制作すると話に出ていた倒叙エピソード。
10分前、20分前と時間が戻っていき、
最後まで見終わるとやっとことの真相がわかります。
6番地で認知症の父親と住むナターシャと9番地のチャールズが不倫していて、
チャールズの妻のメイを殺そうとヴィクターを雇うも、
それに気づいたメイがヴィクターの標的がナターシャになるように仕向けた、と言うのが真相。
それを知らずに家の内見のためにやって来た不動産屋のヒューゴもヴィクターの犠牲に。
ナターシャの家にヴォイスレコーダーを忘れたメイが取りに戻ると、
ヴィクターに銃を向けられるが、ちょうどスパイクがやってきて…というのが冒頭のシーン。
順番に見ても面白い話ではありますが、
だんだんとそれぞれのキャラクターの正体が分かっていくのが楽しいエピソード。
 
【Q&Aネタ】

("Once Removed"はストーリーとアイディアとどちらを先に考えた?)
 ストーリーが全てを伝える。その逆はしない。ギミックに偏ってしまうから。

 


https://x.com/SP1nightonly/status/953338384264650752, https://x.com/bbcstudios/status/953219157855756288

 

第4話
"To Have and to Hold"「健やかなる時も 病める時も」(23 Jan. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 16, 2018

あらすじ:
ハリエット(二コラ・ウォーカー)はウェディング・フォトグラファーのエイドリアン(スティーヴ)との
冷え切った結婚生活を改善すべく新たに結婚の誓いを準備したり、
ナースのコスプレして夫を奮い立たせようとするが、エイドリアンの満足を満たせない。
その一方で、エイドリアンは地下の仕事場にある秘密を抱えていて…
 
オススメ度:
 
ポイント:
映画「ルーム」を彷彿とさせるエピソード。
淡白そうな夫の隠している秘密が恐ろしいけれど、同じくらい恐ろしいその結末はちょっとすっきりもするかも?
エイドリアンが買いだめている「ポットヌードル」は日本のカップヌードル的な英国のメジャーなカップ麺。
途中、気乗りしないエイドリアンにハリエットが必死でマッサージするところは、
同じような場面があったスティーヴの出てた芝居"Dead Funny"を思い出させます。
 


https://x.com/SP1nightonly/status/955713668465025025

 

第5話
"And the Winner Is..."「受賞者は…」(30 Jan. 2018) 


reece shearsmith (@ReeceShearsmith) January 24, 2018

あらすじ:
英国王立映画芸術アカデミーの主演女優賞選考のために
代表者のジャイルズ(スティーヴ)を中心に7人の審査員たちが集まる。
その中には一般からの参加で歯科受付の女性(フィービー・スパロー)も。
審査が始まり、8人の候補者の中からまず4人に絞られるが、
脚本家のクライヴ(リース)は台本を送った演出家のゴードン(ノエル・クラーク)に取り入ろうと彼の意見に同調し、
舞台に出演する女優のポーラ(ゾーイ・ワナメイカー)は衣装合わせに間に合うために、
批評家のジューン(フェネラ・ウールガー)の記事をそのまま自分の意見として引用。
ベテラン俳優のルパート(ケネス・クランハム)は黒人の候補者に対して
「一人は必要だ」と発言し、ゴードンの怒りを買う。
 
オススメ度:
 
ポイント:
賞レースへの皮肉満載のエピソード。
結局のところ、誰が受賞者になるかなどあまり関心がない審査員たちは、
自分たちの都合が最優先されることだけを願っている。
その中で唯一の良心が実は…というのが今回のツイスト。
死人も囚われの身も出ない、IN9の中では優しいエピソードと言えるかも。
「ドクター・フー」のミッキーことノエル・クラークがドクター・フーに関わっている演出家というのが面白い。
ちなみにゾーイもレディ・カサンドラ、フェネラもアガサ・クリスティ役でドクター・フーに出演しているけれど。

【Q&Aネタ】
(一緒に書いていて一番笑ったのは?)「おばあちゃんの誕生日会」のキャロル、
 それに"And the Winner is..."のポーラのキャラクターが大好きでした



https://x.com/SP1nightonly/status/958320625633853440, https://x.com/NoelClarke/status/958457652312530949

 

第6話
"Tempting Fate"「運命の誘惑」(6 Feb. 2018) 


BBC Comedy (@bbccomedy) January 31, 2018

あらすじ:
役所の請負業者のキース(スティーヴ)、ニック(リース)、マズ(ヴェルチェ・オピア)は
亡くなったフランク(ナイジェル・プランナー)の遺品整理にやってくる。
マズは金庫を発見し、中にはビデオテープと「開けるな」と書かれた小包が入っていた。
再生するとフランクが映っており、小包に入った野うさぎの像は3つの願いを叶えてくれるが、
人生を台無しにするために破壊しろと訴え、亡くなるところまでが撮影されていた。
しかし、死んだはずのフランクが、どうやってビデオテープを金庫に入れることが出来たのか…?
 
オススメ度:
 
ポイント:
W・W・ジェイコブズのホラー短編小説「猿の手」に影響を受けたと思われるエピソード。
1980年代に人気を博したBBCのコメディ番組"The Young Ones"で知られるコメディアン、
ナイジェル・プレイナーがフランク役で出ているのも嬉しい。
他にもBBCの子供番組”Jackanory”やITVの子供番組”Get Up and Go!”に出てくるRoland Ratなど、
80年代を思わせるワードが出てきます。
そしていつも「脇役」の野うさぎ像が今回は珍しく物語の中に関わっています。
 

↓Sunday Brunchにゲスト出演した?野うさぎ像。

https://x.com/SundayBrunchC4/status/949979167092891650
 


Media Centre

 

【2018年の賞レース関連】

"And the Winner Is..."で賞レースを皮肉っていた2人でしたが、
"Inside No.9"でコメディ・アワード最優秀コメディドラマを受賞!

第12回 Comedy.co.uk AwardsのTVコメディドラマ部門も受賞!

さらにはサウスバンク・スカイアーツ・アワードのコメディ賞も受賞!
プレゼンターはTLoGの仲間であるマーク・ゲイティスでした!


https://x.com/BazBam/status/1013434997464760320


https://x.com/ReeceShearsmith/status/1013503176312532993, https://x.com/SkyArts/status/1013482902779236354


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