出待ちのことを、玄人は「SD」と呼ぶ事も知らなかった私が、
3度目の"SD"に挑んだ日についてです。
「コリオレイナス」観劇後、ひとまず1階に降りた私。
"The Recruiting Officer"の時と同じように、階段下でひとまず待機しました。
その前に下見しておいたので、この後外で待つように言われることは分かっていましたが、
何しろ外は寒いので、少しでも屋内にいたかったんですよね。
そして、予定通りセキュリティの男性に外に出るように言われ、
他のファンたちも皆外へ移動。
誰を待っているのか?とセキュリティに聞かれて、
皆それぞれに'Toooooooommm!'とか'Maaaaaaark!'とか声を挙げると、
トムを待つ人はドアの向かって左、
その他の人は道の向こうの歩道で待つように説明を受けました。
「ゲイティスさんはここから出てきますか?!」
念押しのためにセキュリティに確認しましたが、
後でここから出てくるから待っててくれと、返されたのでした。
ここまでは想定の範囲内です。
大人しく向かいの歩道で待機しました。
この日も相変わらず雨模様。
凍える手にはプログラムを抱え、出てきた時のための挨拶を何度も何度も口の中で呟いて練習していました。
噂では、裏口があるらしい、とも聞いていたのですが、
前に一度姿を見ていただけに、下手に動いて好機を逃す失敗はしたくありません。
寒さを堪えて足踏みをしながら待っていると、
この日はトムヒが出てくるところを見る事が出来ました!
愛想のよいトムヒは、列にならんだ子達に順番にファン・サービスをします。
サインだけでなく、写真にハグもねだられて、それにイヤな顔ひとつせず応えます。皆積極的ですねー。
ほんの最初の数人くらいにしか受け答えしないのかと思ったら、
少なくとも数十人と会話を交わしていたようでした。
適当にやり過ごすのではなく、ちゃんと一人一人と話している模様。優しいなー。
夜間の異常な人だかりに、道を通る人は興味津々で、
「あれ誰?」と質問されましたが、
「トム・ヒドルストン…"Thor"とかに出てる…」と説明しても、
大体通行人は「へぇー、知らないわ」と言いますね(笑)。
そもそも知ってたら聞くまでもないだろうし。
そしてその数十人とのやりとりが終わると、トムヒは手を振りながら劇場の中へと再び戻って行ったのでした。
なんかイヤな予感がするなーと思っていたのです。
トムヒが去って解散な雰囲気漂う中、劇場の玄関を見ると、
徐々に電気が消えて、女性スタッフが扉を閉め始めたじゃないですか。
慌ててその女性に扉越しで「マーク・ゲイティスさんは?」と聞くと
一言言われたのが、'He's gone.'
もう、ヒズゴーーーーーーーーーンって感じで絶望しました。
劇場の扉に鼻を押し付けて、ゴーーーーーーーーーーーンって感じで(笑)。
今はこうやって明るく語れますが、
この直後は相当凹んでしまい、傘も差さずに泣きながらトッテナム・コート・ロード駅まで歩いて、
そのままシャワーも浴びず、着替えもせずに寝てしまったことしか覚えていません。
精神的なショックもありましたが、寒空の下、2時間近く待つのは体力的にも消耗しますからね…。
帰国後も、しばらくはこの日のショックを拭いさることが出来ませんでした。
翌日の帰りの写真なんて全く撮っていないですからね。
結局、他の役者は裏口から出ていたということを後から知りました。
SHERLOCKのS3の放送が近づいていたことでいくらか気を紛らわすことができましたが、
思い出しては泣きたくなるような状態で、
出待ちをすることに対しての後ろめたさのようなものも感じるようになりました。
芝居自体は見られて、それだけでもとても幸せなことだったのですが、
こんなことくらいで絶望してしまう自分が酷く情けない人間に思えて仕方なかったです。
こんなことは、単なる自己満足で、役者には迷惑を掛けるだけじゃないか。
例えば、どこかで捕まえてそれで私は満足するのか、と。
結局、結論は出ないままですが、
やはり、いつ届くのか分からないエアメールではなく、
自分から直接彼の作品への感謝と思いを伝えたいという気持ちは変わりませんでした。
彼のメニーニアスはとても素晴らしかっただけに、その気持ちはより強くなってしまいました。
幸い、次の月にももう一度英国に渡って劇場で見る予定になっていたので、
またチャレンジする機会はありましたが、この日の事は勉強になりました。
思い通りにいかないことがあることは、物事を受け入れる練習になります。
とはいえ…やはり今でも思い出すと、ちょっと悲しくなりますね。
12月の旅日記は終わり。次は2014年1月の旅に続きます。
ご安心ください。一応、この話には続きがあるのです。(^ ^;
追伸。
機内にソニック・スクリュー・ドライバーを持ち込むと、
荷物チェックに引っ掛かるのでWhovianは注意しましょう。
3度目の"SD"に挑んだ日についてです。
「コリオレイナス」観劇後、ひとまず1階に降りた私。
"The Recruiting Officer"の時と同じように、階段下でひとまず待機しました。
その前に下見しておいたので、この後外で待つように言われることは分かっていましたが、
何しろ外は寒いので、少しでも屋内にいたかったんですよね。
そして、予定通りセキュリティの男性に外に出るように言われ、
他のファンたちも皆外へ移動。
誰を待っているのか?とセキュリティに聞かれて、
皆それぞれに'Toooooooommm!'とか'Maaaaaaark!'とか声を挙げると、
トムを待つ人はドアの向かって左、
その他の人は道の向こうの歩道で待つように説明を受けました。
「ゲイティスさんはここから出てきますか?!」
念押しのためにセキュリティに確認しましたが、
後でここから出てくるから待っててくれと、返されたのでした。
ここまでは想定の範囲内です。
大人しく向かいの歩道で待機しました。
この日も相変わらず雨模様。
凍える手にはプログラムを抱え、出てきた時のための挨拶を何度も何度も口の中で呟いて練習していました。
噂では、裏口があるらしい、とも聞いていたのですが、
前に一度姿を見ていただけに、下手に動いて好機を逃す失敗はしたくありません。
寒さを堪えて足踏みをしながら待っていると、
この日はトムヒが出てくるところを見る事が出来ました!
愛想のよいトムヒは、列にならんだ子達に順番にファン・サービスをします。
サインだけでなく、写真にハグもねだられて、それにイヤな顔ひとつせず応えます。皆積極的ですねー。
ほんの最初の数人くらいにしか受け答えしないのかと思ったら、
少なくとも数十人と会話を交わしていたようでした。
適当にやり過ごすのではなく、ちゃんと一人一人と話している模様。優しいなー。
夜間の異常な人だかりに、道を通る人は興味津々で、
「あれ誰?」と質問されましたが、
「トム・ヒドルストン…"Thor"とかに出てる…」と説明しても、
大体通行人は「へぇー、知らないわ」と言いますね(笑)。
そもそも知ってたら聞くまでもないだろうし。
そしてその数十人とのやりとりが終わると、トムヒは手を振りながら劇場の中へと再び戻って行ったのでした。
なんかイヤな予感がするなーと思っていたのです。
トムヒが去って解散な雰囲気漂う中、劇場の玄関を見ると、
徐々に電気が消えて、女性スタッフが扉を閉め始めたじゃないですか。
慌ててその女性に扉越しで「マーク・ゲイティスさんは?」と聞くと
一言言われたのが、'He's gone.'
もう、ヒズゴーーーーーーーーーンって感じで絶望しました。
劇場の扉に鼻を押し付けて、ゴーーーーーーーーーーーンって感じで(笑)。
今はこうやって明るく語れますが、
この直後は相当凹んでしまい、傘も差さずに泣きながらトッテナム・コート・ロード駅まで歩いて、
そのままシャワーも浴びず、着替えもせずに寝てしまったことしか覚えていません。
精神的なショックもありましたが、寒空の下、2時間近く待つのは体力的にも消耗しますからね…。
帰国後も、しばらくはこの日のショックを拭いさることが出来ませんでした。
翌日の帰りの写真なんて全く撮っていないですからね。
結局、他の役者は裏口から出ていたということを後から知りました。
SHERLOCKのS3の放送が近づいていたことでいくらか気を紛らわすことができましたが、
思い出しては泣きたくなるような状態で、
出待ちをすることに対しての後ろめたさのようなものも感じるようになりました。
芝居自体は見られて、それだけでもとても幸せなことだったのですが、
こんなことくらいで絶望してしまう自分が酷く情けない人間に思えて仕方なかったです。
こんなことは、単なる自己満足で、役者には迷惑を掛けるだけじゃないか。
例えば、どこかで捕まえてそれで私は満足するのか、と。
結局、結論は出ないままですが、
やはり、いつ届くのか分からないエアメールではなく、
自分から直接彼の作品への感謝と思いを伝えたいという気持ちは変わりませんでした。
彼のメニーニアスはとても素晴らしかっただけに、その気持ちはより強くなってしまいました。
幸い、次の月にももう一度英国に渡って劇場で見る予定になっていたので、
またチャレンジする機会はありましたが、この日の事は勉強になりました。
思い通りにいかないことがあることは、物事を受け入れる練習になります。
とはいえ…やはり今でも思い出すと、ちょっと悲しくなりますね。
12月の旅日記は終わり。次は2014年1月の旅に続きます。
ご安心ください。一応、この話には続きがあるのです。(^ ^;
追伸。
機内にソニック・スクリュー・ドライバーを持ち込むと、
荷物チェックに引っ掛かるのでWhovianは注意しましょう。
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