次の記事を上げるまでの閑話休題として、少し前にツイートしていた話題をまとめます。
以前、リーグ・オブ・ジェントルマンの記事で、
「リトル・ブリテン」のクリエイターであり「ブリテンズ・ゴット・タレント」の審査員、
絵本作家としても知られるデヴィッド・ウォリアムスの自伝"Camp David"から彼らの出会いの記述を引用して載せたのですが、
2012年にロンドンの書店で立ち読みした部分を抜粋したので、
その他に何が書かれていたのか気になっていました。
もしかしたら、私の訳し間違えもあるかもしれないと思い、
改めてリーグ・オブ・ジェントルマンとの出会いの部分を探して、訳してみることにしました。
デヴィッド・ウォリアムズの本にTLoGのことが書いてあって、2012年に旅行した時に立ち読みした一部をブログの記事で紹介したけど、他に何が書いてあったか急に気になったので確認してみた。https://t.co/qcaKACdOx8
— ミウモ 𝕄𝕖𝕨𝕞𝕠🌈 (@notfspurejam) June 28, 2021
以下の斜体部分がその本文です。
…エディンバラ(・フリンジ)では、もうひとつの真理を悟ったショーを見に行った。
最初は、ポスターを見て気が引けた。
ディナースーツを着た3人の男がいて、1人は短剣を口に咥えている。
僕には手品ショーに見えた。マジックは嫌いだ。
しかし、それこそが史上最高のスケッチ・グループの一つであるThe League of Gentlemen(TLoG)だったのだ。
初めてのエディンバラにもかかわらず、彼らの1時間の喜劇は僕らよりもはるかに自信に満ちたものだった。
小道具や衣装を最小限に抑えたシンプルな表現が、
優れた脚本や演技と組み合わさり、見事なショーを生み出していた。
僕らと同じようにTLoGはダークなコメディーの領域に入っていったけれど、わいせつにはならないようにしていた。
僕らにはB・チャムリー卿がチャイコフスキーの『くるみ割り人形』の「金平糖の精の踊り」に合わせて
「C○○○」と繰り返し歌うネタがあった。
必ず笑いを誘ったけど、子供じみていた。
彼らのキャラやアイデアはもっと大人びていて、決定的だったのは、彼らがスケッチを演じていたことだ。
マットと僕はのちにスケッチ・シリーズで有名になったけど、
僕らのライブが基本的にはキャバレー・ショーで、
キャラが観客に語りかける類のものだったと知ったら変に思われるかもしれない。
(エディンバラの通りにはパイソンズの影響を受けた逃げ腰なグループのチラシばかり散らばっていたので)
マットと僕はスケッチをやりたくなかった。
スタンダップとしてチャムリー卿のネタを成長させてきたマットは特に。
だがTLoGは違っていた。
彼らのスケッチのほとんどはコンセプトよりもキャラを重視していて、当時としては珍しかった。
そして必要以上にメンバーがおらず、3人の演者全員が未来のスターだった。
TLoGはその年にファンの大群を育て上げ、僕らのファンは1人だけだった。
※始めはこの唯一のファンと喜んで話していたデヴィッドだけど、そのうちヤバい奴なんじゃないかと気づき、
最終的に彼がCワードを繰り返す800ページにわたる脚本を書いて渡してきたらしい(笑)。
「BBCの局長が『なんでも好きなもの作っていい』って言ったらこれ渡そうぜ」とマット(笑)。
その年、僕はリーグと多くの時間を過ごした。
彼らはみな非常に聡明で、僕はそれぞれから多くを学んだ。
マーク・ゲイティスは群を抜いてイタズラ好きなメンバーで、僕はすぐに大好きになった。
リース・シェアスミスには笑いのネタを見極める問いがあった。
『何がキモか?』…つまり『何が笑えるのか』。
これは僕にとってキャラやスケッチを考える時のマントラになった。
それぞれに原動力となる強力なネタが必要だ。
カツラをかぶってバカな声を真似てるだけじゃダメだ。
僕は蒸し暑い午後の『プレザンス』で、彼らの公演を数え切れないほど見に行った。
TLoGのショーは明らかにすぐにでもTVに移し替えることが出来た。
ローカルショップやポーリーンと求職者などの有名なスケッチのいくつかは、
ほとんど言葉を変えずに舞台から画面へと移された。
以上が、デヴィッドとTLoGの交流についてでした。
10年前に立ち読みした時の理解が間違っていなくてホッとした(苦笑)。
エディンバラ・フリンジはエディンバラ国際芸術祭の一環として開催されるイベントで、
私もいつか数日にわたって見にいくのが夢なのですが、
コメディの見本市のような存在でもあり、ここで公演をして人気を獲得し、
全国区になっていくコメディアンも多いようです。
ちなみに、TLoGがコメディ賞を受賞した時は、グレアム・ノートンもノミネートされていました。
「プレザンス」はTLoGが公演を行ったPleasance Atticという小さな芝居小屋です。
ディナージャケット姿で最小限の小道具のみというTLoGの舞台のスタイルは現在でも変わってないので、
シンプルな演出というのはすぐに想像出来ます。
スケッチをやる前のデヴィッドとマットが当時やってたネタも気になりますが、
読んだ限り、かなり下品そう。
マークが一番Naughtyっていう一文がすごく好きです(笑)。
ちなみにその後もデヴィッドとTLoGの関係は途切れず、
Me & @ReeceShearsmith 14 years ago. pic.twitter.com/ngqRMNTfPF
— David Walliams HQ (@davidwalliams) December 7, 2017
マークが作った「ドクター・フー」特番の中のショート・スケッチに出演したり、
ハロウィーン・パーティーでも一緒になったり、
With two of my favourite people, the super talented @ReeceShearsmith & @Markgatiss pic.twitter.com/SGZZPUt2D5
— David Walliams HQ (@davidwalliams) November 1, 2019
なんとスティーヴが倒れた時にはすぐに駆け寄り病院まで付き添ったりと、
近年も友情は変わっていないようです。
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