滞在16日目。
今まで何度もその前を通りかかっていましたが、なかなか立ち寄らなかったナショナル・ギャラリー。
テート・ブリテンに行った後、「そういえばまだ行ってなかった…すっかり忘れてた(テヘペロ)」と思い出し、
ここでやっと行くことにしました。
大きな地図で見る

意外とKings Cross駅で降りたことはなかったかも。
いつもはどこかの帰りに通りかかって、そのままPiccadilly Circusまで歩いていたもんなあ。

この日も雨模様。
後から知ることになるのですが、2012年春はロンドンの観測史上の中でも降雨量が多かったとのこと。
ロンドンではあのくらいが普通なのかと思ってましたが、
現地の人でも「よく降るわー」と思ってたのかもしれませんね。
ナショナル・ギャラリーも、入場は無料ですが、写真撮影は禁止です。
なので、テートの記事のように写真をたくさん貼れないのが残念。
ナショナル・ギャラリーは元々Pall Mallで開館されたらしいのですが、
国の美術館としてはみすぼらしく、規模が小さいために、
滞在2日目に行ったカールトン・ハウス・テラスまでの道が出来る際に
現在の、王室厩舎のあったチャリング・クロスの場所に移されたそうです。

テート・モダンもテート・ブリテンも、一日使えばたっぷりと楽しむことが出来ますが、
ナショナル・ギャラリーは、はっきり言って一日じゃじっくり鑑賞することは出来ません!
大英博物館に行く時くらいの覚悟が必要だったと、行った後に思い知らされました。
そしてある程度リサーチも必要…
これだけは見たい!という作品を選んでおいて向かうのが賢い鑑賞の仕方です。

館内の地図はこんな感じ。
リサーチ不足の私は何を思ったか、年代順に作品を見て行こうと決めて、
51~66の部屋にある、1300年代くらいの宗教画から見始めてしまいました。
そして2~14、15~37、33~46と時代順に廻ります。
あちこちで中学生くらいの子供たちが、社会科見学なのか、手元のしおりを見ながら一生懸命作品を見ていました。
実は有名どころのゴッホの「ひまわり」や、ジョルジュ・スーラの「アニエールの水浴」は、
私が一番最後にたどり着いた46の部屋にあります。
始めの51~66の部屋でも、
普段触れることのない大量の宗教画を見すぎてクラクラしそうでしたが、
33以降の部屋を廻っている最中は、体力の限界が近づいて、
一部屋廻った後に「ちょいとタンマ…」と休憩を取りながら進む状態。
「ひまわり」の前に行き着いた時にはすっかりヘロヘロ。
今回ばかりは自分の無計画さ加減を呪いました。
先ほども書いたとおり、ナショナル・ギャラリーは撮影禁止なので、
手元のメモを頼りに、作品のリンクを貼っておきます。
皆様もナショナル・ギャラリーに立ち寄る予定があるようでしたら、
まず公式HPに行って、見てみたい作品や時代を検討してか実物を鑑賞することをオススメします。
有名どころでは
Jan van Eyck - The Arnolfini Portrait
Vincent van Gogh - Sunflowers
Bronzino - An Allegory with Venus and Cupid
…をじっくり見ました。
モンティ・パイソンのファンとしては、テリー・ギリアムがアニメで使っていた
「愛の寓話の勝利(An Allegory with Venus and Cupid)」を実際に見ることが出来て感激。
当時のギリアムはナショナル・ギャラリーに出向いては、
著作権フリーの名画にインスピレーションを受けて番組用のアニメをよく作っていたのです。
他に印象に残った作者や作品は、
Francesco Guardi
Francesco Pesellino and Fra Filippo Lippi and workshop
Sandro Botticelli
Carlo Crivelli - The Demidoff Altarpiece
The Story of Griselda
Parmigianino
Federico Barocci - The Madonna of the Cat ('La Madonna del Gatto')
Bronzino - An Allegory with Venus and Cupid
Raphael
Paolo Veronese (見上げているような構図が独特だった)
Pieter Saenredam - The Interior of the Buurkerk at Utrecht
Anthony van Dyck
Louis-Léopold Boilly - A Girl at a Window
Joseph Wright 'of Derby' - An Experiment on a Bird in the Air Pump
Emile-Jean-Horace Vernet - The Battle of Montmirail
Francesco Hayez - Susanna at her Bath
Claude-Oscar Monet - The Gare St-Lazare
…あたりでしょうか。
イヤホンガイドは使いませんでした。
たぶん、使っていたらじっくり廻りすぎて、もっと疲れてしまったかも。
見るべきものを選択済みの賢い方は、聞きながら廻った方が楽しめるはずです。
ナショナル・ギャラリーを出ると、また雨が降り出した…
とにかく、ヘトヘトだし、しばらくどこかに座ってゆっくりしたい…
というわけで、目の前の"Pret A Manger"で休憩タイム。
雨で混んでたけれど、カウンター席に入り込んでホッと一息。
外はザーザー振り。
もちろん、しばらくすると、何事もなかったように陽が射したりするのですが。

隣に座ったお姉さんにFree WiFiの使い方を訊かれたりしながら、
この旅の定番=スープとクロワッサンをたいらげると、
体力も回復してきたので、ナショナル・ギャラリーに隣接する
ナショナル・ポートレート・ギャラリーに向かいました。

ここは肖像画という、展示品のジャンルがはっきりしているので、
絵画に詳しくなくても安心して見て廻れます。
「この絵は誰がどの時代に、どの人物のどんな状況を描いているのか」
ってことを把握しなくても、
「ジョン・テイラーの書いたシェイクスピア」ということさえ分かっていれば
深く考えず、絵を楽しむことが出来るのですから。
とは言っても、英国の歴史に詳しい方がより楽しめることは間違いないはず。
特に政治家の肖像画は、英国史に沿って見て行くと分かりやすそうです。
私は正直、世界史は苦手だったので(日本史も疎いけど、)
やはりここでももう少し勉強してくるべきだったと少し後悔しました。
私のような不勉強な人は、「この中で誰がイケメンNo.1か?」というテーマを心の中に設けると、
別の意味で廻るのが楽しくなりますよ(笑)。
作家の肖像画の中には、つい先日見に行った"She Stoops To Conquer"の作者Oliver Goldsmithの肖像もあって、
グッと身近に感じることが出来ました。
名所や演劇をたくさん見て英国の歴史に触れてから、最後にここへ見に来ると気付くことが多くありそうですね。
私が訪れたときには、2階にバーがあって、
お酒を飲みながら鑑賞することが出来ました。
イベントの一環かもしれないので、いつも設置されているのかどうかは分かりませんが。
ちなみに。すっかり忘れていたので、私は何も買わずに出てしまったのですが
ショップでは現代のアーティストを含めたポートレートの中から選んで
有料でプリントアウトすることもできます。
さっき調べたらThe League of Gentlemenのもあったらしく、しまった~!と後悔。
まあWeb上で見られるからいいか…。
体力を振り絞って2つの美術館を見た後、ホルボーン方面へ散歩することにしました。
知人に古本屋の場所を訊いたところ、ホルボーンにBook Warehouseという、
日本でいうとブック・オフ的なお店があると教えてもらっていたのです。
大きな地図で見る
Covent Garden駅前のロング・エイカーをまっすぐ歩くと、
フリーメイソン・ホールのある開けた道に出ます。
この辺りはパブやお洒落なレストランがたくさん並んでいた記憶があります。

交差するドルリー・レーンには"War Horse"を上演しているニュー・ロンドン劇場があります。
(そういえば帰国後、ここでぼや騒ぎがありました。)

"War Horse"見たかったなー。
フリーメイソン・ホールの横を歩くと、ショーウィンドウに素敵な帽子が。

どんなお店か知らずに見とれていましたが、
スティーブン・ジョーンズ(Stephen Jones Milliner)という有名な帽子デザイナーのお店でした。
こんな帽子、被ってみたい。(釣り合う服がないけど。)
サウサンプトン・ロウを左に曲がるとHolborn駅。
この道はホテルが多くて、キャリーバックを引いて歩いている旅行者をよく見かけました。

このまままっすぐ行くとラッセル・スクエア。
古本屋はその手前にあります。
60年代のコメディ番組"Beyond the Fringe"で知られる
ピーター・クック&ダドリー・ムーアのスケッチのスクリプトが載った本を
買おうかどうしようか迷った末、結局購入は見送り。
元来た道を戻って帰りました。
ロンドンの、そぼ降る夜道は寂しいぜ…。
今まで何度もその前を通りかかっていましたが、なかなか立ち寄らなかったナショナル・ギャラリー。
テート・ブリテンに行った後、「そういえばまだ行ってなかった…すっかり忘れてた(テヘペロ)」と思い出し、
ここでやっと行くことにしました。
大きな地図で見る

意外とKings Cross駅で降りたことはなかったかも。
いつもはどこかの帰りに通りかかって、そのままPiccadilly Circusまで歩いていたもんなあ。

この日も雨模様。
後から知ることになるのですが、2012年春はロンドンの観測史上の中でも降雨量が多かったとのこと。
ロンドンではあのくらいが普通なのかと思ってましたが、
現地の人でも「よく降るわー」と思ってたのかもしれませんね。
ナショナル・ギャラリーも、入場は無料ですが、写真撮影は禁止です。
なので、テートの記事のように写真をたくさん貼れないのが残念。
ナショナル・ギャラリーは元々Pall Mallで開館されたらしいのですが、
国の美術館としてはみすぼらしく、規模が小さいために、
滞在2日目に行ったカールトン・ハウス・テラスまでの道が出来る際に
現在の、王室厩舎のあったチャリング・クロスの場所に移されたそうです。

テート・モダンもテート・ブリテンも、一日使えばたっぷりと楽しむことが出来ますが、
ナショナル・ギャラリーは、はっきり言って一日じゃじっくり鑑賞することは出来ません!
大英博物館に行く時くらいの覚悟が必要だったと、行った後に思い知らされました。
そしてある程度リサーチも必要…
これだけは見たい!という作品を選んでおいて向かうのが賢い鑑賞の仕方です。

館内の地図はこんな感じ。
リサーチ不足の私は何を思ったか、年代順に作品を見て行こうと決めて、
51~66の部屋にある、1300年代くらいの宗教画から見始めてしまいました。
そして2~14、15~37、33~46と時代順に廻ります。
あちこちで中学生くらいの子供たちが、社会科見学なのか、手元のしおりを見ながら一生懸命作品を見ていました。
実は有名どころのゴッホの「ひまわり」や、ジョルジュ・スーラの「アニエールの水浴」は、
私が一番最後にたどり着いた46の部屋にあります。
始めの51~66の部屋でも、
普段触れることのない大量の宗教画を見すぎてクラクラしそうでしたが、
33以降の部屋を廻っている最中は、体力の限界が近づいて、
一部屋廻った後に「ちょいとタンマ…」と休憩を取りながら進む状態。
「ひまわり」の前に行き着いた時にはすっかりヘロヘロ。
今回ばかりは自分の無計画さ加減を呪いました。
先ほども書いたとおり、ナショナル・ギャラリーは撮影禁止なので、
手元のメモを頼りに、作品のリンクを貼っておきます。
皆様もナショナル・ギャラリーに立ち寄る予定があるようでしたら、
まず公式HPに行って、見てみたい作品や時代を検討してか実物を鑑賞することをオススメします。
有名どころでは
Jan van Eyck - The Arnolfini Portrait
Vincent van Gogh - Sunflowers
Bronzino - An Allegory with Venus and Cupid
…をじっくり見ました。
モンティ・パイソンのファンとしては、テリー・ギリアムがアニメで使っていた
「愛の寓話の勝利(An Allegory with Venus and Cupid)」を実際に見ることが出来て感激。
当時のギリアムはナショナル・ギャラリーに出向いては、
著作権フリーの名画にインスピレーションを受けて番組用のアニメをよく作っていたのです。
他に印象に残った作者や作品は、
Francesco Guardi
Francesco Pesellino and Fra Filippo Lippi and workshop
Sandro Botticelli
Carlo Crivelli - The Demidoff Altarpiece
The Story of Griselda
Parmigianino
Federico Barocci - The Madonna of the Cat ('La Madonna del Gatto')
Bronzino - An Allegory with Venus and Cupid
Raphael
Paolo Veronese (見上げているような構図が独特だった)
Pieter Saenredam - The Interior of the Buurkerk at Utrecht
Anthony van Dyck
Louis-Léopold Boilly - A Girl at a Window
Joseph Wright 'of Derby' - An Experiment on a Bird in the Air Pump
Emile-Jean-Horace Vernet - The Battle of Montmirail
Francesco Hayez - Susanna at her Bath
Claude-Oscar Monet - The Gare St-Lazare
…あたりでしょうか。
イヤホンガイドは使いませんでした。
たぶん、使っていたらじっくり廻りすぎて、もっと疲れてしまったかも。
見るべきものを選択済みの賢い方は、聞きながら廻った方が楽しめるはずです。
ナショナル・ギャラリーを出ると、また雨が降り出した…
とにかく、ヘトヘトだし、しばらくどこかに座ってゆっくりしたい…
というわけで、目の前の"Pret A Manger"で休憩タイム。
雨で混んでたけれど、カウンター席に入り込んでホッと一息。
外はザーザー振り。
もちろん、しばらくすると、何事もなかったように陽が射したりするのですが。

隣に座ったお姉さんにFree WiFiの使い方を訊かれたりしながら、
この旅の定番=スープとクロワッサンをたいらげると、
体力も回復してきたので、ナショナル・ギャラリーに隣接する
ナショナル・ポートレート・ギャラリーに向かいました。

ここは肖像画という、展示品のジャンルがはっきりしているので、
絵画に詳しくなくても安心して見て廻れます。
「この絵は誰がどの時代に、どの人物のどんな状況を描いているのか」
ってことを把握しなくても、
「ジョン・テイラーの書いたシェイクスピア」ということさえ分かっていれば
深く考えず、絵を楽しむことが出来るのですから。
とは言っても、英国の歴史に詳しい方がより楽しめることは間違いないはず。
特に政治家の肖像画は、英国史に沿って見て行くと分かりやすそうです。
私は正直、世界史は苦手だったので(日本史も疎いけど、)
やはりここでももう少し勉強してくるべきだったと少し後悔しました。
私のような不勉強な人は、「この中で誰がイケメンNo.1か?」というテーマを心の中に設けると、
別の意味で廻るのが楽しくなりますよ(笑)。
作家の肖像画の中には、つい先日見に行った"She Stoops To Conquer"の作者Oliver Goldsmithの肖像もあって、
グッと身近に感じることが出来ました。
名所や演劇をたくさん見て英国の歴史に触れてから、最後にここへ見に来ると気付くことが多くありそうですね。
私が訪れたときには、2階にバーがあって、
お酒を飲みながら鑑賞することが出来ました。
イベントの一環かもしれないので、いつも設置されているのかどうかは分かりませんが。
ちなみに。すっかり忘れていたので、私は何も買わずに出てしまったのですが
ショップでは現代のアーティストを含めたポートレートの中から選んで
有料でプリントアウトすることもできます。
さっき調べたらThe League of Gentlemenのもあったらしく、しまった~!と後悔。
まあWeb上で見られるからいいか…。
体力を振り絞って2つの美術館を見た後、ホルボーン方面へ散歩することにしました。
知人に古本屋の場所を訊いたところ、ホルボーンにBook Warehouseという、
日本でいうとブック・オフ的なお店があると教えてもらっていたのです。
大きな地図で見る
Covent Garden駅前のロング・エイカーをまっすぐ歩くと、
フリーメイソン・ホールのある開けた道に出ます。
この辺りはパブやお洒落なレストランがたくさん並んでいた記憶があります。

交差するドルリー・レーンには"War Horse"を上演しているニュー・ロンドン劇場があります。
(そういえば帰国後、ここでぼや騒ぎがありました。)

"War Horse"見たかったなー。
フリーメイソン・ホールの横を歩くと、ショーウィンドウに素敵な帽子が。

どんなお店か知らずに見とれていましたが、
スティーブン・ジョーンズ(Stephen Jones Milliner)という有名な帽子デザイナーのお店でした。
こんな帽子、被ってみたい。(釣り合う服がないけど。)
サウサンプトン・ロウを左に曲がるとHolborn駅。
この道はホテルが多くて、キャリーバックを引いて歩いている旅行者をよく見かけました。

このまままっすぐ行くとラッセル・スクエア。
古本屋はその手前にあります。
60年代のコメディ番組"Beyond the Fringe"で知られる
ピーター・クック&ダドリー・ムーアのスケッチのスクリプトが載った本を
買おうかどうしようか迷った末、結局購入は見送り。
元来た道を戻って帰りました。
ロンドンの、そぼ降る夜道は寂しいぜ…。
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