2019年8月の冬のラグラン
人のいないオフシーズンを
好んで訪れて今回で6回目
(※1度だけ真夏に来ました)
宿に荷物を置いて向かう先に
消えかかった虹が見えます。
やってきた、ナルヌイビーチ
いつも同じ展開の繰り返し(笑)
ここは砂鉄を含む黒砂で夏に
は相当熱くなるらしく、動物
の肉球への注意書きがあり、
人だって裸足では歩けない
夏の喧騒が想像もできない
冬の静けさとモノクローム
泳ぐでも、潜るでも、舟を出
すでもなく、ましてやサーフ
ィンや釣りでもなくただただ
見つめるだけの海もいい
低い山なら登ってみたくても
あまりにも高い山となったら
多くの人が畏敬の念を持って
見つめるだけではないでしょ
うか。ナルヌイは、そんな海
まるで高い所から低い所へと
迫って来るような不思議な波
水平線が高く感じられます。
勢いに押されて長く長く伸び
た波は同じくらい強い勢いで
海に引き戻されていきます。
ここだけ月の引力が強いかの
ような静かに蠢くエネルギー
その神秘的で力強い美しさは
見飽きることがありません。
どこかに階段のような波を無
限に繰り出す源があるはず。
まとわりつくような潮風の中
水に触れる事もなく立ち尽く
し、波を見て聞いています。
ラグランの原点のような光景
振り向いただけで彩色の景色
モノクロームとの対比が見事
山の上には青空さえ広がり、
同じ場所とは思えない眺め。
高台に戻ると徐々に色が戻り
久しぶりだね、デイビッド
私と同じ1962年生まれでした。