京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

若気の至りといいますか・・(^^:)

2012-10-15 22:29:15 | ひとりごと
今、店内には、うっとりするような結城や大島がいっぱい・・な訳ですが


着物好きにはあこがれの織物、
しかし・・
その工程などを考えれば当然なのですが
お値段もやはりそれなりになります。

でも、このランクの紬を見るたびに私は後悔することがあります。


結婚前、美容師をしていた時のことです。
働いていた京都のお店では、勉強会を一緒にしていた10店ほどの店が
集まり毎年ホテルで新年のパーティーが行われ、先生方もスタッフもここぞとばかり
おしゃれをして、出席しました。

先生や先輩たちは、ドレスの上に毛皮のコートを着て・・

美容師になりたてのころ、その姿に憧れ
毛皮が買えるようにがんばろうと思っていました。

何年かたって、先生がごひいきにしていたブティックの方がお店に
毛皮を持ってきて展示会をしたので、私と同期のMさんは一緒に思い切って毛皮を買ったのです。

ちょっと、背伸びをして、美容師として一人前に近づいた気がしました


でも、私にとっては、とっても大きな買い物でした
3年くらいのローンを組んで、80万くらいを払った気がします。

美容師としてはまだまだお給料もそんなにもらえないくらいの時期でしたので
寮での生活費に加え、技術を覚えるための講習会費や商売道具のハサミ代もバカにならず・・・
美容師としては、おしゃれするのも自分の感覚を磨くための投資と・・。
ぜ~んぜんお給料は残りませんでした
ローンを払い終えたときにはホッとしたのを覚えています。


そんな思いをして、買った毛皮のコートですが
若い娘には、背伸びをしたけどやっぱり似合わなくて・・・
何度か着ただけで、クローゼットの中にしまいっぱなしになりました。
それでも高い買い物で、なんとなく形も古くなった気がしても
捨てるに捨てらず、田舎の母に寒いときに着れば?と送る始末・・・


あのコートを買うくらいなら・・・・


この結城の無地を買っておけばよかった・・・・

そのときは、紬など、目にも入らなかったに違いないのですが
いい紬を見るたびに、「はぁ~」とため息がでるのです。


その後、一人前の女としては着物も持ってなきゃね
と、またもや同期のMさんと一緒に、訪問着を一式誂えました。

その訪問着も、襦袢もいまだ健在
帯は、ボロボロになるまで着付け教室で使い、皆さんおのお役にたち寿命を全うしたと思います。
着物なら、いまでも何とかなったのにな・・・


どなたでも、こんな失敗?はあるのでしょうね。

これも、授業料と思うことにしていますが

あ~、結城が買えたのに・・・
結城を見るたび、いつまでも、しつこく後悔するんだろうな・・・私



「紬逸品展」
  10月14日(日)~21日(日)
    特集  結城と大島
        いろんな紬と紬にあういろんな帯
        おしゃれなコート特集



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