先日書いてる途中で「どうなったかお楽しみに~」なんて
お茶を濁して、失礼しました。
実は私的なお出かけでした・・
東京在住の高校の同級生とたまに集まっているのですが
場所が川崎と遠かったので、早めに仕事を抜けさせていただきました。
いつもタイムスリップして文句なく楽しい集まりです。
帰りは、同じ方向の友人と途中まで帰ってくるのですが
駅で別れるときに
「ンじゃ!ミエちゃん。またッ」って
「・・・・・」
焦りました・・・
タイムスリップして、気分は高校生だけど
見れば還暦目の前のオッサンとオバサンです。
周りに聞こえてなければよいけれど・・・
どうでもよい話は、これくらいにして。
真面目に前回の続き。
こちらの附下。
I様から、以前からお話を聞いていた「すごい色の附下」
見せてもらうと確かに、I様の20代の頃、はやっていたな~という明るい紺地。
なんとかならないかしら・・・
う~ん、地色の鮮やかな色は一色かければ抑えられるけれど
もう一つ困ったのは、「白い鶴」です。
こういう柄も当時は流行ったのですね・・
今、見るとかなりインパクトのある鶴です。
何かにリメイクするにも、前回のような童の柄なら帯にしても可愛いけれど
I様と「この鶴じゃね~」と顔を見合わせてしまいました。
最後の手段??それとも苦し紛れ?
「インパクト大の鶴の柄を少し裏に回してコートはどうでしょ?」
・・ということで、やってみることに。
どんな色を今の紺にかければ、ステキなコートになるか
そして、白い鶴は、色がかかるとどんなになるか・・・
これまでいろんなお着物に一色かけて、素敵にした経験はありますが
さすがに今回は、正直なところ「こわい・・・」
自分の経験だけでは想像もつきませんので、ここは職人さんに相談、意見を聞きます。
お客様の年齢やコートにしたい事などご希望を伝えたところ
「なかなか、面白いものができると思う」と。
それでも、もしも、イメージと違ったら・・
変なものになったらどうしよう・・・と私には責任もあり不安は残ります。
I様にご相談すると
「面白そうだから、やってみる」
そういう風におおらかに考えていただけると、とてもありがたいです。
色をかけたり染めたり、お直し物が、新品のように生き返ると想像し
過大な期待を持ってくださると、とても重く感じます。
もともとタンスの肥やしになってた着物だから・・とI様のように
遊び心を持ってくださる方がいい結果になることが多いように思います。
さて、この附下ですが・・・こうなりました。
渋い茶系の色を一色かけて・・
地色は紫がかった色に抑えられ、白い鶴もパッと目に飛び込んでこなくなりました。
解いて、こうして染めあがった反物を今度は仕立て屋さんと相談です
仕立やさんが、用尺・寸法など考慮したうえで何パターンか柄の出し方を考えてくださり
I様と相談。
スッキリとした柄の、こちらのパターンにしました。
衿の形は、着物衿。丈も長めにしました。
またまた「斉藤さんだぞッ」
裏もおしゃれです。
心配したこちらの附下も、いい感じになりました
今回続けてご紹介した「染替え」と「目引き」
色無地など、柄もなく色を変えたいときには、「染替え」
一旦脱色してまったく色を変えることができます。
「目引き」というのは、今の色柄のまま、その上から一色かける(染める)ことです。
今回の附下や、小紋など
地色や柄が派手になったときやイメージを変えたいとき、シミを隠したいときなどに使います。
先に書きましたように
新しいものを販売するのは、少し表現が違いますが、楽です。
こういうお直し物は、最後仕上がるまでドキドキ・・心配が尽きません。
お受けした以上、いいものができないと・・と思いますし
解いてみたら思わぬことが出てきたり
寸法が思ったように出なかったり・・
考えると、胃が痛くなります
でも、出来上がったお品を見たお客様が喜んでくださると
ホっとし、嬉しさもひとしおです。
先日アップさせて頂いたおばあちゃんの大島とお母様の附下のリメイクをさせて頂いた
Y様から、昨日メールをいただきました。
出来上がった大島と帯をお母様にさっそく見せてくださったところ
お母様も予想以上に喜んで感激してくださったとのこと。
今度はブログを見せますと・・・
さらに「私だけでなく、母までも幸せな気持ちになりました・・」という言葉
なんてありがたい言葉でしょう
お仕事をさせて頂いて、こちらが「ありがとう」のはずなのに
お客様に「ありがとう」と言われるって・・感謝です。
呉服屋って、いい仕事・・捨てたもんじゃないですね
今日は長くなってしまいました
最後までお付き合いありがとうございました。
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お茶を濁して、失礼しました。
実は私的なお出かけでした・・
東京在住の高校の同級生とたまに集まっているのですが
場所が川崎と遠かったので、早めに仕事を抜けさせていただきました。
いつもタイムスリップして文句なく楽しい集まりです。
帰りは、同じ方向の友人と途中まで帰ってくるのですが
駅で別れるときに
「ンじゃ!ミエちゃん。またッ」って
「・・・・・」
焦りました・・・
タイムスリップして、気分は高校生だけど
見れば還暦目の前のオッサンとオバサンです。
周りに聞こえてなければよいけれど・・・
どうでもよい話は、これくらいにして。
真面目に前回の続き。
こちらの附下。
I様から、以前からお話を聞いていた「すごい色の附下」
見せてもらうと確かに、I様の20代の頃、はやっていたな~という明るい紺地。
なんとかならないかしら・・・
う~ん、地色の鮮やかな色は一色かければ抑えられるけれど
もう一つ困ったのは、「白い鶴」です。
こういう柄も当時は流行ったのですね・・
今、見るとかなりインパクトのある鶴です。
何かにリメイクするにも、前回のような童の柄なら帯にしても可愛いけれど
I様と「この鶴じゃね~」と顔を見合わせてしまいました。
最後の手段??それとも苦し紛れ?
「インパクト大の鶴の柄を少し裏に回してコートはどうでしょ?」
・・ということで、やってみることに。
どんな色を今の紺にかければ、ステキなコートになるか
そして、白い鶴は、色がかかるとどんなになるか・・・
これまでいろんなお着物に一色かけて、素敵にした経験はありますが
さすがに今回は、正直なところ「こわい・・・」
自分の経験だけでは想像もつきませんので、ここは職人さんに相談、意見を聞きます。
お客様の年齢やコートにしたい事などご希望を伝えたところ
「なかなか、面白いものができると思う」と。
それでも、もしも、イメージと違ったら・・
変なものになったらどうしよう・・・と私には責任もあり不安は残ります。
I様にご相談すると
「面白そうだから、やってみる」
そういう風におおらかに考えていただけると、とてもありがたいです。
色をかけたり染めたり、お直し物が、新品のように生き返ると想像し
過大な期待を持ってくださると、とても重く感じます。
もともとタンスの肥やしになってた着物だから・・とI様のように
遊び心を持ってくださる方がいい結果になることが多いように思います。
さて、この附下ですが・・・こうなりました。
渋い茶系の色を一色かけて・・
地色は紫がかった色に抑えられ、白い鶴もパッと目に飛び込んでこなくなりました。
解いて、こうして染めあがった反物を今度は仕立て屋さんと相談です
仕立やさんが、用尺・寸法など考慮したうえで何パターンか柄の出し方を考えてくださり
I様と相談。
スッキリとした柄の、こちらのパターンにしました。
衿の形は、着物衿。丈も長めにしました。
またまた「斉藤さんだぞッ」
裏もおしゃれです。
心配したこちらの附下も、いい感じになりました
今回続けてご紹介した「染替え」と「目引き」
色無地など、柄もなく色を変えたいときには、「染替え」
一旦脱色してまったく色を変えることができます。
「目引き」というのは、今の色柄のまま、その上から一色かける(染める)ことです。
今回の附下や、小紋など
地色や柄が派手になったときやイメージを変えたいとき、シミを隠したいときなどに使います。
先に書きましたように
新しいものを販売するのは、少し表現が違いますが、楽です。
こういうお直し物は、最後仕上がるまでドキドキ・・心配が尽きません。
お受けした以上、いいものができないと・・と思いますし
解いてみたら思わぬことが出てきたり
寸法が思ったように出なかったり・・
考えると、胃が痛くなります
でも、出来上がったお品を見たお客様が喜んでくださると
ホっとし、嬉しさもひとしおです。
先日アップさせて頂いたおばあちゃんの大島とお母様の附下のリメイクをさせて頂いた
Y様から、昨日メールをいただきました。
出来上がった大島と帯をお母様にさっそく見せてくださったところ
お母様も予想以上に喜んで感激してくださったとのこと。
今度はブログを見せますと・・・
さらに「私だけでなく、母までも幸せな気持ちになりました・・」という言葉
なんてありがたい言葉でしょう
お仕事をさせて頂いて、こちらが「ありがとう」のはずなのに
お客様に「ありがとう」と言われるって・・感謝です。
呉服屋って、いい仕事・・捨てたもんじゃないですね
今日は長くなってしまいました
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