J-STAGE ( ジェイ・ステージ ) が掲載した藤岡氏の論文から、「海底資源掘削の歴史」を紹介しました。
今回は「我が国の開発の現状」と国連海洋法条約関係」という2つのタイトルの紹介です。短い文章なので、今回で論文が終わります。
〈 我が国の深海底鉱物資源探査 ・開発の現状 〉
(1) DORD ( 深海底鉱物資源開発(株) )の探査活動
・DORDは、金属鉱業事業団所有の探査専用船第2白嶺丸をチャーターし、年間250日の調査航海を5航 海に分けて実施。
・その内の1航海は、自主探鉱で自鉱区におけるマンガン団塊の調査
・他の4 航海は、DORDが金属鉱業事業団から受託した深海底鉱物資源調査で、マ ンガン団塊、コバルトリッチクラスト、海底熱水鉱床調査及びSOPAC諸源開発協力基礎調査等
・工業技術院の大型プロジェクトとして「マンガン団 塊採鉱システムの研究開発」 が、技術研究組合海底鉱物資源開発システム研究所 ( 旧 称:技術研究組合マンガン団塊システム研究所 ) により実施
・金属鉱業事業団により、「深海底鉱物有用金属の回収技術開発」及び「マンガン団塊採鉱環境影響調査」実施
〈 国連海洋法条約関係 〉
・国連海洋法準備委員会は第12会期の春会合を終了したが、先進国とG77の間には依然として根本的な意見の食違いが解消されていないという問題が残 されてい る。
・G77(ジーセブンティセブン)とは・・国連に加盟する135の発展途上国からなる連合体である。
・加盟国の集団的な経済的利益を推進し、国連機関における発言力を強化することを目的としている。
・現在の加盟国数は135か国で、2025 ( 令和7 ) 年よりイラクが議長国を務める。
・先進国が批准しない共通の問題点は、以下のとおりである。
( 1 ) 生産制限条項が存在し、各年必ずしも生産認可を受けられない。
( 2 ) 開発主体に対し制限、義務が多く、商業的に成り立ち難い。
( 3) 将来設立される国際海底機構に対する財政負担の問題がある。
・前述の事情から条約の普遍性確保の重要性が認識され、国連事務総長のイニシアティブの下に、1990 ( 平成2 ) ~1991年に非公式会議が開催された。
1992 ( 平成4 ) 年からは、ガリ新事務総長の下で第2ラウンドの非公式協議が行われている。
現在どうなっているのか分かりませんが、過去の歴史の概要を知ることはできました。氏の論文が教えてくれた「過去の歴史」の事実があった時、日本の首相は誰だったのかをの調べてみましたので、参考までに古い順に紹介しておきます。
時間と余裕のある方は、各自で確認されると面白いのではないでしょうか。
昭和35年・・池田勇人氏 昭和45年・・佐藤栄作氏 昭和48年・・田中角栄氏
昭和50年・・三木武夫氏 昭和55年・・大平正芳氏 昭和56年・・鈴木善幸氏
昭和57年・・岸信介氏 昭和60年・・中曽根康弘氏 昭和61年・・中曽根康弘氏
昭和62年・・竹下登氏 平成 1 年・・海部俊樹氏
平成7年の村山富市氏どころでなく、池田勇人氏以後の自由民主党の首相が関わっていたことがハッキリしました。「資源小国日本」からの脱皮を図るため、一番力を注いでいたのが故安倍首相だったことを、検討作業の過程で理解しました。
次回は初心に戻り、中断していた青山繁晴氏の経歴と「株式会社 独立総合研究所」について検討・報告致します。