田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

バラの名前

2007-09-06 21:55:37 | Weblog
9月6日 木曜日 夕刻より雨
●台風が来るというので、バラの鉢を部屋にこむ。そのうちのいく鉢かはリルケのバラだ。このバラはいまだに名前がわからない。カミサンが30年くらい前に買った。初めて買ったバラだ。カミサンが植えたバラを見て「その辺にあるのバラだ」といった男がいた。ところが咲いてみると見事な大輪のバラだった。よろこんでカミサンは挿木でこのリルケのバラを増やした。いい匂いもする。いろいろな思い出のあるバラだ。

●そのころは、忙しくてカミサンの園芸には興味がもてなかった。
K川の河畔で青い可憐な水草をみつけた。その可憐さがカミサンごのみだ。わたしははじめてのことをした。かがみこみ数本の水草を引き抜いた。散歩はそうそうにきりあげた。かみさんは笑顔でよろこびながら、そつと庭の一隅をゆびさした。そこには一面に水草が咲いていた。いままでこの水草の群落に気づかなかったのだ。わたしははずかしかった。カミサンの庭いじりに無関心だった報いだ。それからだ。わたしが花々の名前を覚え、めでるようになったのは。

●田舎住まいだから、少し歩けば野の草とのであいがある。去年はスミレを野べで摘み庭に植えた。いまではだいぶふえている。ふえすぎてほかの草花が遠慮して咲かないほどになってしまった。


秋の愁い

2007-09-06 07:03:26 | Weblog
9月5日 水曜日 晴れ
●HALを背負って街に出ようとした。お腹の具合が悪いので体に力が入らない。お粥ばかり食べていた。体重が2キロも減った。明日あたりから、普通食に戻そうと思う。お酒も一週間ぶりで飲むことになるだろう。がまんすればいいのに。もっとも1合ていどの酒飲みだ。それでもお酒を飲むと気が大きくなる。おつまみを食べ過ぎる。せっかく減った体重はもとにもどってしまうだろう。カミサンがHALの入ったリックを持ってくれた。
「このさいだから、お酒やめたら」
「おれの理想はアル中で死ぬことだ。でも小説が前みたいにバンバン売れるようになったらな」
「だったら小説がうれないほうがいいわ」
カミサンがしらっといった。

●台風がくる。台風一過。秋晴れの空が見られる。紺碧に晴れ上がった秋空。気温がいますこし下がれば体もらくだ。今年は高温に耐えるだけでもかなりしんどかった。

●雨後の秋海どうの、さらにふかくうなだれた様子がいい。秋の愁いには秋海どうがふさわしい。縁側に腰をおろした。秋海どうをなんとなく感傷的な気分で眺めた。いくつまで、小説を書き続けられるのだろう。長生きしても健康でなかったら悲しい。宵のひとときを秋海どうをみつめて過ごした。
はかなく咲いた秋海どうには水玉の一滴は重そうだった。