田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

吸血鬼/浜辺の少女

2008-06-08 20:16:41 | Weblog
6月8日 日曜日
吸血鬼/浜辺の少女 60 (小説)
田村は絶叫する。
床に崩れる。
傷口の腕からは肉の溶ける臭いがする。煙がでている。
もう一人いた鬼島似のRFがライフルに飛びつく。
「させるか」
隼人は手裏剣を取り出そうとする。
間に合わない。
鬼島2は標的に狙いを定める。
銃口からフラッシュ。
マズルフラッシュ。
閃光が煌めく。
隼人は銃声をきいた。
夏子の耳に銃声がひびいた。
松本は銃声に圧倒された。
まにあわなかった。
と、隼人、夏子、松本が同時に同じように感じた。
外で急ブレーキのむ音。
車のスキッド音がした。
激突音。
不吉な音が窓のそとで起きた。
夏子が宙を飛んで鬼島2とび蹴りをかます。
「撃て、撃ちまくれ。総理を撃て」
松本が鹿人に投げ飛ばされた。
鹿人が絶叫している。
窓から身をのりだして外を見ている。
まだ、間に合う。
まだ、総理には銃弾はヒットしていない。
ふっとんだ鬼島2にかわって田村が溶けていく腕で銃架ににじりよる。
立ち上がる。田村に迫る夏子と隼人を鹿人が邪魔する。
田村が銃身にしがみつく。
銃床が動いている。
微調整している。
夏子も隼人も近寄れない。
鹿人が妨害している。
夏子の髪が伸びる。
夏子の髪が田村の首を締める。
バチッと青白い光り。
スパークが田村の首回りで発光する。
田村は蒼白となる。精気がぬけていく。
倒れる。形が崩れ溶けていく。一瞬で灰となる。