田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

ベルゼブブの蠅vsBAT 3/奥様はバンパイア 麻屋与志夫

2009-11-05 08:31:30 | Weblog
奥様はバンパイア 66


○グシャっと玲加が武にたおれかかってきた。


「玲加。どうした? しつかりしろ」


外では包囲網がくずれた。


エキゾーストノイズをあげて走り去るもの。


アイドリングを威嚇するように周囲にひびかせ――。


前の車輪を高く上げて道路に向かうヤツ。


バラ園の駐車場は騒音のあとで。


にわかに静かになっていく。


「つけてみろ。ヤッラのアジトがしりたい」


「武さん。おれもおなじす。おなじことかんがえていたす」


猛夫の脇にいたノボルが裏口にはしりでる。


あいつらどこからわいてでたのだ。


過激派がいたときには。


章夫兄さんのパーテイがこの化沼に支配していたときは。


ぜんぜんめだたなかったのに。


どこからわいてでたのだ。


このまま玲加ひとりを広い屋敷においておくわけにはいかない。


猛夫たちが5人ほどのこることになった。


それに……うまくいけば敵のアジトをノボルが探り当てて連絡が入る。


ここを事後承諾ということで人狼軍団の前線基地としょう。


そう武は覚悟した。


玲加ははじめての能力を全開したので消耗がはげしかつたのだ。


すやすやとあどけない顔で寝入っている。


「バラの香りか。イイ匂いですね」


猛夫が鼻をひくひくさせている。


武は神代寺のGに連絡をいれた。

    シャリファアスマ
 
       

       
     
        pictured by 「猫と亭主とわたし



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