田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

「あっ、赤とんぼ」  麻屋与志夫

2015-09-25 10:37:32 | ブログ
9月26日 金曜日

●「あっ、赤とんぼ」
カミサンが呟くようにいった。
毎年いまごろの季節の会話。
「おはぐろトンボも、とんでる」
いつものうけこたえ。
こうした季節の会話をいくたびくりかえしたろう。
金婚式はとうにすませている。
田舎町にくらすようになって自然とふれあう楽しさをまなんだ。
都会には乏しいものを田舎町で満喫する。
田舎町では出来ないことを東京でする。
絵の展覧会をしばらくみていないな。
みたい。みたい。ルネ・マグリット展。
でも、お金がかかるからな。
秋風がふいてきた。
ブルッと震えた。
売れる原稿を書かなくては――。
急に、現実の引き戻された。

●カミサンは青空をスイスイトとぶあかとんぼをまだ見上げている。


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怪談書きませんか/栃木芙蓉高校文芸部
著者麻屋与志夫
250円(+税)  (税込 270円) 

古い怪談のある栃木。いま新しい怪談誕生。恐怖、戦慄保証付き
栃木には大中寺の七不思議の伝説がある。特に『馬首の井戸』が有名だ。
上田秋成の日本吸血鬼物語の嚆矢(こうし)ともいわれている『青(あお)頭巾(ずきん)』も広く知られている。この物語も栃木が舞台だ。
―― その土地は、いま外来種ル―マニヤ吸血鬼の侵攻(しんこう)を受けている。
吸血鬼監察官の文子と龍之介は敢然(かんぜん)とその敵に立ち向かう。
龍之介のジイチャン翔太も愛する九(きゅう)尾(び)玉(たま)藻(も)と、命がけの抵抗をする。二組の恋人同士が最後にたどりついた境地(きょうち)。
1000年の時空(じくう)を超えた愛の不滅(ふめつ)の物語。
あなたは恐怖し、そして純愛に涙する。

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ジャンル文芸レーベル惑惑星文庫出版社名惑惑星