田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

曼殊沙華と秋海棠の花が今年も咲いています。 麻屋与志夫

2021-09-14 11:47:43 | ブログ
9月14日 火曜日
秋海棠が咲いている。
芭蕉が「西瓜の色」と詠んでいる。
上手いなぁ。
さすが芭蕉、食べ物の色にたとえるなんて。
素晴らしい感性だとおもう。
なにか、自然と近寄りたい感じの色と花柄だ。
だから花言葉は、恋の悩み、片思い。
淡いピンク色の楚々としたかわいらしい花だ。
下をうつむいているのも、いい。
なびいてくれそうな情緒、それでいて近寄ると素っ気ない。
まさに片思いの花。
わが家の半日陰に咲く秋の到来を知らせてくれる花だ。

そして曼殊沙華。
この花は墓地に咲いていたりするので、かわいそうな名もある。
彼岸花はいいとしても、お墓ばな、ジャンボばな、というのはすこしかわいそうだ。
「じゃんぼ」というのはこの地方で葬式を意味している。
それに「死人花」にいたっては何か残酷で悲しい時代劇を思い起こしてしまう。

この曼殊沙華は下澤から来ていた塾生の星野さんが。
「近所のあぜ道に咲いているよ」といって持ってきてくれたものだ。
あの姉妹もすでに三十歳半ば、どうしているだろうな?
毎年、この季節になると庭を飾ってくれる。

「おーい」
と妻に呼びかける。
「教室の前に曼殊沙華が咲いているよ」
「わたしが、春のうちに球根を移植しておいたのよ」
妻が書斎人のわたしを楽しませるために―ー。
狭い庭だが薔薇をはじめかずかずの花を育てて楽しませてくれている。

秋風に競い合うように秋海棠と曼殊沙華がゆれている。
「どう、わたしたちキレイでしょう」




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