9月19日 日曜日
俳句3
猛暑。藤の蔓が奔放にのびている。のびすぎて、可哀そうだが剪定せざるほえない。
藤の蔓翁摘みとる夕心
藤蔓を翁摘みとるふたつみつ
藤の蔓もとを断ち切る夕寂し
藤のつる元をたちたる夕ごころ
哀れあわれ炎暑に咲きし藤の花
蔓つたう一本の支柱競いつつ
藤つたう棚の広さを越えてなお
藤の鞘さやさやとなる宵の風
娘の義父、海運業を手広くやっているMさんが倒れた
魂のたとえば白き波がしら
夕風や飼い猫のそろそろ帰るころ
黒猫の影だけわれに慕いよる
黒猫や影となりても慕いくる
夢なりし影となっても黒き猫
白き毛も二三本はある黒き猫
猫ないてそりかえりたる月の夜
去勢猫おおいかぶさる猫の上
迷い猫餌を食むとき尾を伏せる
黒猫に影があるのと子がたずね
薔薇食めば亡き母の香を思いだす
姉たおれ母の影恋こう秋の風
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俳句3
猛暑。藤の蔓が奔放にのびている。のびすぎて、可哀そうだが剪定せざるほえない。
藤の蔓翁摘みとる夕心
藤蔓を翁摘みとるふたつみつ
藤の蔓もとを断ち切る夕寂し
藤のつる元をたちたる夕ごころ
哀れあわれ炎暑に咲きし藤の花
蔓つたう一本の支柱競いつつ
藤つたう棚の広さを越えてなお
藤の鞘さやさやとなる宵の風
娘の義父、海運業を手広くやっているMさんが倒れた
魂のたとえば白き波がしら
夕風や飼い猫のそろそろ帰るころ
黒猫の影だけわれに慕いよる
黒猫や影となりても慕いくる
夢なりし影となっても黒き猫
白き毛も二三本はある黒き猫
猫ないてそりかえりたる月の夜
去勢猫おおいかぶさる猫の上
迷い猫餌を食むとき尾を伏せる
黒猫に影があるのと子がたずね
薔薇食めば亡き母の香を思いだす
姉たおれ母の影恋こう秋の風
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