日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
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◎同級生の小学生男子にかならずいたシリーズ

2020年08月23日 | ◎これまでの「OM君」
同級生の小学生男子にかならずいたシリーズ

つばでシャボン玉を作ってテイクオフさせる
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◎同級生の小学生男子に必ずいたシリーズ

2020年08月23日 | ◎これまでの「OM君」
同級生の小学生男子に必ずいたシリーズ

まぶたを裏返す
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◎本日の想像話「魔法の話」

2020年08月23日 | ◎本日の想像話
 魔法の話


 満月の夜。青の衣をまとった男が、魔法ショップにやってきた。彼は青の魔法使いと呼ばれている。そう呼ばれる理由は、彼の服装のせいもあるが、恐怖で青ざめる魔法を得意にしているので皆はそう呼んでいた。
 今夜、魔法ショップにやってきたのは、ある魔法を手に入れるためだった。
 青の魔法使いは、探している魔法がここにあるという情報をひそかに入手したためだった。 
 ショップの前に彼が立つと、ドアは煙を上げて消滅した。
 棚の後ろに隠された状態で陳列されていた。
 情報どおりだと彼は思った。
 野球の玉と同じくらいの大きさの玉。
 その玉は、長い間隔で明暗の点滅を繰り返していた。
 震える手で玉を手に取った。 
 この玉には、ある生命を創造する魔法が封入されていた。
 あまりにも影響が大きく、魔法戦争において相手国の攻撃を抑止するために、使わないことが前提の魔法なのだが、この店にひっそりと存在していた。
 玉には値札が付いていた。 
 金額は青の魔法使いが、多くの人々を絶望に落として得た対価をはるかに上回っていた。
 玉をカウンターに置く。
 青の魔法使いの動向をじっと見つめていた老人がゆっくりと近づく。老人の服装は赤。
 元は真っ赤だったのだろうが、年月によってくすんでしまった小豆色に近い色が、全身を覆っている。
「いらっしゃいませ。そちらをおもとめですか」
「そうだ」
 赤の老人は青の魔法使いの目をのぞき込む。
「とても危険な商品ですが、おわかりですか」
「承知だ」
 青の魔法使いは視線をそらさず、返答した。
「そうですか。お支払いは……」
「一部は現金。残りはこれで頼む」
 青の魔法使いが右手の親指と人指し指をかすかにこすり合わせる。
 大量の紙幣がカウンターに雪崩のようにあらわれる。
 紙幣の登場の後、鼓動を刻むでこぼこした肉まんのような形をしたものが、そっと現れた。
「これは……」
 赤の老人はそれが何かを知っていたが、あらためて聞いた。
「俺の寿命だ」
「全人類が死亡するかもしれない病原体を創造する魔法を、自分の命と引き替えに手に入れるとは理解しかねますな。しかし、私も商売です。仕入れた物はお売りします」 
「そうか」
「ポイントはどうされますか」
「ポイント?」
「ポイントが貯まりますと、魔法に関係する効力が倍増します。今回の買い物でポイントが貯まり、効力を発揮することができます。どうしますか」
「実行してもらおうか」
「かしこまりました」
 赤の老人は口の中でぶつぶつと呪文を唱える。
 青の魔法使いは、老人のつぶやきの停止を待たずに店外に出て行った。
 青の魔法使いはすぐさま、入手した玉を自分の頭上にかかげる。
 玉はまばゆい光とともに弾けとんだ。
 青の魔法使いは、光の消失を確認した後、魔法ショップの前から姿を消した。


「ワシの魔法が先に発動した。大丈夫のはずじゃ。さてこれはどうするかな…思うような効果がでないじゃろうから、奴に返すとするかな」
 赤の老人は呪文を唱え終わった後、一人つぶやいていた。
 鼓動を続ける青の魔法使いの寿命をしばらく見た後、そっと手でおおった。
 老人が手をどけると、青の魔法使いの寿命はカウンターの上から消えていた。
「ポイント還元魔法を、全人類の免疫機構の倍増とした。ポイントを使って良いという、相手の承諾が得られないと発動できない魔法だったから、ちょっとびびったわい。青の魔法使いがいくら魔法を実行しても人類には微塵も影響せんわい」
 赤の老人は満足げに自分の頬をつるりとなでた。


 赤と青の魔法がぶつかりあった結果、赤の老人にはお金が入り、青の魔法使いは寿命を手に入れる結果となった。

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