扉ががらりと開く。
六歳くらいに見える男の子が両脇に薪を抱えてよろよろと出てきた。
「おにいちゃん」
後を追って、男の子より少し幼く見える女の子が様子をうかがう。
「危ないから中に入っていて」
「分かった」
女の子は家の中に戻る。
男の子は頭まで振り上げた斧を薪めがけて振り下ろす。
「あの兄弟がどうした」
鬼吉がササに聞く。
「ふたつ鬼って知っている?」
ササは鬼吉の問いには答えずに、幼い兄弟をじっと見たまま口を開く。
「聞いたことはある。自分の背丈と同じくらいの大ナタで何でも真っ二つにする青鬼。ついたあだ名がふたつ鬼」
六歳くらいに見える男の子が両脇に薪を抱えてよろよろと出てきた。
「おにいちゃん」
後を追って、男の子より少し幼く見える女の子が様子をうかがう。
「危ないから中に入っていて」
「分かった」
女の子は家の中に戻る。
男の子は頭まで振り上げた斧を薪めがけて振り下ろす。
「あの兄弟がどうした」
鬼吉がササに聞く。
「ふたつ鬼って知っている?」
ササは鬼吉の問いには答えずに、幼い兄弟をじっと見たまま口を開く。
「聞いたことはある。自分の背丈と同じくらいの大ナタで何でも真っ二つにする青鬼。ついたあだ名がふたつ鬼」