あっという間に季節はめぐり、一年という時間が過ぎた。
「閻魔に会うのかい」
ササが木の上で横たわる鬼吉に地面から声をかける。
「ああ」
「どうやって会う」
鬼吉はどこまでも青い空の遠くを見ていた。
「この世とあの世の間に閻魔はいる。会うためには一度、俺はこの世からおさらばしないといけない」
ササは鬼吉を見上げている。
「それは死ぬってことかい」
「そういうことだ」
鬼吉はササを見ない。
「だが安心しろ。ふたつ鬼のことも俺なりに調べた。俺には考えがある。あの兄妹にはしばらく留守にするむねを伝えてある。米と味噌と、幾ばくかのお金を渡した。しばらくは二人でも大丈夫だ」
「閻魔に会うのかい」
ササが木の上で横たわる鬼吉に地面から声をかける。
「ああ」
「どうやって会う」
鬼吉はどこまでも青い空の遠くを見ていた。
「この世とあの世の間に閻魔はいる。会うためには一度、俺はこの世からおさらばしないといけない」
ササは鬼吉を見上げている。
「それは死ぬってことかい」
「そういうことだ」
鬼吉はササを見ない。
「だが安心しろ。ふたつ鬼のことも俺なりに調べた。俺には考えがある。あの兄妹にはしばらく留守にするむねを伝えてある。米と味噌と、幾ばくかのお金を渡した。しばらくは二人でも大丈夫だ」