今夜は満月。
あたりの様子は見て取れる。ごつごつとした岩肌に切れ目があり、明かりが漏れている。
鬼吉はその明かりに向かって叫んだ。
「おい、いるか。用がある」
永遠かと思えるほどの沈黙が続いた後、ひたひたと裸足の足音が聞こえた。
軽やかな音。
岩肌の切れ目から、顔だけをだして覗く。
顔面はぬらぬらと青く光っている。 両の眼で鬼吉を見ていた。
鬼吉は感じた。
やつが二つ鬼だ。
しかし、鬼吉を確認すると、すぐに顔を引っ込めた。
あたりの様子は見て取れる。ごつごつとした岩肌に切れ目があり、明かりが漏れている。
鬼吉はその明かりに向かって叫んだ。
「おい、いるか。用がある」
永遠かと思えるほどの沈黙が続いた後、ひたひたと裸足の足音が聞こえた。
軽やかな音。
岩肌の切れ目から、顔だけをだして覗く。
顔面はぬらぬらと青く光っている。 両の眼で鬼吉を見ていた。
鬼吉は感じた。
やつが二つ鬼だ。
しかし、鬼吉を確認すると、すぐに顔を引っ込めた。