今年の2月7日に「胡桃(クルミ)割り人形のようになれなかった爺の失敗」を投稿しましたが、今回はリベンジを果たしました。でも自力ではありません。文明の利器に手助けを頼みました。
クルミ割りを上手にするためには、加熱を欠かせません。前回のようにアルミ鍋に入れました。アルミ鍋は昭和50年代にガスの炊飯器として使用していたものです。使わなくなっても直ぐに捨てるなどという事ができません。それから50年後、やっと役に立つことができました。鍋も喜んでいるようです。
クルミは2019年の畑沢産で、貰いました。
熱源は灯油のコンロです。子どもたちとキャンプするときに使おうと思って、今から30年ほど前に安価な中国製品に飛びつきました。しかし、そんな時間的余裕がないままに、いつの間にか子どもたちは成長してしまいました。まともに使った覚えがありません。さらに安価な製品には安価な材料が使われていました。パッキンがボロボロになっていました。耐油性のゴムシートを買ってきて丸く切り、パッキンを造りました。普通、私の場合はこの手の工作では何度も失敗するのですが、一回で成功しました。こんなこともあるんですね。パッキンは低質でしたが、コンロの本体である金属部分はしっかりとしていました。灯油タンク部分を加圧、アルコールを燃やしてプレヒート、頃合いを見て付属しているバーナーから灯油を噴霧すると、バーと勢いよく炎が出ました。順調、順調。
加熱はほどほどにしなければなりません。クルミの固い殻がパッカリと割れるまでに加熱しようとすると、とんでもないことになります。中の実が焦げてしまいます。前回、これを嫌と言うほど経験しました。うっすらと割れ目らしきものが見えたら十分です。割れ目らしきものが見えなくても、ある程度、加熱してあれば十分なのかもしれません。
次にいよいよ文明の利器の登場です。割れ目らしきところに刃先を合わせて力を入れれば簡単に割れます。
割ったクルミは下の写真です。綺麗なところだけ写しました。正直、すこし焦げたものもありました。過熱です。
割ったクルミを穿り出す道具を自作しました。大きな釘の先をトンカチで叩きました。使いにくい道具となりました。短すぎることが欠点でした。きちんと材料を探せばよいのですが、手短な物で間に合わせる私の悪い癖です。本当は金属製の耳かきが良いのですが、いくら私でも使っている耳かきをクルミに使いたいとは思いません。
そして、このように掻き出すことができました。1ℓ 以上のクルミを取り出すのに夜中までかかりました。疲れましたー。
5月17日に畑沢で田植えを終えました。昔なら「さなぶり」と言って、餅を食べていました。その餅に、納豆、餡子(あんこ)、クルミなどをまぶしていました。私はクルミ餅が大好きです。上手かったものです。餅そのものよりも、大きな労働を終えた安堵感(あんどかん)が幸せな気分にしていました。田植えは子どもにも辛い労働でしたが、大勢の家族が一緒の楽しい時間が沢山、ありました。